プロローグ
私の名前はまだない。なぜか?答えは簡単。まだ生まれてないからだ。
地球に存在している人たちの一部は赤ちゃんの国と言っているが、正式には…ない。神様と胎児になりたい魂がいるだけの世界に名前なんていらない。
今気づいた奴らもいるだろうが、私はただの魂だ。胎児になるべく、親元を探している。どうやって探しているか?企業秘密だから教えないでおこう。
さて、親を探して早一週間、そろそろ見つかってもいい頃だろう。
そのとき、ある家族が目についた。
「このカップルのプロフィールは、と…」
・女16歳男18歳
・住宅街の中、ローン払い済みの家
・学校、商店街近め。治安良し
なんだこの家。最高じゃないか。めちゃくちゃいい物件だぞ。
女男共に若いのが気になるな…だからみんな選ばなかったのか。確かに、周りの環境が良くても両親の年齢は成長と共に気にしていくものになる。年齢的にまだ高校生。収入もはっきりしない上でこの家を選択するのは度胸がいるだろう。
だが、私はこう見えてチャレンジャーだ。前世の記憶が残っているからか、大体のことは経験からなんとかできるだろう。
私は髪の毛がなくなった神様に報告して、滑り台を降りた。
待っていろ。私のこれからの人生。
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