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今日も君は猫をかぶる。にこにこした明るい笑顔で。花のようなキラキラしている笑顔で。
「涼ちゃんごめんね。」
「大丈夫だよ。こっちこそごめんね。」
涼ちゃんが好きなのに。元貴の方へ行く。
「僕涼ちゃんが好きなの。」
「……若井聞かなくていいし、いつもの独り言だと思ってもらって構わないから。」
「ちゃんと聴くよ。」
僕はどんな涼ちゃんでも受け取るから。
「僕ね。好きとかどうとか分からないんだ。いままでもそうだった。仲が良かった友達に告白されて、付き合ってさ、好きって言われても分からなくて。そのまま破局。『涼架は私の事好きじゃないんだね』って。好きじゃないって訳では無いのにね……。若井に告られてさ。僕どうしようって。元貴とも関係をもっちゃってさ。本当に最低でごめんね。僕じゃない方がいいよ。」
「でもねっ」
「うん。」
「でもっ。」
「ゆっくりでいいよ。」
「僕はねっ若井のこと好きっ。」
「うん゛っ」
「こんな僕でごめんね。」
君は泣きそうで、辛そうで、僕は抱きしめた。力強く。肩が湿っていて涼ちゃんが泣いてるのがわかった。
「本音を話してくれありがとう。」
「でも。元貴を切り離す訳には行かない。」
「……っ。」
「元貴は僕が居ないとダメなんだ……」
「へっ?」
「毎日死にそうなくらい曲を作って。毎日のように寝れなくて。泣きじゃくって。」
「涼ちゃんに言いづらいんだけどさ。」
「僕と元貴どっちが好き?」
「っ……。ごめん。」
「そっか。」
まだ元貴には勝てないんだね。
でも僕は絶対涼ちゃんのものになるから。