コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
ある日の真夜中
自宅と見られる、少し高さのある家の窓からホウキと共に飛び出す少女が一人。
ホウキに跨がり街全体が見える程の高さまで飛ぶと、そよ風のように呟く。
「行ってきます。母さん」
黒く丸みのある帽子に暗めの色の服装の彼女の姿はまさしく”魔女”である。
彼女は風に乗りとある場所に向かって飛んでいく。
ーーーー
翌朝、彼女はとある街の上空にいた。
腕につけた機械を触り、服を着替えホウキから降りて歩き出す。
「あれ?こっちかな」
腕の機械の矢印を頼りに進む。
(ほぼ本で読んだとおりの感じね)
街並みと機械を交互に見ながら、目当ての建物を探していると・・・。
?「危ない!」
すごい速さで、後ろから誰かに腕を引かれた。
気がつくと彼女は地面に座りこんでいた。
「いきなり、なにす・・・。えっ、電柱?」
一言言ってやろうと声を出しながら振り替えると、後ろの人間が彼女の頭上を指差していた。目の前ギリギリに電柱があった。
?「何か見ながら歩いてると危ないじゃない!」
「・・・。」
二つの出来事に唖然としつつ、彼女は人間のほうに顔を戻す。
「あ、えっと・・・。ありがとう」
人間は安堵したように頷き、手を出す。「あたし、紫村咲綾!皆からサヤって呼ばれてる。あなたは?」
彼女も人間の手を握り、立ち上がって名を名乗る。
「わたしは、ハク。 天川白亜」
「ねぇ、ハク。うちでお茶しない?ようこそ!ってことで!」
「えっ・・・。」
ハクはこうして、サヤの家へ行くことになった。
ーこれは人里に勉強に来た、なりたて魔女とそれを支える人間たちの話であるー