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『うぉー!!そのまんまだ!!』8000と余年振りに帰ってきた彼女は部屋中をあちこち見てまわる。 一通り見たのか、リビングのソファに倒れ込む
『かぐや、帰ってこれたんだねぇ、彩葉のおかげだねっ』
部屋にかぐやが居る。それだけで目頭が熱くなる。
10年前、何もしてやれなかった後悔が解けていくのを感じる。
もう一度
次こそ、ハッピーエンドに。
「おかえり、かぐや」
『ただいま、彩葉!』
夜にはずっと取っておいたかぐやのパジャマを着せ、日が上りそうになるまで話をした。
この10年何をしてたのか。
ヤチヨが8000年を話してくれたように、私もかぐやに伝えた。
かぐやは、泣いていた。
流れる一筋の輝きがどうも美しい。
そして、涙を拭って、こちらへ身体を寄せる。
『ありがとう、彩葉。』
囁くような、優しい声の中には、確かな感謝の気持ちを感じる。
彼女に触れている
彼女と話している
幻覚ではなく、現実で。
気付けば朝だった。もう8時、今日が休日で良かった。
隣に彼女が居ない事から、かぐやはひと足先にリビングへ降りていたようだ。朝起きてひとりじゃない事に喜びを感じていると、かぐやが寄ってきた
『あの、ね、 お願いがあるんだけど』
可愛い。
『これ、着てほしいんだ…』
目の前に差し出されたのは、学生時代の制服だった。
「…なにかんがえとるの?!」
可愛くねぇ。
今年28にもなる女が制服なんて着たら残るのは哀愁だけだ。流石に断らないと…
「かぐや、あの『昨日部屋を見てるとさ、どうしても10年前の彩葉を思い出しちゃって…お願い!』
彼女にとっては、10年分の思い出が抜けているのだ。目が覚めると自分の彼女が10年進んいたというのは、相当なショックだろう。
…
「……い」
『い?』
「いっかい、だけだからね…?」
『ほんと?!やっったぁーーー!!』
言ってしまった。
可愛すぎるだろ。あれ。
10年ぶりの恋人の全力おねだりだぞ。無理に決まってるだろ。
そんな事を思いながら、ひとりでは寂しいから、とかぐやの分の制服を頼むのはまた後のお話。