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「 中庭に 、 りりむの死体があった 。 」
そう告げると、笹木が膝をつき、椎名がそれを支えた。他の人も悲しみが溢れたような顔で下を向いたり、怒りをあらわにしたりとそれぞれ想いをぶちまけるようにして行動をした。俺はなんとも言えずに下を向いていた。まさか、りりむが死ぬなんて思っていなかった。まず、誰かが死ぬなんて考えることもできなかった。きっとそんなことを考えていた人なんて誰一人としていなかった。
「 それ、本当に死体だったん?ずは、 」
「 血が、りりむの身体から垂れてるのを見た。それに、多分あれはもう息をしてない。死んでる、 」
「 … そっか 。取り敢えず 、また2時間後に集まろ。そしたら話し合いや。 」
ふわっちがそう提案して皆それぞれの部屋に戻っていった。なんとも言えない顔をする俺とずっと黙ったままの叶。同じ部屋に戻れば、きっと俺は聞かないといけない。昨夜、りりむたちの部屋にいった真相を。きっと、叶は殺してない。そんな願いを募らせては叶の後ろを歩く。部屋について、叶がドアを開けてくれた。俺は静かに部屋に入り、叶がドアを閉めるのを待った。バタン、と閉まった音を聴いてから、なんて言おうかを考えていたら、叶が口を開いた。
「 りりむちゃん 、 死んじゃったね 。 守れなかったな 、昨日 、りりむちゃんが寝るまで部屋にいたのに。 」
「 … 叶 、 お前 、 ホントに心配してりりむたちのところにいたのか 、? 」
そんな質問をしたら叶は驚いたような、そりゃそうかみたいな顔をした。そしてすこし微笑みながら、
「 僕は人狼じゃないよ 。 安心して 、 葛葉。僕は人間陣営だよ。 」
そんなことを言われても信じれない、なんて言い返すこともできない。俺は叶に死んでほしくない。だから、叶が白だってことを証明したい。次集まったときの話し合いで叶は確実に疑われる。だから俺は、
「 … わかった 。 なら、白だってこと、証明する証拠を見付けろ。 」
「 証拠なら 、 しぃしぃが持ってるんじゃないかな。昨日、しぃしぃとりりむちゃんの部屋でりりむちゃんが寝るのを見守ってたから。しぃしぃの気が動転してなければ、きっと証言してくれるよ。 」
「 そうか 。 で、一番大事なのは誰がりりむを殺したか、だよな。 」
少し黙って考える叶を見つめる。コイツはきっと白だ。俺は自分が村人だってことを知っているから、わかる。それにコイツが黒なら、ゲマズは残して回りを殺していくだろう。例えば、さんばかの人とか。コイツはとにかく頭を使うだろう。だからこそ、白でよかったと、思う。そんなことを考えていたら、叶が口を開いた。
「 もしかしたら 、 だけど笹木かも 。 」
「 な、んでだよ … 、 笹木とりりむとか仲良しじゃんか … 。 」
「 だからだよ 。 昨日 、 りりむちゃんの部屋にいったとき聞いたんだけどさ 、 しぃしぃと二人の部屋なの?って聞いたら、今いるげまじょは集まっときたいから、しゃしゃもいるよーって、話してたんだよね。で、僕がいったときに笹木はいなかった。そこで、殺す人を決めてたんだと思う。それに、僕が帰るときにしぃしぃが寝れないから、眠くなるまで散歩するっていって部屋を出てったんだよ。その時にちょうど笹木が帰ってきた。だから、その時、笹木はりりむちゃんを殺せる時間があった、ってこと。 」
叶の推理が当たってるかもしれない、と思った。でも仲間は極力死んでほしくない。
「 だからって っ … 、 アイツかはわかんねぇだろ …っ 。それに、その間に殺したとして、りりむの死体はどうするんだよ … 、 第一発見者は俺だぞ … 。 」
「 そんなの、布団のなかに押し込んで、しぃしぃが帰ってきて寝たタイミングで十字架にかけにいけば、しぃしぃにもばれずにいけるじゃん。ねえ、葛葉。確かにゲーマーズっていう同期のなかから疑いたくないのはわかるよ。僕だって好きで疑ってるわけじゃないんだよ … 。笹木以外にいないんだよ 、 わかって葛葉。 」
肩を掴まれて抵抗しようとしても、叶の哀しそうな顔をみて、黙ってしまった。そんな疑い方、俺も、お前もしたくないもんな。特に、叶の方が嫌だろ。そんなことを考えながら、俺は叶と目を合わせて、頷く。
「 わかった 。じゃあ、皆で集まるときにその推理を言おう。 」
そう言うと、叶は笑った。嬉しそうに、少しだけ泣きそうな顔で。
二時間後 。
「 _____ っていう推理を葛葉としたんだけど 、 反論はある?笹木。 」
「 … は ? うちがなんでりりむを殺すん?同じ部屋って理由なら、椎名だって当てはまるし、他の人が部屋に来てた可能性だってあるやん。…なんならかなかなが殺したんちゃうんか!! 」
怒る笹木の隣で俯いてる椎名。多分、椎名は笹木が殺したってことを知っている。だからこそ、なにも喋れないんだろう。俺は、叶の横から話を始めた。
「 叶は殺してない。それは椎名が一番しってんだろ。 」
「 ッ …… 、なぁ 、椎名。同じ部屋なら 、うちが白だってこと証明できるよな … ?うちはりりむのこと殺してなんかないよな … っ!? 」
椎名の肩を掴んでそう問いただす笹木を見てると、なんだか滑稽に見えてくる。椎名はやっとのことで顔を上げた。泣きそうな顔で、言葉を紡いだ。
「 あ 、てぃし … 、 見てたんよ …っ … 、 笹木が … 、さ、さきが …っ 、りりむの … 、こと ……. 引きずってく ….. 、 とこ ……. っ ……… 」
そう言い終わると、笹木は床に膝をついて、椎名は泣き出した。何か叶が言おうとしたが、俺はそれを止めた。今は、二人に話をさせた方がいい気がした。椎名は泣きながら、話した。
「 あてぃしだって … っ 、 信じたくない … !! さくゆいやもん 、 げまじょやもん …っ 、 相方やもん !! でも … っ 、 でも 、!!今の笹木はちゃう …っ 。りりむのこと殺したやつが 、 笹木なわけない 。相方なわけない 。同期なわけない 。 」
そう言ってから、椎名は笹木にビンタをした。
「 あてぃしの大事な 、 同期を …っ 、返せや !! おい ! 笹木 !! お前、お前っ 、 どんな気持ちで … っ 、 どんな気持ちでりりむのこと殺したんや …っ !! あんな 、 後ろをついてきてくれる …っ 、 りりむを …..っ !!」
「 …っ 、 うち 、だって… !!りりむじゃなくていいと 、 思ってたんに …っ 、 りりむが悪いんや …っ 、 うちが狂人だってことに っ 、気付いたんやから …っ 、 」
そういい放つと 、椎名は泣きじゃくりながら笹木から離れた。笹木は大人しくなりながら、りりむに謝っていた。そして、投票。俺は、笹木の皿に薔薇をおいた。皆がおいていくなか、椎名だけがおかなかった。笹木も自分の皿に置いた。そして、笹木は死んだ。
「 りりむ 、 助けられんくてごめんなあ … 。 」
椎名はそういいながら笹木が吊るされている十字架を見つめた。椎名は霊媒師らしく、笹木の役職を見たところ、狂人だったことが判明した。
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人間??? 24/25 人
本日吊られた人 笹木咲 (狂人)