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白い、白い空
僕はそんな世界に飽きていた、モノクロの世界
小さいころながら、
白と黒の世界に飽きていた
だが、僕は学校に行ったある日
白と黒以外の色があることを知った
赤、青、黄色それ以外にもたくさんあった
でも、どんな色なのか、教科書には載っていない
僕はその色がどんな色なのか気になった
だけど、みんなが言うにはその色は下品らしい
だが、僕は気になった
その色が、
僕はその色ができないか一生懸命考えた、が無理だった
もう神頼みするしかない、そう思って僕は神社に行った
神様に「僕に色をください、黒と白以外の」
なにやら、体が奥に引き寄せられる感じがした
するとそこには、この世界にあるはずのない色があった
そこには、赤、青、黄色などといったいろんな色があった
僕はうれしかった
紙があったからそこにいろんな色を使って書いた
空は青、木は緑、太陽は赤
とても不自然だった、変な感じがした、けれども、とても楽しかったしきれいだったんだ、だから、これでよかった
家に持ち帰ってもきっといらないと捨てられるだろうから神社にそのまま置いておいた
次の日も、また次の日もずっと通っていった
ただ、ある日、その色は出なくなった、なくなったのだ
それから、僕は神社には行かなくなった
退屈な毎日だった
自分には何か足りないと思う日々だった
大人になって、会社から帰ってくるとき
世界の色がおかしくなっていったのだ
そう、それは僕が小さいころに書いた絵と同じ色だった
空は青、木は緑、懐かしい感じがした
それと同時に各地でパニックが起きていた
その時気づいた、うれしいのは僕だけだと
何か元に戻す手がかりがあるかもしれない、と昔に行った神社に行った
そこには小さいころに書いた絵があった
つい、その絵に見入ってしまった
すると後ろから声が聞こえた
「その絵、いいでしょ」
僕はびっくりして振り向いた、そこには、浮いている、小人のような何かがいた
「ごめんね、びっくりさせちゃって、僕は君の絵に見惚れた者だよ」
確実に人間ではない、何か上位的な存在だ
「きみが書いた絵に見惚れてさ、どうにかその絵を再現できないかって頑張ったんだ」
「ごめんなさい、あなたが作ってくれた世界はとても美しいんですけど周りがパニックに陥ってしまっているので、元に戻してもらいたいんですけど」
勇気を振り絞っていった
「君が言うならいいよ、だけどそんなこと気にしなくてもいいよ、大丈夫みんなすぐにこれになれるから」
「え?どういうことですか?」
「よく覚えておいて君が書いた世界はこんなにもきれいってことを」
灰がかった空だった
少し、間をおいてそいつは言った
「ほら、僕たちの勝ちだ!」
・・・
「あれ?僕は何してたんだっけ」
久々に僕は空を見上げた
とても美しかった、その空は
青い、青い空
だった