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氷川信之が当主になる以前から距離を置いてた岩戸政勝を氷川信之は軍事面で城を包囲させ数で不利と悟った岩戸政勝は降伏し氷川信之は越後をわずか5年で1つにした、氷川信之は1年かけて次の手を打つ事にした隣国の上野国の魚住勝興との交渉の末に同盟を結ぶ事為氷川信之と数名の供廻り衆は上野に入っていた1543年 6月 新たな同盟
関所の所で兵に捕まる氷川信之と供廻り衆
関所兵「止まれ、目的と名を名乗れ」
沼田成清「某越後氷川信之の家臣沼田成清と申す、我らは魚住勝興と同盟を結ぶ為来た此処を通してくれ」
咄嗟に前に出て素直に従いつつも警戒し供廻り衆も前に出て来て
氷川信之「よせ、我らは争いをしに来たのではない、ワシは越後の氷川信之だ」
前に出て関所の兵の前に出て
沼田成清「殿!危険です!」
その時笑い声が聞こえ関所の方に皆が視線を向ける皆の前に行き関所の兵の肩を叩き
行松照景「ハハハ其方の負けだな下がておれ」
氷川信之「貴方は」
行松照景「行松照景と申す、 勝興様の所まで某が道案内役を仰せ使いましょう、さぁさぁ此方に」
歩き出し先に進んで行く、追って氷川信之と沼田成清そして供廻りの者達が後を追うように関所を通過して行く
行松照景「此度魚住勝興様ともう一人の御仁と会って頂きたく思います」
氷川信之「もう一人居られるのか」
行松照景「…はい」
氷川信之「そうか」
聞いてこない事にあえて聴いてみる為、振り返り立ち止まる
行松照景「お聴きになられないのですね、何方が来るのかとか」
どのような反応をするのか興味をあり、また彼らを試すようにあえて先に問いをする
氷川信之「…行松殿の会話から察するに相手の身分的立場からあえて有耶無耶にしていると思っております」
行松照景「……流石ですね、そろそろ見えて来ました」
行松照景と氷川信之一行は平井城に入城すると氷川信之と家臣数名を共に連れて一行は奥の客の間に通される
行松照景「氷川殿お待たせしました」
行松照景と他2名が客の間の中に入り
魚住勝興「待たせたな信之殿某が魚住勝興である、それと此方に居るお方が」
紹介しょうとした時割って本人の口から声を出し名乗り出る
杉松義隆「余が関東管領の杉松義隆である」
氷川信之と家臣達は頭を下げ氷川信之が言葉を発する
氷川信之「これは関東管領様、御顔を拝顔でき光栄であります」
杉松義隆「うむうむ、其方の活躍は武蔵や相模まで届いておるぞよ」
氷川信之「いえいえ私めは父の…かつての越後の姿に戻したまでです」
杉松義隆「ふむふむ謙虚なその姿勢、よし顔を上げよ気に入った」
魚住勝興「信之殿、此度実は関東管領様を含めた三家での同盟なのだ、黙っていた事許して欲しい」
氷川信之「いえ、しかし驚きましたまさか魚住殿が関東管領様と盟約があったとは」
魚住勝興「それなのだが…」
義隆の方に視線をやると義隆も自分から説明しだした
杉松義隆「余から提示したのだ、盟約を結ぶ条件に氷川家も加えよと」
意外な一言に義隆の方を見る信之
氷川信之「何故に我らを他にも近隣勢力ならいくらか連携は取れましょう、遠く離れた我らを頼らずとも」
杉松義隆「確かにそうじゃがお主らとて先の文の送っておるで確認はしておるであろう」
氷川信之「はい、出羽の大城、常盤の結城、信濃の山城で御座いますね」
杉松義隆「その通りこの者達が厄介でな」
魚住勝興「既に我らは山城家と小競り合いが幾度か起きておりこのままではまた大きな戦になりかねないのだ」
杉松義隆「そう言う訳じゃ我らは常盤の結城や信濃の山城と既に戦が起きておる、お主には出羽の大城の動きを封じると共に我らに協力をして欲しい、其方の働き次第では守護職も」
氷川信之は二人の話しを聴きながら気づけば夜も更ける程に三家での会話が進み氷川信之はついに決断する
氷川信之「わかりました、盟約を結びましょう」
ホッとした二人は顔を一度合わせてから
魚住勝興「そうか、ありがとう信之殿」
杉松義隆「よし、では此処に盟約の証をお主らも此処に名を書いてもらおう」
義隆は同盟の証の書状を一筆した為二人にそれぞれ渡し
魚住勝興「うむ、これで良いだろうか」
サラサラと書き終え渡し
杉松義隆「うむ、信之殿も書き終えたな」
二人のを回収し確認の後それぞれが一枚づつ渡し氷川信之と杉松義隆は夜が明ける前にそれぞれの自領に帰って行った
1543年 9月 信濃国 内山城
正木経治「殿、どうか某に兵をお与えください1000いや500で結構です、必ずは手柄を上げてみせます」
懇願する正木経治が頭を下げ父の正木景治に頼み出るも叶わず
正木景治「ならぬ、貴重な兵を出す訳にはいかない、それにワシは戦をする気はないのだ」
好戦的な正木経治と好戦的ではない正木景治とで意見が割れ正木経治はこの日は聞き入れ引くこととした
正木氏治「父上が戦嫌いなのは分かるますが経治の言い分も少しは聴いてやってくだされ」
正木景治「うっ…うむ、氏治其方の言い分も一理あるな…氏治其方も同席してはくれぬか?ワシ1人ではどうも…」
正木氏治「まあ確かにですね、わかりました、それでは某は志賀城に戻ります」
志賀城に戻り
1543年 9月 志賀城
戸田治雅「どうであったか?其方の父は」
正木氏治「戦はしたくないとの一点張りで御座います」
戸田治雅「うむ、殿の下知を得ねば我らだけで攻めても無駄だな」
正木氏治「甲斐の殿からは?」
戸田治雅「未だに返答は変わらぬ、上野と武蔵に目を光らせよとの事だ」
正木氏治「またそれか信濃制圧にはまだ時がかかるなら我らも少しは加勢に向かいましょう」
戸田治雅「うむ」
絵図を広げ
戸田治雅「現在信濃南部攻めには東郷能家殿が大将に指揮をしている、北には北条と大内の部隊が統治を任されておる、時期に終わると思うが、それでも5年はかかるのではと読んでいる」
正木氏治「左様でありますか」
1543年 10月 躑躅ヶ崎館
近藤頼澄「殿信濃から書状が今朝方早馬が」
山城義正「ふーむ、大方治雅か、また兵を動かすから下知を仰いでおるのであろう」
義正は戸田治雅からの書状をいくつももらっておりもはや読む気もなく厄介に思っていた
近藤頼澄「如何いたします?」
山城義正「何もせぬで良い、年明けまで兵を温存しとけと文で伝えて信濃さえ得れればその戦力を持って上野や武蔵を手に入れればいい、そうすれば帝も将軍も余が誠の関東管領となろうぞ」
近藤頼澄「流石は殿、そこまでお考えとは恐れ入ります」
山城義正「うむうむ!」
上機嫌になり気分がよくなり
山城義正「そうじゃあ信濃手に入れる前祝いとして宴を開こうぞ」
高笑いしながら前祝いと称し宴を盛大に開く予定の義正、しかし信濃攻めにはまだ時が掛かると知っていながらも近藤頼澄は殿のご機嫌を取るのを優先し止めず宴は夜まで続いた
近藤頼澄「左様ですな!酒とおなごをたんまり用意いたしましょう」
信濃に更なる重税をかけるのであった、それが後の災いになると理解していながらも
山城義正「そうだな、酒にはおなごもおらんとな!」
近藤頼澄「ははっ、では直ちに」
その頃度々夜襲を受けていた戸田治雅が守る志賀城、戸田治雅は何度も早馬を贈るも相手にされず年明け動くとの一点張りであった
1544年3月 山内城
正木景治「頼澄殿が参られたと言うことはいよいよですな」
近藤頼澄「うむ、某は先鋒隊として殿が安全に来れるよう参った」
正木景治「ははっ、お待ちしておりました、して失礼ながら数は如何程に?」
近藤頼澄「某の隊2000と殿の本隊3000とお前らの部隊1000程度の合わせて6000って所だろう」
正木景治「おぉ、それはありがたい限りですな」
近藤頼澄「うむ、殿自ら動かれる、負けなど決してあってはならぬ!武具と兵站の確保怠るでないぞ」
正木景治「ははっお任せ下さい!」
それからひと月が過ぎ春を迎えた頃ようやく山城義正親子が内山城にやってきた、山城義正の隊を発見すると一目散に向かうのであった
近藤頼澄「殿、御足労いただき感謝致します」
深々と頭を下げ中性的姿勢を示す
山城義正「頼澄か、支度は出来ているな」
近藤頼澄「はっ!殿の為に全て支度は整っております」
山城義正「うむうむこれより上野に向かう先鋒隊を向かわせ我ら後詰も二刻後向かうぞ、少しの休息ではあるがゆっくり休ませよ」
近藤頼澄「はっ、壮大な配慮して頂きありがとうございます、某の隊と正木隊は先鋒隊として先に行くぞ正木隊は道案内として先に行くのだ良いな」
正木景治「かしこまりました」
その後近藤頼澄を含んだ先鋒隊が上野に攻め込み進軍を進めた
近藤頼澄「魚住勝興はまだ動かぬのか?」
正木景治「はい、平井城で篭って籠城してるそうです、平井城さえ落とせば後は順次当家に降りましょう」
近藤頼澄「そうだな、ここまですんなり行けるとはな、よし平井城までゆっくり前進せよ我ら山城家に魚住勝興は怖気付いたビビって城から出れないらしい」
足軽達「ハハハ!!」
足軽達はもう勝ち戦だと高らかに笑いだした
近藤頼澄「さあ行くぞ!」
足軽達「おう!」
1544年4月上野国 平井城
魚住勝興「氷川殿後詰を入れて頂き感謝いたします」
氷川信之「いえいえ、して敵の居場所は?」
魚住勝興「ああ、此方の絵図で説明しよう、斥候の話では今敵の先鋒隊は他の砦や城を素通りして此処に向かって来ている、周りには下手に刺激せずに城籠もりをして敵が過ぎるのを待てと伝えてあります」
氷川信之「うむ、山城義正が上野に入って貰わねば此度の策成功しないからな、斥候は絶えず多く放っておいで下さい」
魚住勝興「承知した」
氷川信之「しかしこんなにすんなり警戒せずに来るとは」
魚住勝興「それなのじゃが、信之の策の通りに動くよう指示したら皆従ってくれてな、そしたらここまですんなり敵も来たと言う訳だ」
氷川信之「某もここまですんなり成功するとは思ってなかったもので、半年から数年はかかると思っていた故兵も僅かな供回りの者だけしか連れて来れなかった」
魚住勝興「それで信之殿の策が成功するならワシは何も言わぬ」
氷川信之「案ずるなそのまま手筈通りで大丈夫だ、我らも明日には布陣致します」
魚住勝興「はい、よろしくお願いいたします」
氷川信之「お互い武運を」
平井城手前の国峰の地で魚住と氷川の部隊合わせて3000が布陣をし山城達が来るのを待った
近藤頼澄「敵の数はどの程度だ?」
足軽大将「はっ!斥候の話だと両軍合わせて3000程度との事です」
正木景治「此方は6000おります一気に敵を蹴散らしてやりましょうぞ」
近藤頼澄「よし、殿の下知を仰ぎ次第動くぞ」
山城義正「ほうほう敵は3000と」
近藤頼澄「はい殿こちらの方が数は上です」
山城義正「よし先鋒に正木隊二陣に頼澄としょうぞ」
近藤頼澄「ははっ!殿は本陣でお待ちください」
山城義正「うむ、忠興其方にも二陣に入るが良い」
山城忠興「はっ!父上必ずや武功を上げてみせます」
山城義正「では皆の衆かかれ!」
山城の兵達が突撃を開始する、数の力で攻めるも魚住勝興と氷川信之の隊は必死に応戦し膠着状態となった
その時二陣の近藤頼澄と山城忠興の隊も前進し前線に加わる
山城忠興「景治よ、何をしておるもっと攻めよ」
正木景治「忠興様!はっ、ははっ!」
山城忠興の部隊が前線に加わった事で舞台の士気が上がり魚住勝興の隊が崩れ出す
足軽大将「二陣も突破されました!此処は撤退するべきです!」
魚住勝興「むむむ…我らの隊もこれより前衛に加わる」
足軽大将「ははっ!」
山城義正「圧倒的ではないか、これなら」
馬廻衆「殿大変です」
山城義正「なんじゃ?今良いところだったのに」
馬廻衆「敵の新手です!数は分かりませんが数千はおります!」
山城義正「ふむ、二陣の戦力を回せ」
馬廻衆「そ、それが……既に二陣も戦闘に…」
濁すように言うも義正には危機的状況なのが理解した
山城義正「何!急ぎ馬の支度をせよ!我が隊は反転し新手に備えよ!」
馬廻衆「ははっ!」
山城義正「前線の頼澄に急ぎ此方に戻るように伝えよ!」
用意された馬に乗り馬上から指揮を執る
馬廻衆「ははっ!」
杉松義隆「山城義正の本陣はガラ空きぞ!一気に突き進め!」
時の声と共に突如として奇襲を仕掛けた義隆は最前線で指揮を取る
山城義正「おのれぇ!あの家紋杉松の隊か、となると義隆か好都合此処で引導を渡してやろう」
侍大将「殿敵の大将は杉松義隆であると」
山城義正「わかっておる、急ぎ反転し義隆を討て!」
杉松義隆「ほう義正自らワシを迎え撃つか、ならば某も前に出て御主を討つ全軍進め!」
山城義正と杉松義隆の隊が衝突するも義正の隊は数に押され徐々に不利になっていく
侍大将「義正様!被害が300超えましたこのままでは」
山城義正「えぇい!義隆が目の前に居るというに!撤退の法螺貝を鳴らせ撤退し武蔵まで生き延びよ」
山城義正の本隊から撤退の法螺貝が鳴り響き前線正木、近藤隊が慌てて退却する
近藤頼澄「撤退するぞ!正木隊は新狩りをせよ若様が撤退するまで敵を近づかせるな」
正木景治「はっ」
近藤頼澄の隊に守られながら山城義正と山城忠興は無事武蔵まで撤退して行くそして
正木景治「ここまでだな、退け!退くのだ!我らも撤退する」
上野から信濃に続々と撤退して行くその間杉松の隊が追い討ちに向かい山城の被害は数千に増えていった
魚住勝興「義隆様ご無事で」
杉松義隆「うむ、山城義正に逃げられ申し訳ない」
頭を下げ、それを見た氷川信之は
氷川信之「殿頭をお上げ下さい次こそは必ず義正を撃ちましょうぞ」
杉松義隆「うむ、これからも頼りにしておるぞ」
氷川信之「ははっ」
杉松義隆「皆此度の戦御苦労であった皆のおかげで我らは勝利出来た、逃げ帰った山城親子に聞こえるよう高らかに声を上げよ!えいえいおー!」
足軽達「えいえいおー!」
氷川信之はこの時杉松義隆なら関東を平穏にしてくれるだろうと確信したが翌年の3月病により義隆は亡くなった
杉松義隆「うぐっ!」
足利義康の補佐役でもあった杉松義隆が亡くなった事で足利義康は杉松義隆の館に火を放ち氷川、魚住の関係を絶ち常陸国結城氏と同盟を結ぶこれにより出羽の大城と甲斐の山城とも同盟関係になり氷川信之と魚住勝興は足利義康とも敵対しなければいけない構図となり不穏な影を落とし込む形になった