テラーノベル
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言乃 葉名
78
𝓇𝓎𝓊𝓃𝒶 .。○
565
#オリジナル
ゆいらーめん
28
ゆうクロ。
549
「ふんふんふふんっ♪」
7歳ほどの少年がスキップをしながら1人の男性に駆け寄る、2人とも耳が90度だ、髪の毛はどちらも黒髪である
「お兄ーちゃん!」
「!?……何だ、ルカスか……」
2人は兄弟なのだろう、とても親しげだ
「見て見て!森から取ってきたの」
「また1人で……危ないだろって何だこれ」
ミミズ……だがミイラの様に細く固い
それを見て青年は顔を顰める
「……いや、まさかな……確かにイポス族は奇襲されたらしいが……」
「……?」
「まさか光を取ったりしてないだろうな、戦利品にしてはあまりにも……」
「お兄ちゃん?」
「……あぁ、悪い」
青年、サムエルは溜息を付いた
「買い物行くぞ」
「!やったぁ!」
「残り物って?」
『……生態系や今の環境を保てているのは神がくださった贈り物のおかげ、光は魔力、後二つあるらしいが……確か海と天空だったか……まぁ一つでも無くなればまずいんだよ、現に土地が死んでるだ』
「あーーーね……?」
『理解してんのか?……兎に角、一旦光をさっさと解放しなければまずいんだよ?分かるか?』
「……え、それマジ?」
目を見開いている、クソッ目なんか見るんじゃなかった、余計にイライラする、てか何で知らないんだ
『嘘付くわけないだろ、てか本当に知らないのか?』
「え、いや……君達は何で知ってるの?」
『言・い・伝・え、分かったらさっさとどけ』
主に母上が代々聞いてきた言い伝えだけど聖霊様も光に何かあった時の話をしたらめちゃくちゃ怖がってたな
「……確かに、なら最近、土がパサパサしてるし……辻褄が合うな」
『じゃあな、それが分かったんならあの馬鹿共を説得でもしてろ』
とりあえず……おっさんとあの人間は放っておいてさっさと行こう
「っ!待って」
『ぁあっ!?』
話しかけんな!
「それなら協力するよ、あの透明なやつはただの攻撃じゃ壊れないし外せない、国王の親衛隊の中でも1番強い兄の弟の私なら多少の情報は知っている!」
……悪い、心の中でも話しかけんなとか言うべきじゃなかった
『……』
……信頼出来るのか怪しい、だが
こればっかりは頼るしかない
『頼む』
「あの透明な物の情報を教えてくれ』
私は、簡単に言えば無能だった
頭の出来は悪い、剣術にも才能、いや素質すら無かった、しかも警戒心なんて無かったし、身体は弱い、力も無い。
そんな私と違って兄は優秀過ぎるくらいだった
頭が良い、剣術の才能がある、しかも誰からも好かれる様な性格だった
そしてこの差が更に広がったのは兄が国王の親衛隊に入れられてからだった
弟の私は完全に家の恥、私は兄を恨んだ、いや、妬んだ
きっとこの人は努力しなくても何か出来ただろうなって
……でも、ある日、兄が大怪我をした、どうやら魔物に襲われたらしい、久々に家に帰って来た兄を見て、心が踊ってしまった。
兄に対する感情が変わったのは、兄が剣術に打ち込んでいる姿を見た時、兄は血を吐きながら、そして泣きながら、苦痛の表情を浮かべて剣を振るっていた、そして私は気付いてしまった、私は自分を恥じた、私はあれほど努力をしていなかった、いや、しなかった
兄と私は人間性があまりにも違う
そして私は苦手だった社交辞令にも出来るだけ進んで出た、誰もやりたがらない仕事だって積極的に引き受けた
5年後、それが功を奏したのかかなり高い地位に昇格した、兄は親衛隊の中で規格外に強い事で有名らしい
だが、兄はとある任務から帰って来た一週間後に死んだ
死んだのだ
どうやらイポス族にやられたらしい
最後に言われた言葉は「もしも大柄で筋肉がとても発達しているイポス族を見かけたら逃げるんだ、でも奴には家族が居るらしい、もしも見かけたら赤子でも殺すんだ」
物凄く殺意のこもった声、怖かった
そして昨日、森に行った時、周囲を見ると恐らく瞬殺の遺体ばかりだった、しばらく歩いて……見つけた、ミイラの様になった大柄のイポス族がいた
あぁ、コイツが兄に深手を追わせた人間か、だが良く見ると何かが居た、鳥?
あぁ守ったのか
だがそれで隙が出来てしまって攻撃されたのか顔面がぐちゃぐちゃだ、これは脳が損傷してやられたな、そうこう考えていると帰る時間になったようだ
そして馬車に乗り、自国に到着して今に至る、そのイポス族を見て正直興奮した
だって
そのイポス族はあの大柄のイポス族の目元にそっくりだったんだから
コメント
1件
うわっ…第10話、めちゃくちゃ重くてエモかった…😭💔 最初の兄弟のほっこりシーンから、兄の死、そして最後の「そのイポス族はあの大柄のイポス族の目元にそっくりだった」で全部の意味が変わる感じ…鳥肌立ったよ。 弟が兄を妬んでたのに、兄の努力を知って自分を恥じて変わろうとしたところ、めっちゃ刺さった。それだけにラストの暗い伏線が怖すぎる…続きが気になりすぎて叫びたいレベル!! アサガオワンコさんの描写力、本当にエモい…✨