コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
shk視点
「ッはぁ、はぁっ、!」
次の日からぶるーくは音楽室に来なくなった。
探しても、探しても、どこにもいなかった。
学校には来ているらしいがなんだか様子がおかしいらしい。
会いたい。
俺はその一心でぶるーくを探し続けていた。
それから10日後、ぶるーくがいきなり音楽室に顔を出したのだ。
「ッぶるーく、!」
『あぁ翠くん、やっほー』
「ッ…?」
おかしい、シャークんって呼ばれてない、?
「なんで、音楽室に来なくなったのッ、?」
『ん?いやぁ、ピアノ、』
『辞めようと思って』
言葉が出なかった。
「ッ…ど、うして、?」
『ん〜?理由…ないかも!w』
「ッそうだ、!あ、ほら、あの、ワイツの曲!一緒に弾こう…!」
『え〜?忘れちゃった!』
「ッ…」
数分の沈黙。それを破ったのはぶるーくだった。
『…じゃ、それだけだから、』
『じゃあね、翠くん。』
「ッ、待って!」
バタン
どうして、どうしてなのだろうか、
いくら考えたってぶるーくはピアノを辞めてしまう。
「ッぶるーく、ぶるーく、グスッグス」
「ッ、なんでッ、?俺にピアノ」
「教えてよ…」
br視点
夏の香りがし始めた頃だろうか。僕はそのピアノの音を聞いた。
音楽室から聞こえてきた、何故か聴いたことのあるその音色はまるで海の漣〔さざなみ〕のようだった。
彼と、ピアノを弾いたあの夏を思い出す。
波のように感情が押し寄せてくる。
足が動く。
僕はまっすぐに音楽室を目指していた。