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「見て萩原」
「誕生日?」
「違うよクリスマスケーキ。この前由依と食べに行ったの、まじでおいしかった」
補習の日、全クラス合わせて10数人の生徒が授業を受けに来ていた。由依はもちろんバイトで忙しいため来ていない。なんなら、私のクラスで来ているのは私と萩原だけだ。
「隣、座ってもいい?」
突然、女の子が萩原に声をかけた。
「ああ」
その子は萩原の隣の席に座った。
3組の篠田さんだ。話したことはないが、名前と顔は知っている。
「萩原くん、だよね?」
「うん」
「3組の篠田です、見た感じ仲良い子誰も来てなくて、、」
今のところ、3組で来ているのは男子だけだった。
「あ、花田さん、凌ちゃん?だよね?」
「すごい、下の名前知ってんだ」
「うん、いろんな子が凌ちゃんの名前呼んでるの聞くから」
初対話で下の名前を呼ばれたのは少し驚いたが、大人しそうだが愛嬌のある可愛らしい子だった。
「萩原とは知り合い?」
「ううん、2組に天才がいるって話よく耳にするから」
「まじかよ萩原有名人じゃん」
私がそう言うと篠田さんはふふっと笑った。