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・本作品は主の過去を覚えている限りの記憶で再現した二次創作になります。
・ご本人様とは全く関係ありません。
・四番様主人公。
桃彡 主
赤彡 主の次弟
父彡 主の父
母彡 主の母
俺が消えたいと思ったのは、11年前。
父さんと母さんの関係が壊れてしまった日。
そして、俺の心が壊れた日。
ーーーー
俺の小学二年生という時間は地獄のようだった。
俺は、生まれつき左半身が自由に動かない。
そのせいか小学二年生の頃に、学校で暴力を受け、暴言を吐かれた。
左腕を鋏で傷つけられ、拳で殴られ、クラス中に俺が障害者だと叫ばれた。
なのに、担任は見て見ぬふりを続けた。
でも、辛くはなかった。
家に居るほうが余っ程辛かった。
いつも通り、虐められた跡を隠して、家に帰ると誰も居なくて、
夜になるまではずっと一人。
そして
父さんと母さんが弟を連れて帰ってきた。
帰った直後は笑いながら話をする三人。
母彡「ご飯作るから、待っててね~」
桃彡「はーいっ」
夜ご飯は四人で食べる。
同じ食卓を使い、笑いながら。
今日、夜ご飯を食べるときには学校であった楽しかったことを話そうと思っていた。
なのに…あんなことになるなんて思いもしなかった。
母彡「ご飯できたよ~、今日は特別にテレビ見て食べていーよっ」
桃彡「ほんとっ!やったぁ!りうら!テレビ見よ!」
赤彡「うんっ!」
俺とりうらがテレビの前にある机にご飯を置いて食べ始めたとき、
父さんがリビングに入った。
母彡「いつも、なんですぐに来ないの?」
父彡「ごめん。聞こえてなくて」
母彡「どうせ仕事でしょ?」
父彡「ないことりうらのためだろ、忙しいんだよ。それに、ご飯は自分で用意する」
母彡「…あ゛ぁ、そう…。じゃあ゛もう゛勝手にしたら゛!?」
母さんが怒鳴った瞬間、お皿が割れる音が聞こえた。
父さんはリビングの扉の近くで固まっているのに対し、
母さんは父さんのご飯が盛り付けられたお皿を投げつけた。
母さんの怒鳴り声はやむこと無く、強く俺の耳に届く。
俺が少し二人の方に目を向けると食器棚からお皿が少なくなっていって
床には割れたお皿の破片が散乱していた。
母彡「貴方はい゛っつも自己中心的で…私の気も知らずにぃ゛…!!!」
お皿の割れる音が鳴り止まない。
りうらも耳を塞いでいる。
桃彡「父さん、トイレ…行きたい」
父彡「ん。」
父さんは俺を抱き上げて階段を降りた。
桃彡「…母さんどうしちゃったの?」
父彡「父さんの所為だ、ごめん。」
桃彡「喧嘩、?」
父彡「うん」
桃彡「離れ離れはやだ、、」
父彡「…、」
桃彡「…」
トイレなんて嘘。父さんと話したかっただけで、辛そうだったから。
時は経ち、土曜日の夜。
もうあんなことが無いように願いながら四人で夜ご飯を食べた。
父彡「ごちそうさまでしたっ」
桃彡「父さんの料理も食べてみたいなぁ」
父彡「今度作ってやる!」
桃彡「ありがと!」
他愛のない会話をしていると、母さんが一枚の紙とペンを持ってこっちに来た。
母彡「ないこ、ちょっとごめんね?」
桃彡「ん!」
桃彡「父さんっ、これなんて書いてあるの?」
父彡「離婚届。これからは離れて暮らすことになったんだ」
…、え?離れて…?
桃彡「やだぁ゛やだやだっ…ないこは一緒がいいのぉ゛」
考えるよりも先に手が離婚届の方へ伸びていた。
止めることに必死で声が枯れても嫌だと伝え続けた。
母彡「うるさいっ゛!!これはないこには関係ないの!」
母さんに殴られても、父さんに「もういいよ」と言われても、
俺は離婚届に文字を書かせないように離さなかった。
主の過去、小学生編(上) お終い。