テラーノベル
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会話→「」
心の声→『』
………最近、太宰さんの様子が、可怪しかった。
始まりは、太宰さんがソファで寝ていた時の事です
国「……敦、太宰は何処だ?」
敦「あ、えと…太宰さんなら、ソファに……」
国「またかあの唐変木!!!」
太宰さんがソファで寝ている事を知った国木田さんが、太宰さんを叱りにソファ迄行った時。
其時、僕も隣に居たので良く覚えています
国「おい唐変木!!起き……?!」
敦「国木田さん?如何しました?」
太「ごめ、なさ……っ、」
敦「…!」
太宰さんが魘されていたんです。
太「ごめ、な、っさ…ッい、ごめ……」
ごめんなさい、其の言葉を、ずーっと。
震えながら、苦しそうに。
国「……起こした方が、良いのか?」
敦「判りません…けど、苦しそうです」
国「……起こしてみるか?」
敦「……そうですね」
国「おい太宰、起きろ!」
敦「太宰さん!!」
太「……ん」
国「はぁ、やっと起きたか。」
敦「太宰さん、大丈夫ですか?」
太「……大丈夫って、何が?」
当の本人は、きょとんとした顔で此方を見ていたので、深くは聞かないことにしました。
……けど、それから太宰さんが、ずっと何かに怯えているような感じがするんです
例えば、僕と太宰さんが任務に行って、好成績を出した時。
国「太宰、敦。今回の件、良くやった。」
敦「有難うございます!!」
太「じゃ、この好成績に免じて仕事を無しに……」
国「する訳あるか!!ちゃんとやれ!」
太「え〜……」
国「……まぁ、今回の事は褒めてやる。」
敦「わっ!」
其う云って、国木田さんが僕と太宰さんを撫でようとしてくれた。
太「…っ!」
…其時、太宰さんが、バシンッ!と、国木田さんの手を叩いたんです。
太「……あ、あ、いや、これは、…っ」
国「あ、嗚呼、否、済まなかった。流石に否だったか…」
其時も、怯えたような目で国木田さんを見ていました。
太「ちが、ごめ、んな、さ、っ」
敦「太宰、さん?」
国「太宰…?」
太「っ!」
震える声で其う云って、其の儘探偵社を飛び出してしまったんです
国木田さんも、僕も、何が起きたか分からなかったけど、矢っ張り何かに”怯えていた”。
そんな感じがしました。
……其の後、太宰さんは直ぐ戻って来ました。
国「!太宰、先刻は済まなかったな」
太「……あぁ、私も済まなかっね〜!其れより、今から入水を……」
国「させるかぁぁぁぁ!!!」
それから何時も通りのテンションだったので、普通に国木田さんに連行されて行きました。
……けど、僕には、太宰さんの目に光が無いような、そんな気がしました。
※此処から敦くん視点じゃないです
とある日の探偵社。
乱歩、社長は出張中、ナオミは非番
与謝野、賢治、鏡花は自分の仕事をこなしており、今回の依頼は国木田、敦、谷崎、太宰が承ることになった。
…が。
国「あの唐変木はまだこんのかぁぁぁ!!!!」
敦「まぁまぁ国木田さん、何時もの事ですし…」
国「そうは云ってもだな、もうすぐ依頼人が来るというのに…」
谷「あ、今回の依頼人さんって確か”息子探し”の依頼をしたいと…」
国「嗚呼、どうやら9年程前に家出した息子探しの依頼だそうだ。」
敦「9年前?!如何して今更…?」
谷「さぁ……?」
国「確か…家出した時は13歳と云っていたから、今は22歳くらいか?」
谷「国木田さんと太宰さんと同い年なんですね」
敦「あ、本当ですね!」
国「太宰と云えば、全くまだこんのか?」
そんな話をしていた時、ガチャリと探偵社のドアが開いた。
男「すみません、探偵社というのは此処でお間違えないでしょうか?」
一人の男性が入って来た
今回の依頼人だ。
年齢は見た限り40~50代くらいだろう
国「嗚呼、すみません。合っていますよ」
男「すみません、少し早かったでしょうか?」
敦「いえいえ!こちらにどうぞ!」
男「有難うございます」
そう云いながら、国木田と男性はソファに腰かけ、谷崎と敦は後ろに立っている。
国「それで、今回の依頼ですが…」
男「はい、電話でもお伝え致しましたが、9年間に家出した息子を探して頂きたく。」
国「ふむ…それじゃあ、顔写真等ありますかね?」
男「はい、こちらです」
国「有難うございま…」
そう云いかけた時、国木田達は言葉を失った。
何故なら、その写真に写っている子供が…
太宰にそっくりだったのだ。
包帯だらけの体に、あの茶色い目。
敦「!!国木田さん、これって…」
国「…否、顔が似ているだけの可能性も…」
男「どうかしましたか?」
国「いえ、実はこの写真に似た人が社員に居りまして」
谷「多分、違うとは思いますけどね…」
男「そうなんですね…ちなみに、その社員さんは今何処に?」
国「恐らく、もうすぐ来るかと。」
そう云って時計を見ると、既に10時を回っていた。
国『全く…探偵社の始業時間は8時だと云うのに…』
敦「もうすぐ来る…似た人も、多分一緒に捜査するので!」
男「そうなんですね、有難いです」
谷「ちなみに、息子さんのお名前は何と云うんですか?」
男「修正の修に、治すの治で修治です」
国「成る程…取敢えず此処らへんで其の名前の方が居るか、調べてみましょう」
そうして、国木田達と男性が話していた時……
太「やァ皆んな!ぐっどもーにんぐ!」
其う云いながら入って来た太宰に、奥で仕事をしていた鏡花が云う。
鏡「今、依頼人が来てる」
太「え、もう?!」
すかさず与謝野も、仕事をしている手を止め、太宰に云う。
与「全く…やっと来たのかい。茶でも淹れてやりな」
太「判りました〜」
そんな声が後ろで聞こえて来た。
男「!!」
国「…すみません、丁度先程云っていた社員です」
男「……嗚呼、成る程…」
其時、男性の口角が上がっていたのを、国木田達は知らなかった。
国「其れで、他に情報等は……」
其う云い欠けた時
ガシャンッ!!、と音がした。
_____太宰がお茶を落とした音だった。
敦「太宰さん?!如何かしました?」
国『あの唐変木にしては珍しいミスだな』
其う思いながら顔を上げると__
太「あ………ぁ………っ、?」
国「?!」
目を見開いて、何かに怯えた様な表情をした太宰が居た。
太「…な、んで、っ…あなた、が……ッ」
谷「太宰さん…?」
男「……やァ修治……否、被験体No.916。久しぶりだな。」
国「……は?何を……」
其う云って、太宰に近づいて行く男性。
一方、太宰は躰の力が抜けたのか、地面に膝をついていた。
……其れから、太宰に近づき、頭に手を置いた。
太「……ぁ……っ」
男「太宰。」
其う云うと、太宰の髪をくしゃりと掴み、持ち上げ、自分の顔の位置まで持ってきた。
太「……っぁ、ぅ」
男「良くも私の施設を抜け出してくれたね。」
太「っ、ごめ、なさ、っ、ごめ、なさ……っ」
国「おい!何を……」
……其時、男性がバックから、注射器を取り出した。
太「っ!いや、だ、っごめ、な、さっ!ッ」
男「これはお仕置きだよ」
其う云って、太宰の首にプスリと注射器を刺した。
国「っ、!」
敦「太宰さんっ!何を入れられて…」
谷「太宰さ…」
太「あ、っう”、ッぁあぁぁ”っ!?」
国「太宰…!?」
太「あ……ぁっ、はッ、ひゅっ、ゔ……」
敦「太宰さん!!」
太「かは…っ…ッあぅ、ごめ、ッな、さ…」
太「おだ…っ、さ、ひゅっ…ぁ…ッ」
目を見開き、震えながら耳を塞いでいる太宰。
国「…太宰に何をした。」
男「幻覚を見せる薬を少々。」
男「…さ、依頼は無しという事で構わない。」
国「っ!おい!待っ……」
男「良いものが見れた。連れて行くのには…面倒だから眠れ。」
太「ゔ……っ」
其う云って男性は太宰の首に手刀し、意識を手放した太宰を抱えた。
国「おい、それ以上太宰に…!!」
男「左様なら。”転置転換”」
男性が其う云った瞬間、男性と太宰は其処から消えてしまった。
敦「っ!?どうして…」
谷「太宰さんには、異能力は効かない筈…ですよね?」
国「否…恐らくだが、入れられた薬に異能力無効化の薬が入っていたんだ。」
与「おい!何があったんだい?」
騒ぎを聞きつけ、仕事をしていた与謝野達が入って来た。
国「………太宰が、連れ去られました。」
与「…何だって?」
賢「さっきの依頼人さんにですか?」
国「嗚呼」
鏡「………あの人が、本当に?」
敦「……僕達も、止められなかった…」
賢「…あれ、?何か紙が落ちてますね」
敦「!本当だ……」
谷「之は……あの男性が持っていた物でしょうか?」
国「……他に情報が無い、読むしか無いな。」
敦「…はい」
与「開くよ」
開くと、其処には想像を絶するものが書かれていた。
ー被験体No.916 実験資料ー
仮呼称 津島修治
異能力詳細
『人間失格』 あらゆる異能力を無効化。
肉体的による実験回数 238回
精神的による実験回数 352回
肉体的実験詳細
1,電気ショック 52回
最初の内は精神の乱れ有り
直近には精神の乱れが減少
異能力の出力には影響無し
2,刺傷
胸鎖乳突筋に14回
上腕二頭筋に32回
橈側手根屈筋に22回
膝蓋靭帯に41回
僧帽筋に26回
外腹斜筋に51回
いずれも精神の乱れ有り
異能力出力には影響無し
こんな文字が、ずらずらと並んでいた。
敦「…何ですか、これ、?」
与「……人間失格、太宰のことか。」
鏡「…電気ショック、見たことがある。拷問で使う……」
谷「………刺傷、って……人を刺す…」
国「……之らを全部、太宰にしたことなのか…?」
与「……だとすれば、包帯をずっと巻いてるのも納得だ。」
賢「之、全部、何処のことを指してるんでしょう?」
其う云って、刺傷実験の躰の部位が書かれている処を指差す。
与「そうだねぇ…」
そうして、与謝野が全員に、刺傷実験に書かれた部位を説明を始める
……が、その説明に全員が驚愕した。
胸鎖乳突筋は首
上腕二頭筋は上腕
橈側手根屈筋は前腕
膝蓋靭帯は足
僧帽筋は背中
外腹斜筋な腹…其う説明した。
与「頁が見切れて見れないが、精神的な実験もされているらしい。」
与「……良く壊れなかったな」
敦「……太宰さんが、こんな、壊れても可笑しくない処に…?」
谷「早く、太宰を扶けに行かないと、又同じ事が起こるんじゃ…」
国「……!!拙いな」
鏡「どうするの?」
国「……今からにでも行きたい処だが、もう直ぐ乱歩さん達が帰ってくる。」
与「場所も判らないし、待っていた方が良さそうだねェ…」
敦「でも、っ!」
国「敦、気持ちは判るが、今は待機する他無い」
敦「っ……」
賢「……取敢えず、乱歩さん達に連絡して来ますね」
国「嗚呼、頼んだ」
敦side
ー乱歩さんが帰って来たよー
其れから数分経ちました。
現在の時刻は10時半、元々13時くらいに帰ってくる予定だった乱歩さん達ですが、社長が残って乱歩さんだけ帰って来ることで、早めに帰ってこれたそうです。
国「乱歩さん、太宰の事は賢治から聞いていますよね?今直ぐ…」
乱「落ち着け、国木田。」
国「っ、すみません」
乱「はぁ……っ、すまない、これは僕のミスでもある。」
乱「…取敢えず、場所は特定出来た。」
敦「!何処ですか、!?」
乱「此処だ。」
国「之くらいなら…1時間程で着きますね」
乱「嗚呼。だから、移動しながら作戦を考える」
「絶対に太宰を取り戻す。」
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