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投稿遅くなってしまってすみません🥲 最近やる事が多くてなかなか投稿出来ず… 投稿頻度を増やしていきたいですが、これから減ってしまうかもしれません…。 物語は必ず完結させますので、 長くなるかも知れませんが、ぜ日最後までよろしくお願いします!さ
「私がどうかした?」
背筋に寒気が走る。やばい、と思う前に、隆雄が口を開いた。
「あっ。千里ちゃんじゃん!ちょうど今千里ちゃんの話をし…」
「あーー!こ、こんにちは〜千里さん!」
隆雄が余計なことを喋ろうとしていた事に瞬時に気がついた僕は、絶対に言わせまいと隆雄の言葉を遮る。
「こんにちは。私の話をしていたの?」
「おう、そうだぜ!千里ちゃんさぁ…」
やばい、また余計なことを話す!
どうしよう、もし、千里と僕が知り合いなのか、とかいう洒落にもならないことを聞いたりしたら…。
僕の頭は混乱中だったが、そんなことはお構いないし隆雄はペラペラ話す。
「今こいつと……」
あ……終わった。終わりだ。
僕の高校生活終わり。千里とは絶対に疎遠になる。それどころか僕が人を殺したという事実がクラス中にバレて、避けられて、いじめられて……。いや、それどころか警察行きなんじゃ?僕がどれだけ否定しても終われない無限の取調べをさせられるかもしれない。そして僕が罪を認めた時、世間に僕が人殺しだという事実が流れる。テレビ、ラジオ、インターネット…。日本中の人に知られて、批判されながら刑務所に入って……。
だめだ、嫌な考えが止まらない。僕はいつからこんなにネガティブ思考になったんだ?いや、ネガティブとかのレベルじゃない。だって、被害妄想じゃないか。そう分かってるのに……嫌な考えが止まらない。まるで噴水のように溢れ出てくる。
僕がパニックになっていたその時だった。
「千里ちゃんが可愛いって話してたんだぜ。」
「え……っ。」
……よ、良かった……!!!!
隆雄が能天気でいてくれて良かった!隆雄がバカで良かった!隆雄がただの女好きで良かった!!ありがとう、隆雄!!!!
「えぇ、そうかな……?」
「うん!モチロンだよ千里さん!君は可愛いよ!!うん!!」
「え……あ、うん…。ありがとう」
「お前……どうした?気持ちわりぃぞ。」
放課後
やっと一日が終わった。
災難だった……いや、災難すぎた。転校生が来たと思ったら、まさか自分が呪い殺した男の実の娘だなんて。あろうことか、会話を交わしてしまった。絶対に関わってはいけない相手なのに。しかも行き過ぎた被害妄想で、勝手にパニックになって変なことを言ってしまった。
あれもこれも全部、自業自得だ。僕の。
…と、もう今更何を思っても無駄か。
とにかく明日だ。明日。明日から関わらなければいい。知らん顔をして過ごしていればいい。関わりさえしなければ大丈夫なんだから。何もバレない、何も問題は…
「ねえ、一緒に帰ろ?」
「ひっ……」
ドクン、ドクン、と心臓が強く脈を打つ。聞き覚えのある声、悪い意味でドキッとする。僕はゆっくりと振り返って───
「ちょっと、私は幽霊じゃないんだから、そんな反応しないでよ。」
「ち、千里……さん。こんにちは!今帰りですか?奇遇ですねぇ。どこから帰るの?あ、あっち?駅の方?あ〜残念。僕は反対の方。あっちから帰るの。だからここでお別れだ。残念だなぁ、ははは。」
「…私何も喋ってないけど。」
「いやぁ〜転校初日から誰かと 一緒に帰れるなんてね。しかも男の子。青春っぽいなぁ〜っ。」
青春?冗談言え。僕はこの瞬間も僕の正体がバレないんじゃないかと怯えながら会話してるんだよ。笑顔の作り方すら忘れたわ!
「ところで……」
心の中で愚痴を言っていると、千里が先に口を開いた。
「君ってさ、私の事知ってる?」
「え……」