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▶Inside story《Praying with a doll》
Inside story:裏話。こぼれ話。
今回は《Praying with a doll》編! 裏話に加え、おおまかな解説もさせていただきます。
◎テーマ
テーマは『人形』。ホラー調のお話が書きたいな、という単純な思いから書き始めました。微ホラー、というか狂愛というか、そういうお話が見たかったんです。
ただ、最近はダークなお話ばっか書いてるので、 たまには甘々いちゃいちゃも書きたいなぁ、とか思ったりもしています。
でも、第三者視点のホラーだと考察できる要素や簡単な伏線なんかも貼れて良いですね(まあ私はそんな高等技術持ち合わせてないんですけれども笑)。
また、大正パロに憧れを持っていたので。
大正時代×微ホラーという私得のジャンルが爆誕したわけです。
◎解説-1.時代背景
時代は大正初期。 明治後期に高架学校(大学のような高等教育機関)の仕組みが整い始めたそうなので、その後くらいの感覚です。
また、第一次世界大戦があった時期とも重なりますので、文中の『欧米では様々な戦が行われながらも──』のくだりはそういうことですね。
この時期は(大正元〜2年)コレラが大流行した時期でもあります。まあ、そこはめんどくさいので省きましたけど()
さて、💙の大学──つまり、東京専門学校。
ルビを振っていた通り、早稲田大学の前身となる学校です。 この頃は私立高架学校が『大学』と認められておらず、『大学』と名乗るのは国公立のみでした。
ですが、この時代。大学に進学するのはひと握り。身分も上で裕福な家庭に産まれたか、或いはあまりにも優秀な逸材でないと大学進学なんて夢のまた夢でした。
◎解説-2.日本軍
本作での💙は、大日本帝国陸軍参謀。
参謀とは、戦地に直接赴かずに指示を出す役割。頭の良い💙にぴったりだと思って選ばせていただきました。
また、💛は陸軍大佐、💙の父は元陸軍総帥。当時の陸軍の中でも、いずれもかなり位の高い役職をチョイスしています。
◎解説-3.語り手
語り手はモブ視点、としていますが、不便なので名前を付けさせて頂いています(井上千代子)。
1番最後は💙視点。この短い部分だけでも💙の狂いぶりが分かりますよね。
テーマの部分でも触れましたが、第三者視点のホラーは良い。もっと精進して、いつかは伏線貼りながらの本格的な小説も書いてみたいです。
◎解説-4.💚が生きている理由
本作で描かれているこの騒動の10年前。
💚が💛のことを好きだと知った💙は、彼女 を寒い雪の中に連れ出して気絶させ、井上さん(語り手)が見ていないのを良いことに自室の納戸に💚を幽閉しました。 そして泣いているフリをして、使用人や父である『旦那様』を騙したのです。
その後💙は部屋に籠もりきりになり、歪な愛を💚に浴びせ続けることになります。
このとき、語り手を始めとした使用人達は大抵大切な幼馴染である💚を失ったショックで引きこもっているのだと考えていましたが、実際はその逆。大好きな💚をやっとの思いで手に入れることができたという、深い幸福と充足感に浸っていたのです。
💚の食糧や水は、全て💙が屋敷から使用人の目を盗んで持ち出してきたもの。最低限しか運ぶことはできなかったため、💚はどんどん痩せ細っていきました。
原案では〖“人形”=💚の遺体〗として考えていましたが、それだと💙は14歳の少女の遺体に愛を注いでいることになるので……😅
それはさすがに解釈違いだったのでやめました。
◎言葉選びのこだわり
大正時代という時代背景がきちんと伝わるように、言葉遣いや選択にはこだわりました。
例えば横文字なんかは、漢字で書いてからルビで分かるようにしています。
また、当時はまだまだ漢字が多く使われていた時代。漢字多め、ということも意識したポイントのひとつです。
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