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あざらし
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347
#ご本人様には関係ありません
たべ
5,227
『Sanctuary』
注意事項‥‥
ご本人様とは一切関係ございません。また、今回はテーマを決めて書いております。苦手な方はご注意下さい!
桜が舞う季節、僕がいる場所は満開に咲き花びらがゆらゆらと踊っていた。
コツン!!!
「あ、すいません」
「大丈夫、あなたは?」
「ぼ、僕は平気です。ほんとにすいませんでした」
気が浮かれていたのだろう。ぼーっと桜並木を見ながら歩いていると背の高い男性にぶつかってしまった。謝って通り過ぎようとすると腕を何かに掴まれ後ろに引き戻された。
「あの‥」
声の方に目を向けるとぶつかってしまった男性が僕の腕を掴んでいた。
「‥はい」
「桜好きなんですか?」
「‥え!?」
唐突な質問に首を傾げて答える。
「あ、まぁ、嫌いではないですけど」
「そっか、俺も桜好きでココ!見に来たんだよね」
ぶつかってしまった男性がニコッと笑って僕に話す。
「ねぇ、名前聞いていい?」
「え?!」
「あ、嫌だったら無理にとは言わないけど‥」
「大丈夫‥奏斗、風楽奏斗です」
「へぇ~、俺はセラフって呼んで!」
「ハーフ?」
「違う違うw純日本人ですw」
「ご、ごめん。カタカナの名前だったから」
「いいよ!よく言われるんだよな。だから気にしなくていいよ」
「うん」
そんな会話をしてるうちに毎週彼と会うようになった。
「奏斗!」
「セラフ、こんにちは」
「タメでいいよ!歳近そうだし」
「いくつ?」
「20歳!」
「一緒だ!!」
「なんかめっちゃ親近感湧いてきたな」
「あははっ」
僕はセラフと桜並木のこの場所で話すのが楽しみになった。
「桜も緑が増えてきたな〜」
「だね」
「‥なんで綺麗なのはすぐに消えちゃうんだろう」
「う?ん?」
「桜ってさ、儚いよね」
「‥うん」
そう言って桜の花びらが散っていくのをセラフと2人で眺めていた。
桜が散ってしまったらもう会うことはないのかな‥と寂しくなっている自分がいた。
「来週さ、もうこの桜も終わりだからさ」
「うん」
やっぱり会わないというのだろうか、次にくる言葉を頭によぎり僕は知らぬ間に目から1粒の雫が頬をつたう。
「かなと?」
「あ、ご、ごめん!なんでもない」
慌てて僕は目を擦るとセラフの大きな体が前にきて抱き寄せられた。
「え?」
「大丈夫?」
「う、うん。ごめん」
「謝るなよ」
「な、なんかセラフといた時間が楽しかったからもう終わっちゃうのかと思ったらこんなんになってさ。笑うだろw」
「笑わないよ」
「おかしいでしょ、普通にwキモいしw」
「キモくない!」
「セラフは優しいんだね」
「ねぇ、‥聞いて‥」
抱きしめられたまま優しい声が耳元で囁く。
その瞬間、奏斗は耳が赤くなる。
「‥好きだよ」
「‥」
セラフの言葉に驚いて声に詰まる。体も急激に熱くなるのを感じた。
「奏斗は?」
「え、ぼ、僕は‥」
「さっき会えなくなると思って泣いてくれたの?」
「‥うん」
「俺はこの桜の出会いを大切にしたい!」
「それって?」
「奏斗に出会って俺、凄く楽しかった。今までちょっとしんどいなって思ってた事も奏斗に会ってから前向きになれるようになった」
「そうなんだ」
「俺も正直キモいこと言ってると思うけど本気なんだ」
「僕の事が好きって事?」
「うん」
自分で好きかを確認しておいて頬を真っ赤にした。
「可愛い」
「茶化すなよ」
「本当に可愛いから」
「‥」
僕は恥ずかしくてセラフの胸の中で顔を埋めた。
「僕も、セラフの事嫌いじゃない」
「ほんと?」
「でも、そういうのかどうかは分からない」
「そっか」
「セラフの事は傷つけたくないから!だから、無理なら会わない‥」
ガバッ!!!!
一瞬何が起きたのか分からずにいると唇が熱くなるのを感じた。
「俺と付き合って‥くれる?」
セラフの顔を見ると少しはにかんだ顔が何故か胸が締めつけられて目が離せないでいた。
「僕でいいの?」
「奏斗がいい!!」
「うん、よろしくお願いします」
僕の体は熱さが引くことはなかった。
コメント
1件
素敵な第1話でしたね🌸 偶然の出会いから毎週会うようになって、桜の季節が終わる寂しさに涙する奏斗の心情がとても繊細で…セラフの「好きだよ」にどきっとしました。二人の距離が自然に縮まっていく流れが甘くて、読んでいて温かい気持ちになりました。続きが気になります!