「…頼むから一人にしてよ…。」
「…もういい加減死にたいんだよ…ッ…。」
「…どうせ皆離れて行くなら、最初から一人の方が良かった…。」
ギュ…)
「…ッ!?」
「…そんな事を言うな…。」
「…離せよ…ッ!!!」
「…離さぬ…!!」
「…離せって…ッ!!…そう言うのが一番辛いんだよ…ッ!!!」
「…僕の事嫌いなんだろ…!?じゃあ早く出て行けよ…。」
「…なら何故そんな寂しそうな目で見る…。」
「…何故助けを求めている顔をするのだ…。」
「…まだ救われるかも…、救ってくれるかもと期待しているのであろう…!?」
「…煩い…ッ!違う…!!」
「…違う…、違…う……ッ!」
「違ッー」
ギュッ)
「僕が貴様とずっと一緒に居てやる…!貴様が好きなようにしていい…。だから…」
「……だから、死にたいなんて言うな…。」
「…何なんだよ…ッ…!」
「……何で…ッ…。」
「…僕と一緒に居ても幸せな未来なんて一つもないのに…。」
「…貴様を愛しているからだ…。」
「…愛してる…?…僕を……?」
「嗚呼。」
「…貴様の汚い部分は、僕が全部受け止めてやる…。今まで受け入れられなかった分、全部…。」
「…!」
「…そんなの、…芥川が苦しいだけじゃないか…。」
「…痛みは分け合うものだろう?」
「…貴様はもう一人で悩む必要なんか無い。」
「…一緒に生きてやる、人虎。」
「…ッう、ぁ……。」
「あく…たが…わぁッ…。」
誰かに受け入れて貰えるなんてこれが初めてで、凄く嬉しかった…。
芥川に抱きしめられた時、ほんの少しだけ生きる事を許された気がした。
end.
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