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みんなで灯歌ったって文章見た瞬間涙止まんない作品です、ね。 神作ありがとうございます🙇♀
シクフォニの病気パロ
以下設定は本人様の通りです.
3000字程度
では、行ってらっしゃい👋
第1章:突然の雨
「ふぅ…みんなのおかげで最高のライブになったね。」
LANは楽屋のソファに座り、穏やかに息をついた。
隣では、汗を拭いながら水をごくごく飲むこさめが、キラキラした目で話しかけてくる。
こさめ:「ね!最高!会場が揺れてたもん!らんくんのおかげだよ。」
LAN:「ありがとね、こさめ。みんなが盛り上がってくれるのが一番嬉しいよ。次はもっとシクフォニらしいなライブにしたいね。」
そんな会話をしている時、LANは手の甲に目をやった。
最近、肌の色が少し白すぎるような気がして、気になっていた。
異変は次の週、レコーディング中に顕著になった。
いるま:「おいらん、どうした?声に張りがないぞ。いつものお前なら一発だろ。」
ブースから出てきたLANは、どこかぼんやりとしている。
LAN:「ごめん、いるま。なんか、喉の調子がおかしくて…。それに、身体が少しだるくて…」
すち:「らんらん、疲れてるんじゃない?最近忙しかったし、少し休んだほうがいいよね。」
LAN:「そうかもね。でも、明日のダンスレッスンもあるから、休んでいる場合じゃないかなって。」
しかし、その後も体調は優れず、ついに病院へ。そして迎えた診断の日だった。
第2章:告げられた現実
診察室から出てきたLANは、待合室のメンバーに向かって、いつもの優しい笑顔を作ろうとした。だが、その表情はすぐに崩れてしまう。
LAN:「ただの疲労だって言われたよ。みんな、心配かけてごめんね!」
誰もその言葉を鵜呑みにはしなかった。
LANの顔色は、嘘をつくにはあまりにも青白すぎたから。
暇72:「茶化してんじゃねえぞ、らん。診断書見せろ。隠す必要なんてねえだろ。」
なつの強気で真剣な口調に、LANは隠していた診断書を差し出した。
LAN:「…ごめん。疲労だけじゃなくて、血液の病気だって。再生不良性貧血…って、言われた。」
重い沈黙が場を支配する。
すち:「再生不良性貧血?血を作る機能が弱っちゃう病気だよね?聞いたことある…」
LAN:「…うん。すぐに完治は難しくて、薬と輸血で対応するみたい。でも、もしかしたら骨髄移植が必要になるかもしれないって…」
LANは、声を震わせながら言葉を続けた。
LAN:「俺、みんなに迷惑かけちゃうね…。シクフォニの活動、止めちゃうかもしれない…」
すちが立ち上がり、優しくLANの肩に触れた。
すち:「何言ってるの、らんらん。シクフォニは6人だよ。誰一人欠けちゃダメなんだ。俺たちがらんらんの居場所を守るからね。」
いるま:「そうだろお前が休んでる間、俺たちがシクフォニを守ってりゃいいんだ。焦んな。きっちり治して、さっさと戻って来い。」
みこと:「せやで、らんらん。リスナーのみんなも、らんらんの歌声と、笑顔を待っとるんやから。気張らんでええよ。」
LANは、メンバーたちの温かい、そして強すぎる言葉に涙を滲ませた。
LAN:「…みんな、本当にありがとう…」
この日から、LANは病と闘い、シクフォニは5人で進み続ける、新たな日々が始まった。
治療が始まり、LANは入退院を繰り返すようになった。
孤独を感じる日々が続く中、彼を支えたのはメンバーの愛と、リスナーからのメッセージだった。
ある日、LANは病室のベッドでヘッドフォンをつけていた。
今日は、シクフォニの久しぶりの単独ライブの日。
LAN:(みんな、頑張ってるかな…早く俺もあのライブに立ちたいな…)
ライブビューイングが始まり、画面には5人の姿が映る。
MCの時間。なつがマイクを強く握りしめた。
暇72:「おまえら!今日、マジで最高に盛り上がってんな!…で、今日は、ここにいねえバカが一人いる。」
会場がざわつく中、なつは鋭い眼差しでカメラに向かって話し続けた。
暇72:「らんは今、病気と闘ってる。だが、あいつは諦めねえ。俺たちがライブで歌ってる間も、あいつは戻ってくるための準備をしてる…」
すち:「だから、みんな!俺たちと一緒に、らんらんへメッセージを送りませんか!」
こさめが、ライブTシャツの胸元にある6色のデザインを指さしながら、元気よく叫んだ。
こさめ:「『らんくん!いつでも、らんくんの居場所は、こさめたちが温めて待ってるからねー!』」
5人は口々にLANへの強いメッセージを叫び、次の曲へ。それは、LANのオリ曲である灯だった。
病室でそれを見ていたLANは、優しい涙を止められなかった。
LAN:「…本当に、みんなは…ッ」
画面越しの5人の姿と歌声は、LANにとって最高の希望であり、特効薬になった。
第3章:笑顔
骨髄移植手術は無事成功したが、その後の拒絶反応との闘いがLANを苦しめた。
ある日の午後、いるまとみことがお見舞いに来た。
いるま:「おいらん、調子はどうだ?さっさと元気になれよ。」
LAN:「いるま、ありがとね。まぁ、点滴続きで少し飽きてきたけど…でも、もう大丈夫だよ。」
LANは穏やかに笑った。
みこと:「もうすぐ退院できるかもって聞いたで、ほんとにに良かったね。」
LAN:「ありがとう、みこと。でも、退院してもすぐに復帰はできないし…みんなに迷惑ばかりかけちゃって、ごめんね。」
いるま:「だから、迷惑なんかじゃねえっつってんだろ。いいから、焦らず治せ。俺らが『早く来い』って言ったら、全快で戻ってくりゃいい。」
みこと:「うん。焦って無理して、また体調崩したら、元も子もないんだからね。」
二人は、LANが病室でかざっていた、6人の笑顔の写真を見つけた。
LAN:「それ…前にみんなと旅行行った時にこっそり撮ったやつ。これと同じくらいの笑顔でみんなとライブに立ちたい。だから、俺は絶対、負けない。」
病気はLANの身体を弱らせたが、彼の心を、以前よりも強く、優しく磨き上げていた。
LAN:「俺さ、病気になってわかったんだ。生きていること、歌えること、みんなと笑えること。全部が奇跡みたいなものなんだって。」
LAN:「だから、俺のこの病気は、きっと神様がくれた『特別ボーナス』なんだと思う。この経験を、もっと明るく、もっと強い歌にして、みんなに届ける。最高の武器になるって、信じてる。」
いるまとみことは、LANの深く優しい言葉に、た
だ頷くことしかできなかった。
最終章:六色の光
数ヶ月後、LANはリハビリを経て、ついにシクフォニの活動に復帰する日がやって来た。
復帰ライブの告知は瞬く間に拡散され、会場は満員御礼となった。
幕が上がる直前、舞台裏。
6人が円陣を組んだ。
すち:「らんらん、しんどくなったら、すぐに
俺たちに言ってね。絶対に無理はしないでね。」
LAN:「心配してくれてありがとう、すち。もう大丈夫だよ。今日の日のために、しっかり準備してきたから。」
こさめ:「うんうん!また6人でライブに立てて、嬉しいよ!最高に楽しもうね!」
いるま:「いいか、らん。おまえの歌がなきゃ、シクフォニは完成しねぇ。きっちり声出せよ。」
暇72:「いくぞ、お前ら!俺たちがシクフォニだ!最高のパフォーマンスを叩き込むぞ!」
そして、彼らはライブへ飛び出した。
スポットライトがLANを照らす。
彼の声には、生命の輝きが満ちていた。
LAN:「みんなー!ただいま帰ったよ!!」
会場全体が割れんばかりの歓声で応える。
LANは、マイクを両手で包み込むように握りしめ、歌い始めた。
ライブの終盤、LANは涙ぐみながら、ファンに語りかけた。
LAN:「俺、病気で本当にたくさん辛い思いをした。でも、その時、みんなの愛と、メンバーの存在が、俺の生きる源になってくれたんだ。」
LAN:「だから、俺はこれからも歌い続ける。この命ある限り、みんなに最高の笑顔と歌を届ける!シクフォニリーダーのLANを、これからもよろしくお願いします!!」
病を乗り越えたLANは、自身の経験を「希望」に変える強さを手に入れていた。
ライブの上で、6人が再び肩を組み、未来を見据える。シクフォニの6色の光は、これからさらに強く輝きを増していくだろう───。
エピローグ
数年後、LANは以前と変わらず、精力的に活動を続けている。彼の病気の経験は、今や彼の歌の大きなテーマとなり、多くの人々に勇気を与えていた。
ある日の移動中。
いるま:「おいらん。何ニヤニヤしてんだ。キモイぞ。」
LAN:「ははっ、違うよいるま。俺、ただ『生きてて良かったな』って、噛みしめていただけ。」
LANは、最高の優しい笑顔で窓の外の青空を見上げた───。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。