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最近、若井の様子が変。
スマホと1日一緒。
俺と一緒の時も、電話するか弄るか。
「うーん…、」
1人で少し考えてみる。
そんな中、1つ浮かんだのが
『浮気』だ。
信じたくは無い。
だって若井は俺だけのモノだもん。
「ねえ、わかい〜、」
涼ちゃんが若井に話しかけた。
すると若井はスマホを隠すようにして
返事をする。
なんだ、この違和感は。
スマホを見られたらマズイってこと?
やっぱり…浮気?
こういう事は早く解決させないと。
もうどうにでもなれっ、
「ねえ若井。」
思考より先に身体が動いていた。
「ん〜、なぁに元貴?」
やはりスマホを隠す。
やっぱり浮気…!?
「あのさ、…浮気してる?」
ポカンとした顔で見られる。
一瞬、時が止まったような気がした。
「へ…?うわき…?」
なんだそれ、と口にする若井。
「だから、…なんで僕と一緒にいる時も
携帯いじってんの!」
語尾の声が震えた気がする。
あぁ、ダメだな。
「あ、…やっぱりバレてた?」
やっぱり…!、と口にする僕に向かって
「あぁ、もう、…ちょっと待ってて!」
と、席を外される。
少しして戻ってくる。
その若井の手には、小さな赤色の紙袋がある
「あの…、明日誕生日っしょ、?
だから日頃のお礼というか、
なんて言うか…いつもありがとね…?」
少し顔を赤らめて言う若井は、
照れくさくなったのかそっぽを向く。
それを素直に受け取った僕は、中身を見る。
ブレスレットだ。
「それ、…メンカラ、
俺とお揃い。」
若井は青、俺は赤。
「浮気なんてする訳ねーだろ…。
俺の元貴だし。」
へへっ、と笑う彼はまるで変わっていない。
「ごめんね、…浮気なんて言っちゃって。」
ここは疑った僕が悪い。
「いいよ、そんな事。
疑わせる様な行動した俺も悪いし。」
ここまで優しい彼をなんで疑ったのだろう。
そこでは笑って凌いだが、
ブレスレットを贈る意味を僕は知っている。