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「「「ごちそうさまでした」」」
こんなに賑やかで楽しい食事は初めてだった。
クレアおばさんもお姉さんも、みんなが優しい。
アウレーリアちゃんは高級お肉を一口食べて寝ちゃったけど、幸せそうな顔をしてたからよかったよ。
「起きなさい、馬鹿妹」
「う~ん……って、いたい!」
お姉さんがスリッパで頭を叩いてアウレーリアちゃんを起した。
食卓にスリッパがあるのは不思議だったけど、この為だったんだね。
……家族からの扱いが容赦ない。
クレアおばさんはソファーにポイ捨てするし、お姉さんはスリッパで叩く。
でも、なんかいいな……すごく仲のいい家族って感じがする。
うちの両親は優しくて過保護だから、こんなに容赦のないスキンシップは全くない。それはすごく大事にされてるってこどだから不満はないけど、アウレーリアちゃんの家族にもすごく憧れる。
……この人たちと家族になりたいな。
アウレーリアちゃんをお嫁さんにしたら家族になれるんだろうけど、夢が大きすぎるよね。今、この場にいるだけで幸せ……そう思わなくちゃ。
「お風呂に入るわよ、さっさと目を覚ましなさい。ザナーシャちゃんも一緒に入らない?」
「あ、でも時間が……」
時計を見ると6時を過ぎてる。
「帰りは私が送ってあげるよ。こうみえて結構強いんだから。ちょっとした暴漢程度なら楽勝だよ」
「……お願いします」
お姉さんと一緒ならすごく心強い、素直に甘えよう。
お友達の家で一緒にお風呂に入ってみたい……初めてだし、すごくワクワクする。
「ほら、行くわよアウレーリア。ザナーシャちゃんもこっちだよ」
「う~ん……」
「はい」
アウレーリアちゃんがお姉さんに服を剝かれてる。脱がされてるんじゃなくて剥かれてる。
アウレーリアちゃんが眠そうにして動きがが鈍いので、お姉さんがシビレを切らしみたい。獣の皮剥ぎ作業みたく見えてすごく野性的だ。
「洗うわよ」
「は~い……って、つめたい!」
ホントに扱いがひどい。
眠そうで動きが鈍いからって、いきなり冷水をかけるのはやり過ぎだと思う。
……せめて、私くらいは優しくしてあげよう。
「アウレーリアちゃん、洗ってあげるよ」
「ありがとう!」
優しく丁寧に全身を洗ってあげる。
「ザナーシャちゃんはやさしー! きもちいいよ!」
「……」
気持ちいいって言ってくれた……。
嬉しい……私、アウレーリアちゃんの役に立ててる。
「つぎはわたしがあらってあげるよ!」
「うん」
アウレーリアちゃんの力は弱い。洗ってるというより、優しく拭いてもらってるって感じだ。
でも、一生懸命に洗ってくれてる。
嬉しい……友達とお風呂で洗いっこをする……。また一つ、夢が叶ったよ。
「アウレーリアが洗っても意味ないでしょ。ザナーシャちゃん、私が洗ってあげるよ」
「はい」
お姉さんは普通に洗ってくれた。洗うのが上手なのは、ずっとアウレーリアちゃんを洗ってるからだよね。
友達とのお風呂、家族とのお風呂……嬉しい……。
「二人で先に湯船に入ってて、私もすぐ入るから」
「うん」
「はい」
アウレーリアちゃんと一緒に湯船に入る。
……浮かべたおもちゃでわちゃわちゃ遊んでる。
可愛いなー、妹がいたらこんな感じなのかな……。
「ほら、馬鹿妹、ちょっと詰めなさい」
「うーん」
「!?」
アウレーリアちゃんが私に寄りかかってきた。
すごくドキドキする。
いい匂いがする……。
肌が、触れてる……。
「ザナーシャちゃんやさしー。ぎゅっとされとおちつくんだー」
私は無意識に抱きしめていた。
初めてできた友達。
たくさんの初めてをくれた、たくさんの優しさくれた、私の大切な友達。
私の大好きな人、アウレーリアちゃん。離したくない、離れたくない。
「私、アウレーリアちゃんとずっと一緒にいたい……」
「うん! わたしもだよ! ザナーシャちゃんやさしいから、いっしょにいたい!」
「うん、ありがとう……」
アウレーリアちゃんを抱きしめてると、すごく幸せな気持ちになる。
私の腕の中に私の幸せを感じる。
今までで、一番幸せな時間かもしれない……このまま、時が止まればいいのに……。
「……ザナーシャちゃん、そろそろ出ようか。アウレーリアがのぼせそうだから」
「……はい」
お風呂から出たあと、アウレーリアちゃんはお姉さんに拭かれて服を着せられてた。
……いつかは私が拭いてあげたいな。
その様子を考えるだけで幸せを感じる。実際にやったらどうなるのかな? あの笑顔で「ありがとう」とか言われたら凄く嬉しいだろうな……。
今までの夢が叶っていって、これからの夢が出来ていく。
これからの夢はアウレーリアちゃんなしじゃ考えられない、全てにアウレーリアちゃんが出てくる。
「ふう、じゃあリビングで少し休憩してから帰ろうか」
「はい」
リビングでジュースとお菓子を出してもらってアウレーリアちゃんといっしょに食べる。
私は自然とアウレーリアちゃんの横に座っていた。
アウレーリアちゃんの横が私の居場所。いつのまにか、そんな考えが出来てしまってるみたい。
「はぁーーー、おいしいね、ザナーシャちゃん!」
「うん、おいしいね」
笑顔が可愛い、声が気持ちいい、匂いが落ち着く……。
幸せだよ……すごい幸せ……。
「飲み終わった? 送ってくよ」
「はい」
「ザナーシャちゃん、またあした!」
「うん、また明日」
お姉さんと一緒に夜の道を帰る。
「ザナーシャちゃん、アウレーリアのことをこれからもよろしくね」
「はい、大切な友達ですから」
「ありがとう。あの子はすごい馬鹿だから一杯迷惑をかけると思うけど、嫌いにならないでね」
「大丈夫です。アウレーリアちゃんのしてくれることは全部嬉しいので、迷惑に感じることなんて絶対にないです」
「ザナーシャちゃんは賢いし、礼儀正しいし、優しいね。馬鹿妹も悪くないけど、ザナーシャちゃんのような妹も欲しいな。うちの家族にならない? 大歓迎だよ」
……家族になります、って言いたい。でも、両親とも離れたくない……。
「……前向きに考えます……」
「うん、ずっと待ってるからねー」
「はい」
……大人になって、独り立ちしたときに真剣に考えよう。
アウレーリアちゃんはすごく優しくて明るい人気者だ。1年後くらいにはすごく仲のいい友達が出来て、その子と一緒にいるかもしれない。
小学校に入って、中学、高校と進学したら、もっと友達が増えてよけいに一緒にいられるかわからない。
運よく一緒に大人になっても、その先、ずっと一緒にいる可能性はすごく低い。
アウレーリアちゃんと離れたくない……。
もしも、大人になった時にまだ「お嫁さんにして」って思ってくれてたら……その時は家族に……。
「おい! 不気味なガキがこんな時間にうろついてんじゃねえよ! せっかくの酒が不味くなる!」
急に大柄な獣人の男性がからんできた。完全に泥酔状態だ。
普段は気さくな人が多い獣人も、酒が入ると暴れる人が多い。
泥酔状態と私の姿が合わさって衝動的にからんできたんだと思う。
とりあえず避けて……。
「酒臭いから消えてくれる? こっちは子供だよ? 大人の癖に自制できないなんて、クズだね」
「ちょっと、お姉さん!?」
なんで急に喧嘩口調なの!? さっきまでの優しいお姉さんはどこにいったの!?
近くに衛兵の詰め所があるからそこに逃げ……。
「あ!? 原人のガキがなめた口聞くなよ! 俺様が誰か知らないのか! ぶっ殺して……」
「はい、正当防衛成立、だね」
男性が伸ばしてきた手を避けて、スッと酔っぱらいの横に移動すると襟首をつかんで足を払った。
「はー、下らない。俺様って言ってた割に弱すぎ。なんの修行にもならない」
男の人は完全にのびていた。
酔っぱらっていたとはいえ、2mは超えてそうな獣人男性をあんな簡単に投げるなんてすごい。
気配を消しての自然な移動は完全に武術の動きだ。
酔っぱらいは完全にお姉さんを見失ってた。横で見てた私も一瞬見失ったくらいだ。
……というかお姉さん、修行目的でわざと挑発したの? 結構危ない考えの人?
「あ、衛兵さーん。私、この人に殺されそうになったので抵抗しまた。後はよろしくお願いしまーす」
お姉さんって、結構神経が図太いんだね。
先に向こうから絡んできたとはいえ、挑発して怒らせたのはお姉さんなのに……。
「ザナーシャちゃんの家ってこの辺? 結構物騒なとこに住んでるんだね」
「いえ、普段は物静かで平和な住宅街です」
あの酔っぱらいも、私がいたから絡んできて、お姉さんが挑発したからああなっただけだ。私達がいなかったらフラフラしてただけだと思う。
私だけだったら、ゴメンなさいとか言って道の横にずれて唾を吐かれて終わりだ。
……強く、なりなりたいな。
一緒にいたのがアウレーリアちゃんだったら、アウレーリアちゃんに危害が出てたかもしれない。
あの笑顔を守ってあげたい。
強くなってほめてもらって、守ってあげてほめてもらう。私が強くなるだけで2回もほめてもらえる……。
「すごい」、「うれしい」、「ありがとう」って言ってほしい。その言葉が聞ければもっと幸せになれるしもっと頑張れる。
「……お姉さん、どうやったらお姉さんみたいに強くなれますか?」
「ん? 強くなりの? どうして?」
「アウレーリアちゃんにほめてほしいです。そして、守ってあげたい……」
「そっか……。んー、強くなる方法ねー……。私みたいに道場に通ってみるとかどう?」
「道場……」
「そう、武術の道場。私が通ってるのは柔術の道場だからザナーシャちゃんには向いてないと思うけど、道場探しならうちの師範に相談するといいよ。顔が広いから頼りになるし、喜んで紹介するよ」
「……お姉さんの道場は、どうして私に向いてないんですか?」
さっきのお姉さんの動きはすごかった。私もああいう動きがしてみたい。
「獣人さんは身体能力を活かした物理戦闘が得意でしょ? ザナーシャちゃんは見るからにスピード重視っぽいし」
「スピード重視……」
「そう、獣人の能力を活かしたスピード重視の近接タイプ……かな? 私も詳しくはないからあまり適当なことは言えないけどね。うちの師範に会って、ザナーシャちゃんに合う道場を探してみたらどうかな」
たしかに、獣人の人で柔術を習ってる人は聞いたことがない。
みんな力任せの攻撃が大好きだ。
子供の遊びでも太い木の枝を振り回したり、殴り合いの格闘ごっこだった。
スピード重視の戦闘……猫系の私には向いてるかもしれない。猫系はとにかくすばしっこくて小回りがきく。
うん、軽い剣をもってのスピード重視の近接戦闘……いいかもしれない。
「……師範さんの紹介、お願いします」
「わかったよ、いつにする?」
「お姉さんの都合のいい時で大丈夫です」
「うーん……じゃあ、明日にしようか。明日、学校が終わったらすぐに家に帰るからさ、そこで待ち合わせ。明日もうちに来るんでしょ?」
「はい」
明日も、明後日も、毎日アウレーリアちゃんに会いに行く予定だ。
1日1回は顔が見たいし声を聞きたい。
「時間は学校が終ってからだから3時過ぎくらいかな。それまではアウレーリアと遊んで待っててね」
「はい」
3時過ぎ……。
今日は案内できなかった「こっちの公園」を案内して戻ってきたら少し余裕ある感じかな……。
驚いてくれるかな? 喜んでくれるかな? ふふ、楽しみだよ。
「……あ、着きました、ここです」
あの笑顔を想像してたらいつの間にか家についていた。
私の頭の中は常にアウレーリアちゃんでいっぱいになってるみたい。
「へー、ここか。せっかくだから、ご両親に挨拶しとこうかな。お肉のお礼もしたいし」
「どうぞ」
両親とお姉さんが挨拶を交わしてお礼を言いあってる。
私をよろしくと言ってる両親に、お姉さんがお肉のお礼とアウレーリアちゃんのお礼を言ってる。
両親もお姉さんもすごいいい雰囲気だ。このまま家族ぐるみの付き合いが出来たらいいな……。
「また明日ね、ザナーシャちゃん」
「はい、よろしくお願いします」
お姉さんが帰ったあとは今日の話をした。
アウレーリアちゃんのお風呂掃除から始まって、部屋に入って、一緒にご飯を食べて、一緒にお風呂に入った話。すごく楽しかった。こんなに明るい家族会議は記憶にない。
アウレーリアちゃんのことを話してるだけで幸せになってくる。お母さんにもお父さんにも、アウレーリアちゃんのことをしってほしい。どんなに優しくて明るくていい子なのか。
「……てことがあって、お風呂から上がったあとにジュースとお菓子をもらったの。アウレーリアちゃんのジュースを飲んでる時の顔や、お菓子を食べてる時の顔はすごく幸せそうで可愛いいんだよ」
お菓子を美味しそうに食べてる顔はすごく可愛くて、リスが木の実を頬張ってるみたいだった。
「お菓子で汚れた手を拭いてあげたら「ありがとう」って言ってくれたんだけど、せっかく綺麗にしてあげたその手でお菓子をつまんで私に「あーん」してきたんだ、訳が分からなかった」
ありがとう、あーん、が嬉しすぎてホントに訳がわからなかった。
「……アウレーリアちゃんは本当に優しい子なのね」
「うん、すごく優しくていい子だよ」
「……アウレーリアちゃんと一緒にいて幸せ?」
「うん、幸せだよ。顔を見ても声を聞いても匂いを嗅いでも、なにをしても幸せだよ。でもね、嬉しいとかありがとうって言ってくれるともっと幸せになれるんだ。アウレーリアちゃんはホントにすごいよ」
ホントにすごい。あの笑顔が浮かぶだけで幸せを感じる。
「ザナーシャ……」
「なに?」
「お母さんもお父さんも、心の底からあなたには幸せになってほしいと思ってる。頑張り屋さんでいい子なのに、その姿のせいで否定されて生きてきたから……」
今は幸せだよ。この髪も目も、あの笑顔が可愛いって言ってくれる。
「お母さんもお父さんも、ザナーシャをそんな姿に生んでしまって懺悔の念しかなかった。だから、他人から愛されない分は私達が精一杯愛して幸せにしてあげようと思ったの」
「愛されてるし、幸せだよ……」
お母さんもお父さんも、私をすごく愛してくれてる。こんな姿の私を……。
「……本当に優しい子。私達が愛を注げば注ぐほど、あなたは自分を責めた。私達を責めない為に」
「そんなこと……」
「自分の姿のせいで責められるから自分が悪い。私達を責めない為に、あなたは全部を自分のせいにして心を閉ざし、殻にこもってどんどん不幸になっていったわ……」
こんな姿の自分が悪い……それを疑問を思ったことなんてなかった。
「私達には分からなかったの。どうすればあなたの殻を壊せるか、どうすれば自分を責めるのをやめてくれるか、どうすれば自分を好きになってくれるか、そして……どうすれば幸せになってくれるか」
「お母さん……」
そんなに悩んでくれたんだ……。
私、お母さんとお父さんの子供に生まれてよかった……。
「アウレーリアちゃんはすごいわね。私達夫婦が6年間も悩み続けたことを、たった2日で解決しちゃうなんて……」
「うん、すごいよ……」
たった2日で大好きになっちゃうくらいなんだから。
「友達があなたを好きなってくれる……それがあなたを幸せにする答えだった。私達夫婦では絶対に不可能な答え。私達の愛ではあなたを苦しめただけだった。友達の……アウレーリアちゃんの愛だけがあなたを幸せに出来る」
お母さんとお父さんの愛を迷惑なんて思ったことは一度もない。
でも、毎日を寂しいと、不幸だと感じてはいた……。
アウレーリアちゃんに会ってからは幸せしか感じてない、今まで感じなかった幸せを……。
それが……答え?
アウレーリアちゃんが私を好きになってくれること、愛してくれることだけが私を幸せに出来る?
……嬉しい。アウレーリアちゃんが私を愛してくれたら、一緒にいてくれたら、すごく幸せ……。この気持ちが答え?
アウレーリアちゃんを愛して愛される、それが私の幸せ……。
「アウレーリアちゃんと出会って幸せになる、それがあなたの運命だったのよ」
「アウレーリアちゃんと出会って幸せになる、それが私の運命……」
嬉しい、アウレーリアちゃんと出会えてホントによかった。
一緒にいたい、ずっと一緒にいたいよ……。
「お母さんもお父さんも、ザナーシャが幸せになれるように何でも協力する。あなたが自分で見つけた幸せ……アウレーリアちゃんと一緒にいられるように、一緒に幸せになれるように。私達が出来なかったあなたを幸せにすること……アウレーリアちゃんに任せるわ。親としては情けないけど、それが私達に出来る精一杯だと思うから。幸せになってね、ザナーシャ。私達の為に、自分の為に」
私、お母さんたちの子供でよかった……。
お礼を言いたい……けど、言葉がでない。
だから、お母さんに抱きついて、いっぱい力を込めることで気持ちを伝えた。
愛してくれてありがとうって。
「本当に優しい私達のザナーシャ。自分で見つけた幸せを見失わないでね、もう不幸になっちゃ駄目よ」
「うん……」
「今日はもう休みなさい。明日も学校はあるんだし、終わったらアウレーリアちゃんの家に行くんでしょ? 寝不足の顔では笑われるわよ」
「うん……、おやすみなさい」
「おやすみなさい、ザナーシャ」
お母さんもお父さんも、ずっと嬉しそうな顔をしてる。
こんなに嬉しそうな顔は初めてかもしれない。私の幸せを心の底から喜んでくれてる。
今までの不幸は全て自分が悪いと思ってたけど、それはお母さん達を苦しめてきただけだった……。
もう2度と自分を嫌いにならない、不幸だと思わない。
私はもう幸せになってるし、自分を好きになってる……アウレーリアちゃんのおかげで。
そして、お母さん達がアウレーリアちゃんとの仲を応援してくれる。
……大丈夫、絶対に幸せになれる。
私もお母さん達も絶対に不幸にならない。だって、アウレーリアちゃんがいるから。
「……今日こそは夢に出てきてね、アウレーリアちゃん。おやすみ……」
……出てきてくれた、アウレーリアちゃんだ。
間違いなく夢だ。だって、大きいアウレーリアちゃんだから。
でも変わってない。この笑顔も声も。ただ大きく可愛くなっただけ。
手をつないできて大好き、愛してるって言ってくれてる。
一緒に学校に行って、一緒に帰宅して、アウレーリアちゃんの家でご飯。 一緒に食べさせあって、一緒にお風呂に入って、一緒に寝る。
すごい……夢に見た夢みたいな生活。
一緒に起きて、一緒にランニングして、一緒にご飯を食べて、また一緒に学校に行く。
嬉しいよ……ずっと一緒にいる……。
お互いに、すごい、ありがとう、大好き、愛してるってずっと言いあってる。夢に見た生活が目の前にある。
こんな夢みたいな生活が、永遠に続けばいいのに……。