テラーノベル
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生徒会室。
ミユはいつも通り席につく。
「……会長」
「なに?」
「進路の件」
空気が張りつめる。
「聞きました」
ミユの目が、わずかに揺れた。
「……そう」
「どうして」
コビーは、珍しく言葉を詰まらせる。
「どうして、僕に……」
(言わなかったんですか)
その続きを、飲み込む。
ミユは、少しだけ視線を逸らす。
「言ったら」
「……はい」
「止めるでしょ」
一撃だった。
コビーは、何も言えなくなる。
(……正解だ)
「私は行く」
ミユは、まっすぐに言う。
「行きたいし、行くべきだから」
「……僕は」
言いかけて、止まる。
(引き止めたら、負け)
(でも……)
「……応援します」
それは、恋人としては、あまりにも苦しい言葉だった。
ミユは、小さく笑う。
「ありがと」
でも、その笑顔は、少しだけ寂しそうだった
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