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〈 注意!! 〉
・これは完全妄想の物語となっております。
・御本人様とは一切関係がございません。
・キャラ崩壊にご注意ください。
※『視点主』「その他の人」です
[皇帝視点]
窓の外は美しい太陽が登る時間。
朱色に染まる空、包み込むような朝日。
その光景を綺麗だとも感じられない頭で、ただひとり資料との格闘を続ける。
先日の大型の事故処理に加え、小型の対応。あまりにも沢山の仕事が押し寄せてきていた。
カシュッ、
まだ少し薄暗い部屋にエナドリを開ける音がやけに大きく響く。
(『流石に無茶だったか、、』)
鳴り止まないサイレン、終わらない事件後の書類作成。みんな肉体的にも精神的にも限界が近かった。
そんな辛そうな顔を見て、少しでも休んで欲しかった。だから全ての仕事を引き受けた。
かれこれ4日程、周りの警官を騙しながら働き詰めている。そのお陰か仕事の量は随分と減ってきていた。
けれど今となってはそう決断をした自分が恨めしい。そして決めた事もできないそんな自分自身に嫌悪が湧く。
浮かんだ負の感情を掻き消すようにカフェインを流し込み、また仕事に戻る。
最終的にほとんどの仕事が片付いたのは朝番の署員が来る数分前だった。
「おはようございま、、って皇帝先輩?!」
出勤してきたリオくんが真っ青な顔で叫ぶ。
『あぁおはよう、元気か?』
「……あれからずっと、、仕事してたんですか?」
ぺしょんと垂れた耳が見えるような、今にも罪悪感で消えそうな声でそう尋ねられた。
確かリオくんは昨日の夕方も勤務していたか。…心配はかけられないな。
『まさか、そんな訳ないだろう』
夜は休んでいたと言いはしたが、あまり信じては無さそうだ。その頭をポンと撫でて精一杯の笑顔を向ける。
後輩に弱った姿は見せたくない一心でなんとか元気を繕って、警察署を後にした。
おぼつかない足取りで車に乗り込み、明るい街並みを抜けて帰路に着く。
何度か意識が飛びかけ、ふわりと体が浮いたかと思えば次の瞬間、酷い衝撃が全身を襲った。
それが衝突事故だと認識できたのは、救急隊に助けてもらったあとだった。
まだ回り切らない頭でどうしようかと考えていると、何故か赤城煉に声を掛けられた。
「皇帝ごめんね!、、大丈夫?」
『ん…煉先輩、?どうしてここに…、!??すまない、無事か?!』
がばりと起き上がって相手の車を確認すれば、先輩のものだった。
「俺は全然無事だけど、、って危ない‼︎」
何が起きたか理解する間もなく、ぎゅっと煉先輩の腕の中に沈み込む。 ふわっと優しい匂いに包まれ、不覚にも涙が頬を伝った。
「ッとにかく帰るよ、大丈夫だからね」
それからの記憶はあまりない。気がつけばふかふかのベッドの上だった。
『ん゛…どこだここ…』
見覚えのある天井を眺めていると、ガチャリとドアが開いた。
そこにはこちらを驚いた表情で見つめ立ち尽くす煉先輩がいた。
「よかった…目が覚めたんだね、!」
嬉しそうにこちらに駆け寄ってきて、ベッドの縁に腰掛けた。
そうか、ここは煉先輩の家だったか。
「覚えてる?事故のあと気絶したんだよ、、もうどこも痛くない?」
『あぁ…すまないな、迷惑ばかりかけて…』
『それで一体…今は何時だ?』
「夕方の6時、ずっと倒れてたんだからね」
18時、、仕事が始まってしまう。
急いで警察署に向かおうとするも、煉先輩に引き戻された。
「びっくりしたなぁ、ダメだって動いたら」
『ッ仕事の時間だ!、さっさと離せ!』
身体を掴む手から逃れようとすれば、行かせないとでも言うようにベッドに押し倒され、上に乗り上げられた。
こうなれば体格の差の問題で、もう抵抗も意味をなさない。
「聞いたよ、残業のこと…ひと晩どころじゃなかったんでしょ?」
全てお見通しだと言いたげに見下ろされる。若干の圧に負け、ふと口から本音が溢れた。
『たかだか数日で倒れるなんて…我は…』
「、”我は”何?……弱いって?」
本当のことだ、自分ではわかっているはずなのに。実際に言葉にされると胸の奥が苦しくなる。
「ははっ…本当にバカだね、皇帝は」
ちゅっ
…何が起きたかはわからなかった。
抵抗する間もなく先輩の舌が滑り込んできて、深く長くキスをされる。
『ッん゛っ♡っは、//』
何とか胸を押し返せば、つうっと銀の糸を引いて離れて行った。
「しばらくはここで休んでもらうから」
我の顔を優しく撫でながら静かに言い放つ。
『でも…仕事が、、』
そう言いかければぐいーっとほっぺを引っ張られた。
「その心配はいらないよ、本署に人材も配属したし今日は犯罪も落ち着いてたからね」
『ッらからって…わぇは…!』
「…こんなに隈作っておいて、まだ仕事だなんてほざくつもり?」
一瞬にして部屋は冷たい空気で満たされた。
「はぁ…とにかく、その自己犠牲の精神をどうにかするまではここにいてもらうよ」
『……それとはもう長年の付き合いだ。、今更良くなるものじゃない…』
過去の嫌な記憶が全身を駆け巡り、無意識に歯を噛み締めた。
「だから…俺の家に来て貰ったんだよ」
大丈夫、安心してと言いながら我の横に寝っ転がって、 対面で顔が見える位置で抱きしめられる。
「だいじょーぶ、手は出さないから」
『ッ、さっきキスしてきただろうが…』
それはノーカン、と笑いながらポンポンと我の頭を撫でる。
『…なんだ、?』
「ん、いやこんなに頑張ってるのになーって …皇帝って本当にすごいんだよ?」
まだわからない?と我の返事も待たずに続ける。
「SWATの副隊長で、後輩もいっぱい持ってさ…たくさん責任を背負って、ねぇ?」
何らいつもと変わらないトーンで我のことを褒め続ける。まるで普段からそう思っているとでも言うかのように。
考えると余計に恥ずかしくなってきて、体ごとそっぽを向く。
「皇帝、これ…気づいてる?」
トンッと衣服の上からソレをつついた。
ぴくりと体が跳ねれば、楽しそうに続ける。
「褒められて嬉しかった?ってよりは…俺の声で興奮しちゃった、、? 」
悪い顔でわざわざ聞いてくるところ、本当に趣味が悪いと思う。
その間も我のモノに刺激を与えてくる。
『んっ、…っ、ぁッ//、はっ…』
頭の中で先輩の声がぐるぐるして、処理しきる前にまた新たな言葉が入ってくる。
「…綺麗な髪、」
そのひと束を手に取ってキスを落とす。
耳元では煉先輩の声がして、下はゴツめの手で擦られて…
『ぁ、ッ煉せんぱぃ、もぉ…ッ!』
「んふ、…イッていーよ♡」
身体中に電撃が走り、久方ぶりの快楽に身を震わせる。
それを皮切りに何故か涙が溢れ出て止まらない。
「大丈夫だよ、皇帝…ね?」
壊れてしまわないように優しく、何度もそう囁かれる。
赤子を寝かしつけるように暖かく静かに包み込まれて安心したのか、いつの間にか我は久々の深い眠りに落ちた。
体調もメンタルも万全な今日。
数日ぶりに出勤すれば、みんなからあり得ないほど怒られたし、謝られた。1人で抱え込んだ事、倒れるまで無理をした事、誰にも頼らなかった事。
「でも、、正直なところ…助かった」
何人もが感謝の心も伝えてくれた。わしゃわしゃと頭を撫でまくる者だっていた。
「だからって!次また同じことしたら…わかってるよね?」
まぁガッツリと釘も刺されたが…
皆に元気な顔を見せ終わった頃、アーティファクトの通知が鳴った。
そうすればさっきまでの空気は一変し、各々パトカー、ヘリに乗り込んで現場へと向かっていく。
我も行く準備をと思えば、すぐ横に人影が見えた。
『ん、どうしたんだ煉先輩?』
不敵な笑みを浮かべる先輩にぐいっと腰を引き寄せられて、耳元で囁かれる。
「落ち着いたらまたすぐ攫いにくるから…期待して待っててね、♡」
『ッ…!//』
恥ずかしさと感じるはずのない嬉しさを隠すように、反射的にその足を踏み抜いた。
痛みに悶える煉先輩を横目に、我もパトカーへと乗り込む。
『ありがとな、我をここまで回復させてくれて。、あと…』
『…待ってるから、その……いつでもきてくれ…//ッじゃあな!』
聞こえるか怪しい声量で本音を伝え、勢いよくアクセルを踏んだ。
「なぁんだ…そんな反応ならさっさと襲っちゃえばよかった、」
サイレンが鳴り響く中、それではかき消せないほどの想いが溢れ出る。
「まぁ…次を楽しみにしててね、皇帝♡」