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유키에
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今藤新⭐️
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地下施設・監禁部屋
コナンは静かに天井を見上げていた。
(監視カメラ……増えたな。)
昨日までは三台。
今は五台。
しかも配置が変わっている。
死角を埋めるように。
(俺が壁を見てからだ。)
偶然じゃない。
(誰かいる。)
(監視してる奴が。)
コナンは目を閉じる。
普通の監視員じゃない。
ライルなら現場担当。
こんな細かい変化を命令するタイプじゃない。
もっと別の人間。
頭脳派。
分析担当。
(面倒な奴だな……。)
その時。
ドアが開く。
ライルだった。
ライル
「食事だ。」
コナン
「監視増やしたな。」
ライルの表情が一瞬だけ止まる。
コナンは見逃さない。
ライル
「気のせいだ。」
コナン
「へぇ。」
ライル
「……。」
コナン
「俺ならそんな言い方しないけどな。」
ライル
「何?」
コナン
「本当に何も知らない奴は否定しない。」
「お前は否定した。」
ライル
「……。」
コナン
「つまり図星。」
ライルの眉が僅かに動く。
そして。
ライルは小さく笑った。
「なるほど。」
「真壁が警戒する訳だ。」
コナン
(真壁。)
初めて聞く名前。
だが。
それだけで十分だった。
ライルはしまったという顔をした。
コナン
(いるな。)
(やっぱり。)
(俺を見てる奴が。)
監視室
真壁
「……。」
モニターを見つめる。
その表情は無表情。
だが隣の部下は青ざめていた。
部下
「ライルが名前を漏らしました。」
真壁
「聞こえていた。」
部下
「まずいのでは……?」
真壁
「問題ない。」
しかし。
真壁はモニターを凝視する。
コナンの目。
考える時の癖。
視線の動き。
全て記録する。
真壁
「むしろ確認できた。」
部下
「何をです?」
真壁
「彼は情報の価値を理解している。」
「名前一つで推理を進める。」
「危険だ。」
部下
「それなら移送を早めますか?」
真壁
「いや。」
「まだだ。」
真壁の視線が細くなる。
そして。
机の上に置かれた資料を見る。
そこには。
被験体K
観察記録
という文字。
分厚いファイル。
何百ページもある。
部下
「……それ全部ですか?」
真壁
「ああ。」
「彼に関する記録だ。」
部下が息を呑む。
つまり。
組織は。
コナンを誘拐するより前から。
ずっと観察していた。
監禁部屋
コナンは壁にもたれていた。
(真壁。)
(観察記録。)
(俺を見ている奴。)
頭の中で繋がる。
嫌な予感しかしない。
そして。
その時。
壁の向こうから。
コンコン。
小さな音。
コナン
「!!」
一回。
二回。
三回。
誰かが叩いている。
壁の向こうから。
コナンは息を止める。
(まさか……。)
(誰かいるのか?)
組織の人間じゃない。
そんな気がした。
だが。
次の瞬間。
監視室。
真壁の顔色が初めて変わる。
真壁
「……今の音は何だ。」
部下
「不明です。」
真壁
「壁の向こうを確認しろ。」
声が少しだけ鋭くなる。
真壁でさえ予想していなかった何かが。
施設の中で動き始めていた。
そしてコナンはまだ知らない。
その壁の向こうにいる人物が、
組織の計画そのものを揺るがす存在だということを――。
ーENDー
コメント
2件
いつの間にこんな神作品を…!? あの音何だったんだろう…続き楽しみにしてる!!
うわ、10話めちゃくちゃ引き込まれました…!コナンが監視カメラの増加に気づいてから、ライルとの会話で「真壁」って名前を引き出すくだり、見事だったなあ。あの「へぇ」とか「つまり図星」の返し方、コナンらしくて痺れます。それにしても真壁…観察記録があるってことは、ずっと前からコナンを見てたってことですよね。最後の壁の向こうからのコンコン、誰なんだろう。続きが気になって仕方ないです!