紫視点
俺は仕事が忙しくてほとんど家に帰れない。
今日は仕事が早く終わり家に帰れた。
家に帰ると誰もいなかった。
まぁこの時間だしみんな学校に行っているんだろう。と思ってた。
少しして赤がただいま〜と帰ってきた。
俺は赤が苦手だ。だから赤の返事もしなかった。
そして赤がリビングに入りにドアを持つ音が聞こえた時
ドサッ
と音がした。
俺がその場に行くと
赤が倒れていた。
俺は急いで救急車を呼び兄弟達も呼んだ。
何故赤は倒れたんだろう..
桃も青も橙も俺も考えてる中
黄だけは悲しく、心配してそうな顔で下を向いてた。
「黄?どうした?体調悪いのか?」
と桃がたずねると黄は首を横に振り
「いや、体調は悪くないですよ。ただ赤が心配で..」と返事をした。
黄は赤を心配してるのか?あの赤を?
ここまで見ている方は俺らが何故赤を嫌ってるのか分からないだろう。
物語戻る前に少し昔話をしよう。
俺らが嫌ってる理由。
それは
ある夏が始まってまもない頃
赤がクラスの女の子をいじめていたそうだ。
しかもちゃんと証拠もあった。
その出来事から俺らはそれから赤のことをいじめっ子として嫌ってきた。
その時赤が何か言いたがってたがどうせ言い訳でもするつもりだろうと聞く耳を持たなかった。
これが俺らが赤を嫌ってる理由。
でもそのいじめっ子を黄は心配している。
なぜなのだろう..と思っていた。
そうこうしてるうちにプツンと「手術中」と書かれた看板の光が消えた。そして中から医者が出てきた。
無事なのかと言うと
すぐはい。無事ですよ。
と聞かれたので安心した。
だがその後俺らは心当たりのない質問をされた。
「…お兄さん達は赤さんの病気についてご存知ですか?」
その時何を言ってるのかわからなかった。
赤は何も病気なんてなかったはずだ。
病気は黄しか持っていない。
黄以外が首を横に振り黄だけは縦に首を振った。
「そうですか..皆さんこちらの部屋にきてくださいませんか?」
と言われ医者についていき1つの個室に入った。
「まず赤さんは心臓の病気を持っています。」
医者に連れてこられて急に赤が心臓の病気を持っていることを伝えられた。その時俺、黄以外のみんなが驚いた。
そして赤の事、いじめの事を黄に教えて欲しいといった。
黄は少し悲しそうな顔で
まず赤兄は
と1から話してくれた。
_________________________________________________
全て知った。赤の事。いじめの事。何故赤が病気を隠していたこと。知ったあと俺たちは自分たちが赤にしていたことを後悔した。赤は無実だった。 あの証拠は合成で作られたもので本当は赤がいじめられていた。それを知らずに俺たちは赤を何もしていない赤をいじめっ子として嫌っていた。
そして病気のことも驚いた。
隠していた理由が兄弟のみんなに心配させたくなかったから。黄の方が辛いから我慢してたとかだった。
赤は重い病気なのに..
医者に聞くとこの病気は小一の頃に発生したらしい。
ということは赤はもう数年ぐらいは病気に耐えてたってことだ..
全て聞いたあと黄が
「これで僕はもう行きます。紫兄達も頭の整理が終わったら来てくださいね。」
と言い赤のところに行った。
よっぽど赤の事を心配していたのだろう。
先程来た時より足音が早く早歩きをしているような音が次第に小さくなっていった。
俺たちは数分整理をし赤のところに向かった。
赤視点
俺は何をして..
「あなたは体の限界がきて倒れてしまったんです。」
あなたは?
「私は..天使とでも言っときましょうか。」
ここは..?
「ここは生と死の狭間です。」
「ここではあなたがあの世へ行くかこの世に残るか選べます。どうしますか?」
おれは…
『赤くん!帰ってきて!』
『ちゃんとお前に謝りたいんだ!』
『赤のことをちゃんと見れてなくてごめん!』
!!みんな…!
「決めましたか?」
はい。
俺は
○○○○。
「分かりました。では目を閉じてください。」
赤以外視点
「赤くん!帰ってきて!」
「ちゃんとお前に謝りたいんだ!」
「赤のことをちゃんと見れてなくてごめん!」
俺らは赤を呼び続けた。
謝ってもどうにもならないかもしれない。
けどせめてもう一度やり直したい。
でも赤はまだ目を開かなかった。
もう無理なのか…そう思った時。
「ん…」
彼の目がうっすら開いた
「!赤くん!!」
俺らが声を上げた時は
「みんな..?」
しっかり目が開いていた。
「ごめん!ごめんね..!赤の事何も知らずに嫌って..!!」
と俺達はぎゅーーっと赤を抱きしめた。
「大丈夫だよ..wねぇ。みんな。」
「何?」
「今度は俺の事….」
『愛してくれる?』
「「「「「もちろん!!!」」」」」
「ふふっw ありがと!」
良かった..
これからは絶対にこんなことにはならせない。
世界でたった1人の俺達の弟。
赤視点
「ん…」
ここは..と少し目を開けて周りを見渡してみる。
そしたらそこには
「!赤くん!!」
とぼろぼろ泣いている俺の兄弟たちがいた。
「みんな..?」
と理解した時にすぐみんなが抱きしめてきた。
「ごめん!ごめんね..!赤の事何も知らずに嫌って..!!」
とても必死で謝るみんな
その光景がどこか嬉しくて少し照れくさくて
俺は微笑んだ後最後の確認というものをしてみた。
「大丈夫だよ..wねぇ。みんな。」
と少し声色が変わった俺をみんなが真剣な表情でどこかやさしい表情で
「何?」
と微笑んだ。
「今度は俺の事….」
と口を閉ざしもう一度開き
1番知りたかったことを口に出した。
『愛してくれる?』
その声は不安だったのか少し震えていた。
また嫌われるのではないかと心のどこかで思っていた。
だがその不安も意味がなかったみたいだ。
「「「「「もちろん!!!」」」」」
と口を揃えて言ってくるのが嬉しくて涙目になりながら感謝を伝えた。
「ふふっw ありがと!」
これから先俺はみんなと同じように過ごしていく。
この時わかった。
今までずっと分からなかった疑問。
神様..どうやら俺は嫌われ者だけれど
愛されていい人だそうです!!!
明日も明後日もみんなと生きていく。
それはまるで愛されている人のように..
コメント
2件
泣きました(´;д;`)フォロー失礼します