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鬼滅の刃、キメツ学園二次創作まだ設定迷子。
多分n番煎じ。
キメツ学園に無い設定有り。(ほぼ主の理想学校)
それでも良い方はそのままスクロール〜。
*
土曜日などの休日、柱は初等部の子達に銃を教えるらしい。炭治郎もそれに参加した。そして初等部の校舎へ向かう。
「こっちです、炭治郎君」
しのぶが手を振って居場所を知らせる。
「お待たせしました。俺、初めてなんで軽く説明お願いしてもいいですか?」
しのぶは勿論と言わんばかりにニコッと微笑む。
「私達柱は次中等部に入る子達を中心に銃を教えます。勿論、低学年、中学年にも教えて銃の音を慣れさせます。音が大きいので怯えて泣く子が多いんですよね」
しのぶは少し悲しそうに言った。
「やっぱり的当てゲームみたいな感じにするのが良いですかね?」
「そうですね、ゲーム感覚で教えれば、初等部の子達にはウケはいいかもしれません」
すると初等部の子達がやって来た。五つ子とひょっとこの面をした少年がやって来た。
「あ、初めまして、俺、竈門炭治郎って言うんだ。これから君達に銃をゲームで教えるよ」
ぎこちないが、笑顔で言う。
「あ、最近柱になった人…ですよね。父上が言っていました」
黒髪の理事長に似た髪型と顔に炭治郎はもしかして親子? と思ったが、直ぐに確信へと変わった。
「じゃあ僕達も改めて自己紹介します。僕は産屋敷輝利哉と言います。妹のくいな、かなたに姉のひなき、にちかです」
其々ぺこりとお辞儀をする。
「俺は小鉄です。絡繰作るのが趣味です」
ひょっとこの面をした少年はそう言う。
「OK、これから宜しくね。皆暗殺部に入れるといいね!」
初等部の子達は元気よく頷く。
「じゃあゲームで銃の扱いに慣れていこう。的に銃を向けて放つんだよ。絶対に人に向けてはいけないこと。一応弾丸は本物だからね。其々の柱が記録を取っていくから」
炭治郎は教師陣やしのぶに目配せをする。教師陣やしのぶは頷く。
そして初等部の子達は拳銃を構える。そして冨岡のホイッスルを合図に全員撃つ。最初はできなくて当たり前だ。三点や四点と最初にしてはよく取れている方だ。すると冨岡がアドバイスを口にする。
「人によっては胡座で撃つのが楽という人もいる。次はライフル銃に変えて、胡座で的を狙ってみろ」
初等部は素直に従い、ライフル銃なのでレンズを見ながら的に狙いを定める。すると六点や七点と取ることができた。
「流石だな。こりゃ次の暗殺部隊は派手に見込めるぞ」
顎を撫でながら宇髄は言う。
「皆さん、休憩です。質問等有れば承りますよ」
「じゃあ、鬼滅隊は暗殺部隊と特殊部隊と隠部隊があるんですよね。所属部隊は選べるんですか?」
輝利哉が手を挙げて質問する。
「銃が上手く扱える人は暗殺部隊に、銃の扱いに恵まれなかった子は隠部隊に、特殊部隊は私のような薬学に精通していたり等の特別な免許があればなることができます。中等部に上がる前に軽い面接があるのでその時に希望を口にすれば、その希望を基になれるかもしれません。確率は低いですけどね」
そうしのぶは説明する。
「俺も早く皆さんと一緒に活躍したいです」
「お、言うではないか、小鉄少年! だが特殊部隊や隠部隊はさておき、暗殺部隊は命を賭けるんだぞ。暗殺部隊に入っている俺が言うことではないが、命は簡単に捨てるでない!」
そう言って煉獄は「ハハハ!」と笑う。
「でも暗殺部隊に入るんだったら今更命なんて惜しみません。俺、一度決めたらその気持ちは変えませんから!」
「そうか! 君は見込みがある!」
炭治郎は煉獄の人情の熱い性格を尊敬していた。
「他にも質問はありますか?」
「あ、じゃあ純粋に気になったことなんですけど」
にちかが手を挙げる。
「鬼はいつから存在しているんですか?」
「それなら歴史教師の煉獄さんが適任です。煉獄先生、お願いします」
「よもや! 了解した! 鬼は一度大正に存在していたらしいんだ。詳細はよく分からない、俺が知っている情報が正しいのかも分からない。だが、大正の時の鬼は鬼の始祖という者がおり、そいつが自身の血を分け鬼にしていたそうだ。そして“鬼殺隊”という組織がその始祖の鬼の頸を執ったらしいんだ。その中には俺達の先祖もいるかもな!」
すると炭治郎が質問する。
「鬼殺隊って、俺達の鬼滅隊と結構似ていますね」
「そうだな。鬼滅隊という名前は幾つか理由があるが、鬼殺隊という組織から名前を取ったともいう。そして今、我々が狩っているのは何の関係もない鬼にされた一般人だ。鬼滅隊に関する宣言で、『鬼滅隊は自我無き鬼のみ狩る。自我ある鬼を見つけた場合尋問する』とある。なのでその宣言通り、無闇に鬼を狩るのではなく、人を喰らった本物の化物を我々は狩る」
初等部の子達は息を呑む。
「まぁ、そこら辺は中等部に上がったら詳しく話す! 今の君達には酷な話だ!」
さすがは歴史教師だ。合っている情報かは分からないが、勉強になる。
「休憩は終わりだ。またライフル銃を構えろ。とにかく銃声に慣れるのが今のお前達の課題だ」
「冨岡さん、もう少し優しく言ってください。初等部の子達が怯えてしまいますよ」
しのぶは冨岡にちょっかいを出す。
「俺はこう伝えることしかできない」
「さあ、感情皆無の体育教師さんは置いておいて、みんなで楽しく銃について学びましょう!」
あまりの言われように冨岡は(心外だ)と思う。炭治郎も若干心配になってくる。他の教師はいつものことすぎて笑いを堪えていた。甘露寺は我慢ならず吹き出したが。
暫く銃を撃ち続ける。
「銃ってなんか楽しいですね」
「そう言って貰えると嬉しいな。今日はここまでだからまた来週教えに来るね」
「はい!」
しのぶは炭治郎と小鉄のやり取りに微笑む。
「何だか初等部の子達も変わりましたかねぇ? 最初は怯えていましたが、炭治郎君が来てまだ一日目だというのに随分明るくなった気がします。これは理事長先生に報告しておくべきですね」
「流石しのぶちゃん。生徒会長として、特殊部隊として頑張ってるわね」
「甘露寺さん。でも私は特殊部隊で暗殺部隊では無いのであまりお役に立てていませんよ。出来ることなら私も暗殺部隊で銃を撃ってみたかったです」
拳をグッと握り締める。甘露寺はそれを察し、それ以上は言わなかった。ただ「頑張ってね」と言って。
初等部の子達は其々家に帰る。しのぶは炭治郎を呼ぶ。
「炭治郎君、今日のことを理事長先生に直接報告に行きますよ」
「あ、分かりました!」
まだ夕方なので直接理事長室へ向かう。理事長室をノックすると以前のように優しい声が聞こえて来た。
「どうぞ、入って」
「失礼します」
「失礼します」
今度は炭治郎も平常心を保つことができた。
「今日は初等部の子達に銃を教えていたんだね。どうだった?」
「炭治郎君がゲームとして的に銃を当てる練習をしたおかげで、初等部の子達にはウケていました」
「え、でも俺は前に体育でやったようなことをゲームとして教えただけなんですけど…」
「教え手としてはとても良かったですよ」
「そうか、聞く限り良い教え方をしてくれたんだね。流石は炭治郎だ。やはり君を柱にして正解だったよ」
「光栄です」
自然とそういう言葉が出てくるのはなぜだろう。この人の声なのだろうか。
「これからも宜しく頼むよ、そうだ、まだこれは本人には言ってないんだけど、また一人、生徒として柱になるべき人材がいるんだ」
「誰でしょうか」
しのぶは疑問符を浮かべる。
「中等部二年里芋組の時透無一郎君だよ。彼は十四歳でありながら中等部の誰よりも銃が上手いんだ。最年少柱として迎えるのはどうかなと考えたんだけど、君達はどう思う?」
時透無一郎、禰󠄀豆子と同じクラスだと言っていた気がする。あの子はそんなに凄い子なのか。
「俺はどんな人でも賛成します。強い人がいれば、沢山の鬼を狩ることができ、沢山の命が守れるかもしれません。人知れず鬼を狩る鬼滅隊ですが、もうこれ以上無闇に悲しい人を作らせないのが俺の想いなんです」
「私も炭治郎君に賛成します」
理事長はうんうんと頷く。
「じゃあ今度本人にも聞いてみるよ。彼が柱になってくれることを願う」
そしてしのぶと炭治郎は理事長室を出る。
「お疲れ様でした、炭治郎君。もう寮で休んで良いですよ。初めての仕事だったのに本当に素晴らしい仕事でした」
「ありがとうございます。ではまた学園でも」
「はい、また学園で」
そして炭治郎は筍組の寮へ入る。するとスマホを弄っていた善逸と伊之助の姿があった。
「あ、おかえり、初等部との訓練、どうだった?」
「最初はやっぱり銃声に怯えている子もいたけど、ゲーム感覚でやっていくうちにみんな楽しそうだったよ」
「やっぱり炭治郎は弟妹が沢山いるからその年頃のウケとか分かるんだろうな」
教え方は下手だがなと思いながら言う。炭治郎はえへへとはにかむ。
「俺も初めての仕事だったけど初等部の子達は皆銃が上手かったんだ。ライフル銃なんか重たいのに結構高得点を狙えている子も沢山いたよ」
「ライフル銃はレンズがあるからなー。的に調整しやすかったんだろ。俺もいつか初等部に教えに行きてーよ」
「じゃあ紋逸も柱になれば良いんじゃねーか?」
伊之助はおやつである芋けんぴを食べながら言う。
「だから俺の名前は善逸だって、良い加減覚えろよ。でも柱ってそう簡単になれるようなものでもないと思うんだけど、炭治郎はどうやって柱に推薦されたんだ?」
「俺の場合、銃の扱いや仕事の丁寧さから選ばれたって理事長先生は言ってたよ」
「やっぱり継続は力なりじゃねーか。絶対俺なれない。コツコツ努力するのは苦手だからさ」
そう言って枕にボスンと頭を埋める。
「いつか柱になってくれるのを待ってるよ。さあ、今日はせっかくの休日で、鬼滅隊も無いんだから各々自由時間過ごして寝るんだぞー」
寮のメンバー全員に声をかける。其々久々の休みだからと大浴場へ向かったり、食堂へ行ったり、談話室でお喋りしたりと自由時間を過ごした。
炭治郎達も大浴場へ向かった。流石は大浴場だ。大理石や、金の蛇口のような豪華な洋のお風呂もあれば、檜風呂や、露天風呂で外は竹林という最高の景色を見ながらお風呂に入れる和のお風呂が揃っている。
「なあ、ここホテルか旅館として出してもやっていけるんじゃね?」
善逸は炭治郎に耳打ちする。炭治郎は苦笑しながら「うん」と頷く。
そして洋のお風呂じゃ何だか落ち着かないので和のお風呂へ行く。
「檜のいい香り」
そう言いながらお風呂に入る。平日はシャワーぐらいしか浴びれないので溜まった疲れが一気に吹き飛ぶような気さえした。
三十分ほどお風呂を堪能して出る。するとお風呂場から出た広間にはマッサージ機や漫画本などが揃っているところがあった。炭治郎と善逸は別に呆れてはいないが、開いた口が塞がらないってこういうことなんだなと思った。
「ねえ、ここ本当に学園なの?」
「学園って言えば学園だけど…軍隊でもあるから…」
マッサージ機を見ると見覚えのある人がいた。
「あ、炭治郎らじゃないか。久しぶりだな。学園でも軍隊でもちゃんとやってるか?」
「あ、村田先輩、お疲れ様です。はい! ちゃんと頑張ってますよ」
村田は高等部二年山椒組でサラサラ髪がトレードマークだ。
「俺、柱になったんですよー!」
「何だ、自慢か? でも凄いな。先輩の俺を上回ってんじゃねーか」
村田は素直に褒める。
「俺も柱になってみてえけど柱って大体の人が教師だろ? 俺苦手な教師多いから多分なれねえな。そういう点で見ても」
「苦手な教師って誰ですか?」
「そりゃ数学の教師とか化学の教師とか辺りだな。だって怖く無いか?」
すると善逸が力強く頷く。
「俺もあの二人は本当に大嫌いです。だってあの人ら短気なんだもん。すぐ怒るし、すぐ説教されるし」
「あー分かる分かる」
炭治郎はそのやり取りに苦笑する。高校生らしい話だなと思いながら。
「さてと、俺はそろそろ寮に戻ろうかな。そうしないとまた尾崎に怒られるわ。俺、こう見えても班長だからな」
尾崎というのは村田と同じクラスらしい。いつも笑って許している班長である村田を「もっとちゃんとして」と叱っているらしい。
「俺らも寮へ戻るか」
善逸は頷く。
寮へ戻ると殆どの人が寝ていた。起きている人に「もう寝てね」と言って、自分もベッドに入る。