百side
百「すみません、寝てましたっ…(焦) 」
黈「病院やと昼寝増えるよね~わかるっ(笑)」
瑞「全然気にしてないから大丈夫だよー!! 」
翠「ご飯直ぐつぐから待っててね(笑顔)」
百「ありがとうございますっ(礼)」
リビングにつくとあちこちから俺へのフォローが飛んできた。
迷惑しかかけてないのに…。
本当にこの家の人たちいい人すぎるだろ。
赫「…嫌いなもんとかあんの?」
百「特にないです」
赫「あっそ…ま、翠の料理死ぬほどうめぇから心配すんな」
百「ぇあ、はい」
赫さんって優しさの形不器用だな、なんて本人に言ったら怒られそうだ。
翠「ふふ、はいどうぞ(笑)」
百「…!!ありがとうございます(笑顔)」
出されたご飯はとても丁寧に盛り付けてあって美味しそうだ。
翠「あ、箸!」
茈「ほらよ」
翠「茈ちゃん、!ありがとね~(焦)」
茈さんが持ってきてくれた箸を翠さんから受け取った。
いただきます、と小さく会釈してお味噌汁をいただく。
久々に病院食以外のものを食べたからか、それともこの味噌汁が段違いで美味しいのかがこの頃の俺にははっきりしていなかったが、翠さんの料理はとても美味しかった。
百「おいひいです…!(目輝)」
翠「ふふっ、なら良かった(笑)」
美味しさに感動しながら他のものにも手をつける。
どれも身体に良いものばかりで柔らかい味がした。
百「ん~…!(目輝)」
赫「お前美味そうに飯食うな(笑)」
だってどの料理も美味しいんだもん、と喉まででかかったところで笑みを返した。
茈「食い終わったら今日はもうゆっくりしろ。明日はいろいろ買い出しに行く予定だけど大丈夫か?」
俺はお願いします、と答え食事を終えた後、自室へ戻った。
茈side
黈「あはっ、百〃かわええな~?(笑顔)」
茈「…なんだよ」
百が部屋に戻り、翠と瑞と赫も自室に行き、リビングには俺と黈だけだ。
黈「ほわほわしてるのに根っこというか…信念は曲げない感じの強そうな子やね」
茈「そうだな。…てか百〃ってなんだよ」
さらっと百〃呼びをしているのにツッコミながら黈の言っていたことを頭の中で理解するように咀嚼する。
茈「〝欠け月〟ってみんなあんくらい暗いのか?」
百の心配になる程のネガティブ思考。
翠や赫、瑞ももちろんネガティブ思考になることはあったし、黈も初めの頃はたまに暗い時はあったけど百はそれとは全く違う。
何かを怖がっているような、辛そうな雰囲気。
それがとても心配だっだ。
黈「う~ん…でも病院の方は優しい方やったんよね…?」
茈「おう。」
あの方達が意地悪をしていたとは考えにくい。
黈「百〃の性格…?〝欠け月〟のタイムリミットって20歳までみたいなもんやし、焦ってたんかもしれん」
茈「…」
タイムリミット…
黈「おれでも焦ってたからなぁ…というか諦めてた、って感じに近いかも」
茈「諦めッ、!?」
黈「あんま言ったこと無かったんやけどね(笑)」
黈みたいに明るいやつでも諦める、という考えに至るなら、百は相当辛かったんだろう。
茈「…ありがとな。…お前にしかできねぇこともあると思うから迷惑かけることもあるかもしんねぇ。悪ぃ。」
黈「うぇ!?なんで謝るん!全然ええよ!(笑)」
家にいる唯一の〝欠け月〟がこいつで良かったと思った。
百side
ん゙~…眠い、眠すぎるっ…
あともうちょっとだけっ…
落ちてくる瞼を一生懸命開くと、
赫「よっ(笑)」
百「うひゃぁッ!?(驚)」
美形がいました。
茈「お前なぁ(呆) 」
赫「別に俺何もしてねぇよ(拗)」
俺が朝から叫んでしまったせいで茈さんと赫さんで喧嘩してしまった。
百「あ、あの…(小声)」
瑞「いいのいいの!気にしないで朝ごはん食べちゃいな!(笑)」
黈「自分が作ったみたいに言うな(笑)」
翠「はいこれ瑞ちゃんのね~(皿渡)」
瑞「わ美味しそう!!さすが翠~!(笑顔)」
美味しそうな匂いに釣られてしまい、俺は目線を2人から朝ごはんに移した。
百「いただきます(笑顔)」
黈「いただきます~!」
瑞「いただきますー!」
翠「どうぞ〜(笑顔)」
うん。めっちゃ美味しい!
百「…(笑顔 食)」
茈「…!おい、食ってんなら言えよ」
百「あ、すみませ」
赫「いや百に言ってねぇ、そこの阿呆三人衆だわ。」
黈「阿呆!?」
瑞「黈ちゃんと一緒なんは癪に障んな~(笑)」
黈「なんでよ!?」
翠「あははっ、ごめんね、食べていいよ(笑)」
言い争いをしていた茈さんと赫さんも俺の両サイドに座ってご飯を食べ始めた。
赫「いただきます~…うめえなこれ」
茈「いただきますー…たしかに、なんかいつもと味違くね?」
翠「百〃がびっくりしないようにちょっと味薄めにしてみたんだよ~(笑顔)」
百「そうだったんですか…!すみません、ありがとうございます(礼)」
少し申し訳ないな、と思っていると、
茈「はぁ…(指弾)」
百「ぁいッ…!…うぇ、? 」
赫「は?お前何してんの?」
茈さんからなかなか痛いデコピンを食らった。
茈「どうせまた変なこと考えてたんだろ?」
百「…そんなことないですけど(涙目)」
おでこ痛い~…(泣)
赫「…今回は許すわ」
百「…」
茈「はいはい」
え、なんで赫さんが許したらOKみたいな雰囲気になってるんだ…?
いや別にいいけどさ。
黈「百〃も大変やね~(呆)」
瑞「瑞らも大変やったけどなぁ?(笑)」
黈「うっ…」
翠「こら虐めないの~(笑)」
茈「これ百に似合うくね?」
赫「いやこっちもいいぞ」
瑞「これでしょ~!!」
百「…」
朝食を食べ終わって準備をしたあと、デパートに来ました。
お洋服を買ってくださるそうなんですが茈さんと赫さんと、あとなぜか瑞さんで洋服を大量に漁っています。(引)
翠「そんなに沢山買えないよ~(笑)」
黈「でもどれも百〃に似合いそうやね(笑顔)」
翠さんと黈さんは3人の意見を聞きつつまとめようとしているのですごいと思う。
きっと普段からこんなだったんだろうな。
百「…」
俺なんかが居て、邪魔じゃないんだろうか。
幸せそうな5人を見ていると頭をよぎるのはそんなくらい考えだった。
きっと、皆さん優しいから、違うよ、って言ってくれる。
それでも、この幸せそうな人たちの中に俺がいて、この人たちの幸せの形を崩そうとしているのがたまらなく嫌だった。
茈「…百~(抱)」
百「ぇ、!?どうしたんですか…?」
ぼーっ、と突っ立っているといつの間にか後ろにいた茈さんに後ろから抱きしめられた。
茈「百がかわいすぎてさぁ?服が決まんねぇわ(笑)」
百「…ありがとうございます、?」
さっきまでの勢いはどうしたんだろう、と思うくらい落ち着いた茈さんを見ながら今の体制が恥ずかしいということにだんだん気がついてきた。
百「…(照)」
茈「顔真っ赤じゃん、かわい(笑)」
後ろから俺の顔を覗き込むようにして更に抱きしめてくる。
かと思ったら急に離れた。
茈「ちょっとだけ抜け出そうぜ?(悪笑)」
百「え?」
少し悪い笑みを浮かべながら楽しそうに俺の手をとった茈さんが可愛く思えて、手を引かれるまま2人でその場を後にした。
茈「お揃いの物買いてぇよな~(笑顔)」
るんるんで俺の隣を歩く茈さん。
百「…ふふっ(笑)」
昨日よりも可愛らしい一面を見れて嬉しい。
茈「…あ、ちょっとここ寄っていい?」
百「いいですよ…指輪屋さん、?」
慣れた雰囲気で店に入っていく茈さんを見るによく来るのだろう。
茈「…これ新作っすか?」
店員「そうなんですよ~!春らしくて素敵ですよね(笑顔)」
楽しそうに指輪を選んでいる茈さんを見ているだけで笑みがこぼれるようになってしまった。
茈「百、ちょっと来い。」
百「へ!?はいっ」
急に呼ばれたので急いで茈さんの近くに行く。
茈「手出して。」
百「…?はい」
なんだろう、と思いながら右手を差し出した。
茈「…まぁいいか。」
小声で呟きながら茈さんが俺の右薬指に桃色の宝石が輝く指輪をつけた。
百「わあっ…!(目輝)」
茈「…気に入った?」
百「すごく素敵です(笑顔)」
大きすぎないのに存在感があって、光をきらきらと反射させている桃色の指輪。
百「…(笑顔)」
すごく綺麗…!
けど高そう…
茈「ふっ、…ならこれにするか。」
百「へ、?」
そういって店員さんを呼ぶ茈さん。
百「ぇ、買うんですか?(焦)」
茈「気に入ったんだろ?」
百「…お値段はっ、」
茈「そんなこと気にすんな(笑)」
少し桃色を帯びている紫色と赤色の色違いも店員さんにお願いして、綺麗な指輪ケースまでいただいた。
店員「ありがとうございました~!」
茈「ありがとうございました(礼)」
百「ありがとうございます(礼)」
2人で礼をしたあとお店から出るとほかの4人がきょろきょろしながら歩いているのが見えた。
赫「あ゙っ、!?」
黈「うぇ何!?」
瑞「あ!茈く~ん!!」
翠「良かった~…2人でいたんだ(安堵) 」
瑞さんが大きくこちらに手を振っている。
百「一言かけて出てきた方が良かったですね(笑)」
茈「…そう?こっそりの方がテンション上がるけど」
赫「何言ってんだよぶっ飛ばすぞ」
いつの間にか傍に来ていた赫さんが茈さんの頭を軽く叩いた。
茈「痛って…そうキレんなって…」
赫「心配して服全部店に放り出してきちまったんだから…」
茈「は?買ってこいよ」
赫「お前のせいだろうが、戻るぞ」
そういって強く茈さんの腕を引っ張る赫さん。
茈「…痛ぇって〜」
赫「はいはい…百も行くぞ、おいで」
百「ぁ、はい(戸惑)」
黈side
黈「ふふっ…(笑顔)」
百〃愛されてるなぁ…(笑顔)
翠「はぐれちゃったかと思ってたから安心したよ〜…(笑)」
瑞「ラブラブやなぁ(笑)」
おれの両隣にいる瑞ちゃんと翠くんが仲良く走っていった3人を見ながら優しく微笑む。
その姿を見るとやっぱり2人のこと好きだなぁ、と改めて思う。
黈「…(微笑)」
瑞「ん?なになに黈ちゃん、惚れ直しちゃった?(笑)」
翠「こら揶揄わないの(笑)」
久々に2人が俺の事だけを考えてくれてる気がして嬉しい。
黈「…百〃が居ても、2人はおれが1番…?」
瑞「そりゃあそうでしょ?(笑)」
翠「いつだって黈ちゃんが1番だよ(笑顔)」
えへへっ、分かってたけど嬉しい(笑顔)
翠「夜ご飯何食べたい?」
瑞「ん〜…翠っちーのご飯なんでも美味しいからなぁ〜…野菜無いならなんでも!」
黈「ピーマンの肉詰めとか食べたい!」
瑞「え瑞の話聞いてた?(笑)」
翠「久々に作ってもいいかもね〜」
瑞「…瑞のピーマン食べてね?」
黈「あははっ(笑)」
翠「んも〜…少しは食べるんだよ?(笑)」
3人だけで話す時間が本当に大好き。
百〃が嫌いなわけではもちろん無いんだけど、最近は2人とも百〃のことばっかりで少し寂しかった。
翠「ん~…家に材料あったかな…(悩)」
瑞「大は小を兼ねるって言うし!買いに行こ!」
黈「消費期限切れちゃったら意味無い気が…(笑)」
きっと瑞ちゃんは何か欲しいものがあるんだろうな、と思いながら軽く揶揄う。
翠「…買いに行こっか(笑)」
瑞「やったー!!翠っちー!アイス買って!」
翠くんも瑞ちゃんの企みに気づいていたのか、あっさりと了承した。
翠「はいはい(笑)」
黈「ぅおれも…!」
翠「2人とも買ってあげるから(笑)」
お母さんみたいやなぁ…と思いつつ遠慮なく甘える。
…だって甘えたいんだもん、いいでしょ?
瑞「荷物運びは任せて!」
翠「お、珍しい」
瑞「黈ちゃんに!」
黈「うぇ、俺!?…いや持つけどさ!?」
やっぱ3人で話すの楽しいな〜(笑顔)
このお話ほのぼのしてて書くのめちゃめちゃ楽しい💭︎🤍︎
3人ペアで分けるなら圧倒的にこのペア分けが好きなんですよね~💕
黈ちゃんも百〃もかわいい~!!!(百黈推し)
コメント
4件
1000押しといた👍👍👍👍 ほんとぴぷちゃの作品愛してる🫶💕
うわぁぉぁ! 今回も神様ありがとうございます( ´ཫ`) 分かります!🎼での3人ペア?だと📢🍍🌸と🍵🦈👑ですよね! やっぱりぴぷさんのドロドロもほのぼのもいいですねぇ(◜¬◝ )