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颯真の元カノ(高橋梨乃)が現れたことで、私の心はざわついていた。
「私、ただの幼馴染なのに…こんなに気にするなんて…」
そんなことを考えながら、家に帰ると、リビングには家族がそろっていた。
「ただいまー」
「おかえり!」と美桜が笑顔で迎えてくれる。
「萌音、今日ちょっと遅かったね?」と有紗がスマホをいじりながら言う。
「う、うん…ちょっとね」
私はなるべく普通を装った。
「大和、千奈とはどうなのよ?」
突然、有紗がニヤニヤしながら話題を変える。
「は!?な、なんで千奈の話になるんだよ!」
「えー、だってさ~、最近様子が怪しいし!」
有紗は何かを察しているようだった。
すると、美桜も興味津々な顔で「千奈ちゃんって可愛いよね~!どうなの、大和?」と聞いてきた。
「……別に」
大和は顔を赤くしてそっぽを向いた。
「え!?ちょっと待って、今の言い方怪しすぎない!?もしかして、もう好きとか!?」
「な、なんでそうなるんだよ!!」
「おー、こりゃ本格的だねぇ~」
有紗と美桜がからかい始めると、大和はますます焦りだす。
「ちょっ、お前ら、からかうなって!!!」
そのやり取りを見ていると、少し気持ちが軽くなった。
家族といると、なんだかホッとする。
でも、私の心にはまだ、梨乃のことが引っかかっていた。
颯真は、私と梨乃、どっちを見ているんだろう…?