テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
「楽しかったね。なんか、私たちみたいで」
「うん。だけどやっぱり咲希も一緒に見ていて欲しかったな。」
そう思っていた時だった。3人の横の扉が動いたのだ。
「え、何?」
「今、何か動かなかった、?」
そしてその扉が完全に開かれた。3人の目はその姿に釘付けになっていた。
「さ、咲希、?」
「咲希、ちゃん?」
その手は明らかに震えていた。だけど咲希は何かを確実に言おうとしていた。
「あ、えっと!その、ごめんなさい、!」
「え?」
「私のせいで、みんなにひどいことを言って、突き放しちゃって!」
「咲希、謝らないで。あの演技を見てたから話そうって思ってくれたんでしょ?私たちは咲希を待ってた。いつか咲希が話してくれるって信じて待ってたよ。」
「そっか、ありがとう。」
そして、咲希は話し始めた。
「修学旅行に行けなかったあの日、辛い治療に耐えて頑張ってるのに全然良くならないことが辛すぎて、自分自身に対して頭にきたんだ。そのせいでみんなに当たっちゃったんだ。本当に、ごめんなさい、」
「やっぱり咲希も、咲希の心を守ろうとしたんだね。自分が辛い時にあんなことを言っちゃうのは仕方が無いと思うんだ。」
「だけどその後後悔したんた。なんてあの時あんなことを言ったんだろう、って。そのせいでみんなに苦しい思いをさせちゃった。それで結局涙が出なくなって感情がどっかにいっちゃったんだ。それで学校でも避けるように動いちゃって、。」
「そういうことだったんだね。苦しい思いをしていたなんて、それは咲希も同じでしょ?いや、私たちよりも咲希の方がずっとずっと辛くて苦しいでしょ。それなのに私たちのことを心配してくれてたんだね。本当にごめんね、咲希。私たち、咲希が苦しい思いをしてるってわかってたのに全然お見舞いにいけなかった。だけど、私たちはもう一緒だよ!」
「みんな、。本当にありがとう、。ありがとう、!」
「私たちも、咲希と一緒にいられて幸せだよ、!本当に、楽しい時間が戻ってきてくれて、本当に嬉しいよ!」
「私も、またみんなと一緒に過ごせるって思えて心から笑えるよ、!」
ーよかった、。みんな、私を受け入れてくれた。一度冷たく突き放したこんな私をみんなは待っててくれた。やっぱりみんなを信じればよかったな。あと、お兄ちゃんにも、感謝しないとね。きっとお兄ちゃんは、私たちのために、たくさん辛い思いをして、あのショーを行き着いたんだよね。私たちが話しやすいようにって考えて。
「お兄ちゃん、ありかとう」
「ん?何がだ?」
「お兄ちゃん、私の思いを引き出すためにマジックミラーの場所に座らせたんだよね?」
「さあ、なんのことだかさっぱりだ」
「あえてマジックミラーにして、いっちゃんたちと一緒にショーを見てるようにして、私の思いを堅いものにしてくれた。そうだよね?お兄ちゃんだってとても辛い思いをしたのに、ごめんね。あんなことまでしてもらって、」
「何を言うんだ、咲希!言ったはずだ。俺は咲希を笑顔にすると。咲希のためにあのショーをしたのだ。いや、レオニードのためにあのショーをしたのだ。みんなが一緒になれば、また咲希が笑顔になる。どんなに辛くても彼らならずっとそばで支えてくれるつて信じてるからだ。だってずっと前からそうだっただろう?お前たちは4人全員で支えながら大きくなったのだ。だから4人全員がいる前であのショーをした。また4人でいられるようにするためにな!」
「本当に、お兄ちゃんは優しいね」
「は、!当然だ。妹が辛い思いをしているのだ。見過ごしてはおけん。それに感謝なら咲希にしなければいけない。」
「どうして?」
「咲希のおかげで俺は以前の俺を思い出すことができた。咲希を笑顔にしたい、スターになりたい。その思いを、また思い出すことができたのだ。そして、咲希と同じ境遇に立つことで、絶望の先にある希望を見ることができたのだ。そしてそれは咲希も同じだ。咲希の絶望の中に、あの3人の希望の光があったはずだ。だから咲希はまたあの大好きだった場所に戻ってくることができたのだ。本当に、戻ってきてくれてよかった、咲希。」
「うん、ただいま、お兄ちゃん、!ありがとう、本当に、ありがとう、お兄ちゃん!」
「あぁ!」
志歩が咲希に声をかけた。
「ほら、咲希!フェニラン、一緒に回ろ!来るでしょ?」
「ー!もちろん!」
そう言って咲希は大切な仲間が待つ場所へ足を進めた。もう、震える手も足もない。だって今の私の中には、
青春の希望
しか見えていないんだもん!
コメント
1件
第9話読みました!咲希がようやく胸の内を話せて、友達が「待ってたよ」って受け止めてくれる場面、すごくじんときました。お兄さんのマジックミラーの仕掛けも、咲希の笑顔を取り戻すための優しさが伝わってきて素敵。最終話、4人でまたフェニランを回る姿に「青春の希望」を感じました。本当にいいお話でした🌷