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「とりあえずさ、人目もあるし移動しよ?」
固まっている俺の手を引いてどこへ向かうとも言わず歩き出す。
「ちょ、待って!!どこへ向かってるの?」
「…ホテル?」
「はぁ!?」
「仁人、声でかいって」
そういう事をするつもりで来ていた勇斗と相手は見ず知らずの人間が来ると思っていた俺。
想定外すぎるし、行き先としては間違いじゃない。
だけど、相手は勇斗だ。
一緒に仕事をする仲間で頼れる兄のような存在とそこら辺の欲求を満たしたいだけのおっさん達のようなのとは違う。
だからこそこの強く繋がれた手を振り解いて逃げなきゃと思ったんだ。
うん、思ったよ……。
「……で、仁ちゃんはなんでこんな事してるの?」
逃げ出す事は許さないと言わんばかりに両手はしっかり掴まれたままラブホの広いベッドに座らされている。
“事務所からの給料だけじゃやっていけない”と言うべきか、”なんとなく興味で”と言って濁すべきか……目の前の勇斗の目を見れず目線を泳がせながらも考える。
「仁人は男が好きなの?」
「へ?ちがうちがう」
なんとなく言われる気がしていたけど、いざ言われると全力で否定したくなる。
「じゃあなんで「ギターが欲しかったの……」」
勇斗の言葉に被せるように正直に理由を伝えた。
小さな声でついでに”生活に支障がでるぐらいお金足りなくて”と付け足す。
「なんだ、そうだったのか」
嬉しいのかよく分からない表情を浮かべた勇斗の手の力が少し緩まった気がする。
「で、いくらすんの?」
「えーっと、」
正直金額は覚えてない。
「俺が買ってあげようか?」
「はぁ?」
今日の俺はぁ?を何パターン言うんだ?と思えてきた。
「いくらでも仁人の欲しいもの買ってあげる……かわりにさ、」
ただでさえ近かった距離を一気に縮めて、勇斗の手が俺の顔に触れる。
「教えてよ、どこまで知らない奴に許したの?」
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