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梅は一度、深く息を吐いた。そして、静かに言う。
「……とりあえず父上には」
視線が信玄へ向く。
「責任を取っていただきましょうか」
場が一瞬止まる。
梅は淡々と続ける。
「このまま放っておいても、ろくなことにはなりませぬゆえ」
「あと土地の件は、以前お伝えした通りで構いませぬ。」
ふと、目線が変わる。
その視線は、松平元康へと向いた。
「……それと」
声の温度が一段下がる。
「元康殿?」
一歩、前へ。
「どういうことでしょうか」
にっこりと笑っているのに、空気は冷たい。
「我が息子をネタにして火事場泥棒とは……」
拳がわずかに震える。
「💢💢」
信玄はその場で固まっていた。
(……あれ……?
わし、本当に終——😇)
言い切る前に、背後に影が落ちる。
「そう終じゃ」
心の中を読んだかの如き信虎の声。
いつの間にか背後に立っていた。
「ほれ、行くぞ」
にっこりと笑いながら、肩を掴む。
「人生の終着点にな☺️」
信玄:「……」
謙信:「……(ドン引きの静寂)」
梅:「……💢(状況整理中)」
元康:「(この隙にまだ何かできるか検討中)」
梅は静かに、しかしはっきりと言った。
「……まあ」
一度目を伏せる。
「すぐに過ちを認め、土地をすべて返し、退くのであれば」
顔を上げる。
「今回は特別に許すことといたします」
場に緊張と安堵が同時に走る。
その瞬間。
元康は 心の中で小さく拳を握る。
(首の皮、繋がった✌️)
しかしその顔は、どこか満足げだった。
(……金はどさくさに紛れてしっかりと頂いたし、これは勝ちだな😏✨)
そうして——
妻を泣かせた相手に「今で言うギャフン」を言わせるために始まった戦は、
各勢力の思惑とカオスと火事場泥棒が入り乱れながらも、ひとまずの収束を迎えた。
義も、怒りも、欲も、全部がごちゃ混ぜのまま。
そして最後に残ったのは——
「誰が一番得をしたのか分からない」戦であった。
……戦国とは、そういうものかもしれない。
(終わり)
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