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𝒀𝑼𝑴𝑬
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設定 鳴海弦 第一部隊隊長防衛隊 勤めているホストのオーナーに拾ってもらいナンバーワンをしている
保科宗四郎 第三部隊副隊長 鳴海弦に思いを寄せている
亜白ミナ 第三部隊隊長鳴海と防衛隊で同期
四ノ宮キコル 鳴海弦の弟子鳴海弦がなにか隠して他の仕事をしているのは知っている
他にも出てくるかもしれないです鳴右固定
午前二時十三分。終電などとうに逃した時間。
歌舞伎町の夜は、まだ終わらない。
けばけばしいネオン。酔った客の笑い声。誰かを呼び止める呼び込みの声。夜の街を彩る光の中で、人々はそれぞれの欲望を隠しながら、朝が来るまでの時間を過ごしていた。
その街の一角に、ひときわ目立つホストクラブがある。
男女問わず客を迎え入れる、少し特殊な店。
一般客で賑わうフロアの奥には、限られた人間しか入れないVIPルームがある。そこに通うのは、桁違いの金を使う客や、表向きの肩書きを決して汚したくない権力者たち。
そして、その店の頂点に立つ男がいた。
「レンくん、今日も一位おめでとう!」
「ありがと。ま、ボクが一位なのは当然だ。」
金色のシャンパンタワーを背に、男は華やかに笑った。
第一部隊隊長鳴海弦 ホスト名レン
月間売上第一位。指名数も売上も、誰にも譲るつもりはない。
整った顔立ちに、相手の心を簡単に掴んでしまうような笑顔。少し生意気で、子どもっぽくて、負けず嫌い。そんな性格さえも、客にとっては魅力のひとつだった。
姫「ねえレンくん、来月も一位でいてね?」
レン「当たり前だろ。ボクが一位じゃなくなるわけない」
軽い口調。 自信たっぷりの笑顔。
客が望む言葉を、望むタイミングで与える。
それが鳴海弦の仕事だった。
テーブルの上では、何本ものシャンパンが空になっていく。
スマートフォンには、次の来店予定と売上の通知。店のスタッフからは、VIP客の来店について確認が入っていた。
鳴海「チックソ」ボソッ
今夜も、断れない予定がある。
店にとって大切な客。鳴海にとっても、簡単に関係を切ることのできない相手。
その男が何を望んでいるのか、鳴海はもう知っている。
考えるのはやめた。
考えたところで、予定が消えるわけではない。
姫「……レンくん?」
呼びかけられて、鳴海は顔を上げた。
レン「ん? なに?」
姫「大丈夫? ちょっと疲れてない?」
レン「あはは、全然! ボクを誰だと思ってんの?」
笑い、心配させなければいい。
いつもどおりのナンバーワンでいなければ。
そうすれば誰も、鳴海弦の本当の顔を知らずに済む。
レン「じゃ、ボクちょっと裏行ってくるね」
客に手を振り、鳴海は店の奥へと消えた。
鏡に映る自分の顔を見つめる。
整えられた髪。崩れていないメイク。高価なスーツ。誰から見ても、成功したホストの姿だった。
鳴海「……あと、ちょっと」
鳴海はスマートフォンを開く。
画面に表示されたのは、毎月の寄付額を記録したメモだった。
施設の名前。
振込先。
今月の目標額。
鳴海は小さく息を吐いた。
子どもの頃、鳴海には家庭の事情で帰る場所がなかった。
そんな自分を面倒を見てくれた施設があった。
特別なことをしてもらったわけではない。
美味しくもない飯を与えられる
それだけだった。はっきり言って劣悪な環境だったと思う
だから、自分がお金を寄付する。
施設で暮らす子どもたちに、少しでも不自由のない生活を送ってほしい。
自分がかつて欲しかったものを、あの子たちには我慢してほしくない。
そのために金を稼ぎ一位をとる
そのためなら、多少の無理くらいどうってことない。
鳴海「……ボクが頑張ればいいだけじゃん」
口に出してみる。 簡単なことのように。
けれど、スマートフォンを握る指には、力が入っていた。
もし、ナンバーワンでいられなくなったら。
施設の子達に寄付できる金額が減るかもしれない。
そんなことを考えるたび、鳴海は自分に言い聞かせてきた。
もっと稼がなきゃ。もっと、もっと、もっと、
――だって、ボクにはそれしかできないから。
「レンくーん! 次、VIPルームお願いします!」
廊下の向こうからスタッフの声が飛んできた。
レン「はーい、今行く!」
声だけは、いつもどおり明るかった。
そして、何事もなかったかのように歩き出した。
今夜も、ナンバーワンのレンでいるために。
コメント
1件
第1話読ませてもらったよ!鳴海弦、表向きはホストのナンバーワンでキラキラしてるのに、裏では施設に寄付するために無理してるのがもうね…。鏡の前で「あとちょっと」ってつぶやくシーン、めちゃくちゃ刺さった。誰にも本音見せずに「ナンバーレン」演じ続ける感じ、かっこいいけど苦しいわ。保科とかキコルとか他のキャラも気になるし、これからの展開楽しみにしてる🔥