第三話
「ッあ〜…ねむ‥」
『レイラーさんレイラーさん!』
『あのあのっ、えっと!!』
「落ち着け。」
レイマリさんは目を輝かせ、なにかの資料を持って話しかけてくる。
『めめさんのいる場所っ、分かりました!!』
「え、ほんとっ!?」
目を輝かせていた理由に納得した。
だが、どうせ地獄とかだろう。
我々下級天使が敵対関係にある悪魔の住処、地獄に行ったりなんてしたらどんな罪が待っているかわからない。
「ど、どこですか?」
『えっと、地獄、なんですけど…』
「やっぱ地獄かぁ…」
あの人悪魔みたいな性格してるもんなぁ。あ、褒め言葉ね、褒め言葉。
『どうやら国いちばんのお嬢様らしく…』
『名前は…えっと、ねこくろ…めめ‥?』
「ねこくろなのかなぁ…」
猫黒めめ と記された資料を見て首を傾げる。
なんか違う気がするが、分かることではない。
「…あとで資料館にでも行ってみます?」
『良いですね、みぞれさんも誘おう』
「よし、じゃあ放課後の…16時頃。」
『はーい。あ、やべっ、次外だ!!』
「え、学年合同でしたっけ?」
『えーっと…うん、合同だから‥』
私達は壁掛けの時計を見つめる。‥次は11時から。
時計は11時6分を指していた。
『…あっ』
「あぁ…」
半ば諦めながらも焦る私達はいそいそと準備をする。
「やばいやばい、内申下げられるっっ!!!」
『やばいやばいやばいっ!、』
「ほら、行くよ!?」
『待って〜!!』
みぞれさんは先に準備を済ませて行っていたみたいだ。
くそ、優等生め‥!
ほどけそうなツインテールを揺らし、校内にも関わらず走り回った。
あああ、無駄に広いから10分も遅刻だぞこれ…!
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