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こんばんは。ttwnのSSです。
ttの煙草をwnくんが吸うお話となっています。
恥ずかしながら処女作なので、ニュアンス程度で見ていただければ幸いです…
【こちらの作品に含まれるもの】
・カップリングとして表記していますが、ほとんど要素はありません
ご都合主義の演出であることを深くご理解ください。
【⚠︎この作品を読む際について】
※この作品はnmmnを含む作品です。こちらに見覚えがない方、不快に思う方はブラウザバックをお願い致します。
※こちらは完全二次創作でありご本人様とは一切関係ございません。
※投稿に慣れていないため解釈違いがある可能性があります。あらかじめご了承ください。
※伏字等しておりません。
※公の場での閲覧はお控えください。
問題等ありましたらお教えいただけると大変助かります。
ご理解がいただけた方のみ、お進みください。
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夕暮れどき、二人で暮らすアパートのベランダには、昼の熱をわずかに残した風が、ゆるやかに吹き抜けていた。
君はベランダの柵に手をかけ、頬杖をついたまま、沈みかけた夕日をじっと見つめていた。
その横顔は、燃え残りみたいな茜の光を淡く纏っていて、どこか現実味が薄い。
まるで最初から、ひとつの情景としてそこに在るみたいだった。
しばらくそうして空を眺めていた君が、ふと可笑しそうに口を開く。
「なんかこれ、売れないバンドのジャケ写みたい」
その言い方があまりにも君らしくて、思わず笑ってしまう。
「ええ、でもウェンくんと俺のやつなら売れるよ」
冗談めかしてそう返すと、君は「へへ、そうかな〜」なんて、少し照れたように笑った。
その笑い声が、夕方のやわらかな空気に溶けていく。
たったそれだけの、なんでもないやり取りなのに、あまりにも悠然と流れる時間が心地よくして仕方がない。 こうして同じ場所に立って、同じ景色を見て、他愛のない言葉を交わせることが、どうしようもなく愛おしいものに思えてしまう。 こんな時間が、ずっと続けばいいのに、なんて。 そんな柄にもない願いすら、君といると、案外あっさり胸の奥に棲みついてしまうから困る。
肺の奥までゆっくりと煙を吸い込み、細く長く吐き出す。 白く曖昧な煙が夕空へとほどけていくのを眺めていると、隣からやけに真っ直ぐで、仄かに熱を帯びた視線を感じた。
横目で見れば、案の定、君は好奇心にきらめついた瞳を隠そうともせず、こちらを見上げている。
……嫌な予感がした。
まさか、とは思ったけれど。 頭の中で制止の言葉を用意するよりも先に、君はあっさりとそれを口にした。
「ねえテツ、それ、僕にも吸わせて」
君はそう囁くみたいに言って、俺の指先に挟まれた煙草へ視線を落とし、そのまま指先でそっと示した。
案の定だった。
しかも君は、言うだけでは飽き足らず、俺の指先に挟まれた煙草を横からひょいと奪おうと手を伸ばしてくる。
「え!? ダメだよ!!」
思わず声が大きくなる。
「ウェンくんの肺が汚れちゃうから!!」
半ば反射みたいにそう言って、慌てて煙草を遠ざける。けれど、それはただ健康に悪いから、なんていう簡単な話じゃなかった。
君には、こんなもので穢れてほしくなかった。
たった一本。たかが煙草一本だ。
それだけのことだと、世間はきっと笑うのだろう。でも俺にとっては、君の唇がこれに触れることすら、ひどく惜しくて、躊躇われてしまう。 君はまだ、もう少し綺麗なままでいてほしい。 そんな、勝手で傲慢な感情が、胸の奥にべったりと張りついて離れない。
……いや、待って。 今のだいぶキモいな、俺。
さすがに自覚はある。 あるけど、それでもやっぱり、君には吸ってほしくなかった。
だけど、そんな俺の内心なんて知るはずもなく、君は少しだけ不満そうに眉を寄せて言った。
「なんで? 僕も吸いたい」
「いや、だからダメだって」
「テツも吸ってるなら大丈夫でしょ」
そう言って、まるで駄々をこねる子どもみたいに食い下がってくる。その声色が妙に真っ直ぐで、しかも期待に満ちた目で見上げてくるものだから、強く拒む気力がじわじわ削がれていく。
身長だって、たった3cmくらいしかないくせに。ほんの少しだけ目線を上げてこっちを見る、その何気ない仕草が、どうしようもなく可愛く見えてしまう。
ウェンくんは本当に、ずるい。
そういう事をされると、どうしたって甘くなってしまうのを、君はたぶんまだ知らない。
「……ほんとに、一口だけだよ?」
諦め半分、甘さ半分で、そう条件をつける。
すると君はぱっと表情を明るくして、子どもみたいに嬉しそうに頷いた。 その無邪気さに、許したそばから「やっぱりやめさせればよかったかもしれない」なんて不安が胸をよぎる。それでも差し出してしまったのは、結局、俺が君に弱いからだ。
ただ、煙草を手渡しかけたその瞬間になって、ようやく最悪の事実に気づく。
これ、俺がさっきまで普通に吸ってたやつだよな。
え、待て待て。
それって結構、いやかなり、間接キスでは?
今さら取り上げるのも変だし、何も気にしていないふりをするしかないのに、そう思った途端に、急に自分の手元がやたらと意識されてしまって、どうにも落ち着かない。
それでも君は何も気にした様子もなく、俺の指先から煙草を受け取ると、少しぎこちない手つきのまま、見よう見まねで唇に咥える。
その瞬間、心臓が嫌に大きく脈を打った。
たったそれだけのことなのに、君を心配する気持ちと、さっきまでそこに触れていたのが自分の唇だったと思うだけで、妙に意識してしまう。
それでも、君は頑張って吸おうと、慣れないくせに加減がわからないまま、深く吸い込んだ。
すると次の瞬間、
「っ――、ゲホッ、っふ……!」
またもや案の定、君は盛大に咽せた。
「あっ、こら、吸いすぎ!」
慌てて背中に手を回しながら声をかけると、君は苦しそうに何度も咳き込み、目尻にうっすら涙まで滲ませている。 ほら見たことか、と思う気持ちと。 やっぱり、させるんじゃなかった、という後悔が同時に押し寄せてくる。
だから言ったのに。
そんな呆れにも似た感情の奥で、それ以上に強く膨らんでいくのは、やっぱり心配ばかりだった。君の背中をゆっくり撫でながら、俺は小さく息をつく。
……やっぱり、君には似合わない。
煙草なんて、こんなもの。俺だけで十分だ。 そんな身勝手な願いを、またひとつ胸の内に抱え込む。
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健気なttwnが見たかったばかりに大分清楚に仕上がった
投稿頻度がやけに早いのは許してください。
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