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テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで
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華やかな夜の街。歌舞伎町。その中にキラキラと輝く1軒のホストクラブが建っていた。「SHINE」という看板がよく目立つ。お店の中にはたくさんのホストと女性客。その中でもNO.1のレンは沢山の女性客に囲まれていた。その中でもレンの隣に座っていた女性が声をかけた。

「ねぇ、レン。今日のアフター、空いてるかしら」

「あー、うん。そうだね」

「何よ。その返事。ちゃんと聞いてるの?」

と女性は怒った。するとレンと一緒に入っていたハルトが

「あ〜、今はダメっすよ。レンさん、最近入ったボーイに夢中なんっすよ」

とハルトはメガネをかけた黒スーツを着ている少し背の低いボーイ、佐藤蒼(さとう あおい)を指さした。すると女性は

「あら、あれがレンのお気に入り?」

そうすると蒼はこちらに向かって歩いてきた。

「レンさん。お時間です」

そうレンに告げた。

「蒼!わざわざ来てくれたの?」

そう言ってはしゃいでいるレンを横目に蒼は

「仕事ですから」

と冷静に言った。

「冷たいよ。蒼」

「ほら、お客様をお見送りしてきてください」

と言って奥の方へ戻って行った。すると女性が

「あら、レン。嫌われてる?」

「なんか、そうみたい」

「まぁ、頑張ってちょうだい。また来るわね。その時は進捗でも聞こうかしら」

「ありがとう姫。また待ってるよ」

そう言って女性の手の甲に口付けを落とした。

レンは女性を見送った後に奥に戻った蒼のもとへ行った。

「あーおい。」

そう言って蒼の頬を横に引っ張った。

「なひ、ふるんでふか。」

そう言って蒼はレンを睨んだ。

「睨む蒼もいいね〜」

「レンさん!」

「ごめんごめん。可愛くてつい。」

そう言って両手を離した。

「蒼。そろそろ上がり?」

そうレンが言うと蒼は左手に着けていた腕時計を見て

「ほんとだ。そろそろ上がります」

「俺、送るよ。もう遅い時間だし」

「結構です。」

「そう言ってこの前も断ったじゃんか」

そう言ってレンは後ろから蒼の肩に手を置いた。

「重たいですレンさん。」

蒼はレンの手を払おうとしたが、その手を掴まれた。

「蒼。お願い」

そう言ってレンは掴んだ蒼の手の甲にキスをして甘いマスクで蒼を見つめた。蒼は何度も見慣れた顔があまりにも可哀想に見えたので諦めた。

「分かりました。今日だけ甘えさせていただきます」

蒼がそういうとレンははしゃいだ。

「やった!じゃあ裏口で待ってて。車、取りに行ってくるから」

そう言ってルンルンで行った。

蒼がレンを待っていると軽自動車がこちらへ走ってきた。そして蒼の前で止まると助手席側の窓が開いてその奥にレンの顔が見えた。

「蒼。おまたせ。横乗って」

蒼はドアを開け、お邪魔しますと一言言って座った。そこで蒼は先程思った疑問をレンに言った。

「レンさん。車、軽なんですね。もっとすごい車に乗ってるのかと思ってました。」

レンはそれを聞くとハハッと笑って答えた

「俺、大きい車より小さい方が好きなんだ。ご期待に添えなくてすみませんね」

「いや、人それぞれ好みはありますし。あ、そこ右です」

レンの車に乗って数十分。蒼が住んでいる二階建てのアパートに着いた。駐車場に車を停めてから蒼は車から降りると、レンも車から降りた。

「蒼。玄関まで見送るよ。行こう」

そう言ってレンは蒼の腰に手を添えて歩いた。それに蒼も流れるがまま歩いた。

「ちょっと、レンさん!」

「ほらほら、どこ?教えて」

蒼は抵抗することを諦めて階段を登り玄関前で止まった。

「もう、ここで大丈夫です」

止まった玄関の表札を見ると「藤崎」と書かれていた。

「蒼。間違えてるよ。ここ藤崎って書いてあるよ」

「知ってます」

そう言って蒼はインターホンを鳴らした。すると中からドタドタっと走ってくる音がした。そしてドアが開くと小さい男の子が出てきた。

「兄ちゃん!」

男の子がそういうと蒼に抱きついた。

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