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🌙月見🌿
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人生で初めて、俺は男性を好きになった。それは1年前、この高校にやって来た化学の先生だ。その先生は生徒から授業が分かりにくい、前の先生の方が良かった、と評判は悪いものの、一生懸命授業しているところが俺には愛おしくて仕方がない。先生の中では年齢も若く、身長も低くて可愛い。(本人は自称190cmと言っていたが)授業の評判はともかく、生徒との距離も近いので、囲まれていたら生徒に見える時がある。そんな先生と1対1で会えるのは、補習の時間。つまり、赤点をとった生徒のみ。なので、片思い中の俺は赤点をとらなければならない。幸い勉強はできる方なので、わざと赤点を取るのは悔しい部分もあるが、先生との時間が増えることを考えるとやむを得ない。3日後にあるテストも頑張ろうと思う。
テスト返却後、無事赤点をゲット。ルンルンで補習に向かう。
「やっほ、先生。今日も可愛いね。」
「今回は教え方、結構上手くいったと思ったんだけど。にしても、君はなんでいつも補習にいるんだ。化学以外は成績良いんだろ?」
そんなの、先生に会うために決まってる。なんて、言えるわけがない。気づかないなんておバカさんだな。そこが可愛いんだけど。
「とにかく、テストの復習から。ここは────」
説明はされなくても分かるので、毎度補習の時間は先生の観察をしている。まず、先生が黒板に書く度見えるおしりが可愛い。正直、ぷりぷりでエロいし掴みたい。生徒からはあまり気づかれていないピアスのあとも好き。昔ヤンチャだったのかな。先生の学生時代が気になる。タイムマシンが欲しい。それに近づいたら分かる柔らかい匂いと長いまつ毛、笑った時に見えるエクボ、、、と挙げるとキリがない先生の魅力に今やどっぷり浸かっている。
「聞いてんのかー??もっと危機感持てよなー。僕も君に期待してるんだから。」
「先生、今まで彼女何人居たの?」
「やっと口を開いたと思ったらそれか!まあ、それが勉強のモチベーションになるならいいよ。次のテストで80点台とったら教えてあげる。やれるもんならやってみな。」
頭で考えていた事を口に出してしまうとは。先生の事を考えると、ついボケっとしてしまう。にしても、80点台でいいのか。まあ確かに、毎回赤点の人が倍以上の80点台とれたら上出来だもんな。
「受けて立ちます。先生、言ったこと忘れないでね?」
期末テストが返却された。いきなり90点台はまずいと思ったので、今回は先生のご志望通り、80点台に調整しておいた。さっそく放課後、先生から質問の答えを出してもらおうと思う。
「先生ー!!俺ちゃんと有言実行したでしょ。だから教えて??」
「まさか君が80点台をとるとは思っていなかった。嬉しいような、嬉しくないような…先生質問答えなきゃダメ?」
そんな可愛い顔で言われたらいいよと言ってしまいそうになる。けど約束は約束だ。
「だーめ。何人居たの?」
「そんなに知りたい?なら、ちょっと場所を変えよう。ここ人多いし。」
そう言って人の居ない空き教室に入る。なぜここまでするのか疑問に思ったけれど、教えてくそうで安心した。
「絶対誰にも言わないって、約束できる?」
「先生と俺だけの秘密ってことに優越感感じるので何があっても言いません。」
「なんだそれ笑。」
カーテンから差し込む夕日が先生をより一層美しくする。何だか告白されるみたいだ。
「実は僕、女の子を好きになった事がないんだ。 」
そう言いながら、先生は俺を気遣うように話し続けた。
「混乱するよな笑。俺、男の人しか好きになった事がない。学生時代は周りに合わせようとして女の子と付き合ってもみたけど、そのせいで女の子を傷つけてしまった。引いたよな。話に付き合わせてしまって悪かった。僕が普通に女の子が好きだったら良かったんだけど笑。」
数秒の時間が流れる。
「え、俺からしたら最高すぎるんですけど。」
思った事をそのまま口にしてしまった。
「今まで隠してたけど、先生がこの学校に来てから、先生のことずっと好き。笑った顔も、先生と話す時間も。女の子が好きじゃなかったらダメなの?それだと俺、一生先生から好きって言って貰えないじゃん。」
「理解してくれてどうもありがとう。そう言ってもらえて嬉しいが、もちろん恋愛的な意味じゃないよな?」
「先生、俺は真剣に言ってんの。」
そう言って先生のいる黒板の方へ近寄っていく。こんな時まで、先生の上目遣いが可愛い、その目に俺だけしか映らなかったらどれだけ良かったのだろう、と思ってしまう俺は、もしかしたらヤバいやつなのかもしれない。
「先生のこと、もっと知りたい。」
まだ知らない先生の一面を。過去を。そして俺以外、誰にも見せない顔を。
「でもッ、」
「先生、安心して。卒業するまでに、先生は俺のこと好きになってるから。そしたら俺と付き合って。」
先生は顔を赤らめている。
これから何が始まるんだ…という目で見つめてくる先生に振り向いてもらうのには少々時間がかかりそうだけれど、好きバレしたのだからこっちも全力でやらせてもらう。
先生も俺の事、早く好きになってね。
コメント
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うわあ、初っ端からドキドキしました…!主人公の「わざと赤点取る」っていう一途な片思いの仕方がもう可愛いし、先生の「女の子を好きになったことがない」って告白シーンには胸がぎゅっとなりました。お互いの距離感と、先生の上目遣いとかぷりぷりのお尻とか細かい仕草の描写が丁寧で、編集者的にニヤニヤしちゃいます。続きが気になる…!