テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
若井 side…
ガチャッという扉の音をたてながら、大学終わりに勉強をしに近くのカフェに入った。
カフェの中は人があまり居なく、甘いコーヒーの香りが店の中に漂っている。
初めて入店したこの店の雰囲気と香りに強ばった緊張感が解き、リラックスした状態で席に腰を下ろす。
スマホを触りながら少しまったりした後に、着ていたコートを椅子にかける。
注文をしようとカフェの店員に話しかける。
ふとレジの奥の方を見ると、コーヒーを注いでいる人が居た。
肌は真っ白で、襟足が少し長く、大人っぽく髪を少し巻いている人で、とても華奢な人だ。
(綺麗な人だなぁ…)
そんな事を考えながらも、俺はその人に見惚れてしまっている事に気が付いた。
ゆっくりとレジにいる店員さんに視線を戻した。
「…ご注文はお決まりでしょうか?」
レジの店員さんは少し困った様な表情で俺を見つめてそう言った。
俺はその様子に焦り、適当にカフェラテを頼んだ。
店員さんはレジの近くにあった注文用紙にメモすると、”少々お待ち下さい”とだけ言い残して俺が先程まで見惚れていた人にメモを渡し、更に奥のところ厨房に入っていった。
(あそこで待っとこう…)
俺はレジから少し離れた場所でスマホを弄りながら待つ事にした。
「うわっ!?」
急に肩を思いっきり掴まれたのでかなり大きな声が出てしまい、俺の顔が真っ赤に染まっていくのが分かった。
「わーかい、カフェに居るなんて珍しいね」
後ろを振り返ると太陽の様な笑顔でこちらを見つめている”藤澤涼架”が居た。
この藤澤涼架という人は俺の幼馴染でもあり、親友でもある人だ。良く相談にも乗ってくれて案外頼り甲斐のある奴だ。俺はこいつの事を”涼ちゃん”と呼んでいる。
「なんだ…涼ちゃんかよ」
俺は呆れた様に涼ちゃんを睨み付ける。
「そんな睨まれても顔真っ赤だからなんも怖くないよー」
ニヤニヤしながら顔が真っ赤な俺を見て馬鹿にする様に笑ってくる。
すると、別のレジの店員さんが俺と涼ちゃんの方に近付いてきた。
「ゆっくりしたい人もいらっしゃいますので店内ではお静かにして下さい」
店員さんが申し訳なさそうに言ってきた。
俺はその様子を見て、周りを見渡すと予想以上に目立っている事に気が付いた。
「ぁ、すみません。気を付けます」
涼ちゃんは固まっている俺を見て察したのか、申し訳なさそうにそう言い、お辞儀をした。
続…
ちなみに、タイトルの『Dessert Coffee House』は『甘いコーヒー専門店』という意味です!どうぞお楽しみくださーーーい!
コメント
3件
12
25