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僕は春翔くんが戻って来ないのを不自然に思い、春翔くんを必死に探した。
第10話 孤独な青年の望み
春翔くんが向かった部屋に行くと、僕は久しぶりに涙を流した。
僕の初恋相手。今でも大好きな彼が、首を吊っていた。
まだ大好きも、愛してるも、言えていかなかった。苦しみから解放されたような顔をしていた彼を、僕は優しく縄から下ろした。
そして、僕のファーストキスを動かなくなった彼にあげた。
その時、外からサイレンの音が聞こえた。
誰かが警察を呼んだのだろう。よく考えみたら、春風さんの死体は外だ。遊びにきた悪ガキ共が見つけて通報したとかそこら辺だろうか。
僕は急いで裏口から外に出た。
これからどうすれば良いのか。
春翔くんと一緒に死ぬために、色んな集まりに参加して、色んな死に方を見てきた。
そんな苦労も全て水の泡だ。
次はちゃんと女の子を好きになれるといいな。
そんなことを考えながら廃墟になった工事を離れた。