家の前で鍵をカバンから取ろうとしたとき、中から、お母さんと弟の声が聞こえてきた。
弟、智隆(ともた)は、1歳年下で6th grade なので同じ学校だ。光太郎と中が良くて、クラブの日以外は一緒にバスで座っているので、最近、智隆まで、光太郎の性格が映って、やになってきた…
「 お願い!光太郎くんの家に遊びに行きたいのー」
はぁ…アメリカは、そこまで子どもは気軽に外に一人で出ていけないが、一応光太郎とは同じアパートだ(めっちゃやなんだけど)
「 でもいきなり訪問したら、光太郎のお母さんがびっくりしちゃうでしょ?それに、宿題が終わってないじゃない」
お母さんに私は賛成だ。智隆とは、同じ部屋だ。そして智隆は、いつも夜まで、宿題をギリギリにためてる。そのせいで、部屋が明るく、とてもじゃないけど、寝れないため、なるべく早くしてほしい。
ガチャ
とにかく、家に入った。外は寒いし、このアパートの廊下の暖房もそこまで効いてない。まぁ、私が、真冬に短パンを着てるからだろうけど(自業自得)
「 あら、都おかえりなさい」
「 ん」ここで会話してたら、奏との約束に遅れる。伝えるって決めたんだから、伝えなきゃ!
『 奏ー、帰ってきたよー』メッセージを送ったら、すぐに既読するはず
『 あ、来たか。ずっと動画見てたぜ⛦』無意識に笑みがこぼれる。
『 そっかw 実は、奏に言いたいことがあるんだ。理人のことなんだけど…』思い切って言い出してみる。
『 そうそう!理人のこと、考えてたんだけど、やっぱ断ろうかなって』え、なんで?
『 え?どうして?付き合ってみようかなって言ってなかった?』
頭が混乱する、それじゃあ、私は言うべき?いや、そもそも、奏から理人を引き剥がそうとしてないし!あぁ、どうしてだろう
『まぁ、理由は教えるからさ。それより、都がいいかけたこと、理人がどうした? 』あ、えっと…言うって決めたんだ!
『 実は…わたし理人のことが好きなんだ…』奏の反応が少し不安
『 え!?ごめん!どうしよ!あわわわわ…』ありゃ、相当慌ててる
『 別に、奏に、理人と付き合うなって言ってるわけじゃなくて、ただ、言ったほうがいいかなって思って。でも、奏が理人といたいなら、私は応援するから!』これは本心だ
『 うん、教えてくれてありがとう。さっきも言ったように、付き合うのはやめとこうかなって言ったし、理由、知りたい?』
『 うん!教えてー!』奏の返事を見て、少しだけ元気になった。
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