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大切な君

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大切な君

1 - 大切な君

♥

726

2024年01月10日

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桃)『俺はね100万回繰り返してるんだ』

水)『へ?』

突如彼から告げられた言葉

前々から気になっていたクラスのイケメン

ちょっと話せたからウキウキしてたけど

なにを言っているんだろう

桃)『俺はね死んだらまた同じ人生を送ってるの』

桃)『これで101万回目』

水)『ど、どういうこと?』

訳がわからない

どういうことなの?

桃)『俺は21歳の誕生日で死ぬ。けど次に目を開けたら泣きながら喜ぶ母さんの顔がある』

水)『つまり、死んだら生まれたときに戻るってこと?』

桃)『そういうこと』

たしかによく考えれば、いつも全教科100点だし

人間関係もいいし、信頼もあって

これ以上完璧な人はいないってくらいだけど…

桃)『でもね、何回繰り返しても叶わないことがあるんだ』

水)『なに?』

桃)『俺の誕生日の前の日に大切な人が死ぬんだ』

桃)『俺の誕生日プレゼントを買いに行って居眠り運転の車に跳ねられるんだ』

桃)『それだけは何度繰り返しても変わらない』


桃)『ッッッ○○○!!!』

桃)『なんでッッッなんで…ポロポロ』


桃)『………………』

水)『じゃ、じゃあさ』

水)『水と付き合わない?』

水)『水はきっと卒業しても伝えられないと思うから』

水)『これなら桃くんの人生、かえれるんじゃない?』

桃)『そうだな、』

ううん、嘘だ

本当はあったんだよ?

水が告白してくれたこと

水が告白してくれなくても俺が告白してた

ただ、水の笑顔が大好きで

水と過ごす日々がすごくすごく幸せで

ずっと一緒に、いたかった

ねぇ水

大好きだよ

水がいたから俺は101万回も繰り返せたんだ

いや、

水がいたから俺は101万回も繰り返してるんだ

それでも

ねぇ水

愛してるよ

ただ守りたい

水の笑顔を

お腹の赤ちゃんを

そのためなら何万回だって繰り返す

ねぇ水

必ず守るからね、

待ってて

約束する…

絶対助けて見せるから、

もう少し…待っててね、












水)『ッッッ、なに?この記憶…』

桃)『どうしたの?水』

水)『ねぇ桃くん…』

水)『桃くんの人生は、何回目?』

桃)『!ふふっ思い出した?』

桃)『さぁねぇ多過ぎて忘れちゃったよ』

水)『っあれぇ?なんか、引っ掛かるようなぁ~』

水)『何だったんだろう今の~』

桃)『なんでもいいよそんなこと』

桃)『早く学校行こう』

咲楽の入学式

水)『まぁそうだね!』









1000万回繰り返して初めての経験

22歳からの、人生を水と娘と歩めたこと

そして、娘が生まれたこと

いつでも、隣に水がいること

きっと俺の人生は今回で終わりだ

ねぇ水

大好きだよ

待っててくれてありがとう



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