目が覚めたら監禁されてました!! とかいう日常生活では起こりうることのない状況に頭を抱えながら本作の主人公、小鳥遊優は思考する。
なぜこの状況になったのだろう…と。
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昨日のことであった。
幼馴染の本条玲に誘われて玲の家に遊びに行っていた。
大金持ちの玲と一般家庭の優では価値観も違ったが、ゲームの趣味だけは同じであり高校生になったいまでもちょくちょく遊んでいた。
今日もそんな当たり前の日常のはずだった。
しかし、玲と遊んでいるうちに不思議と眠気が襲いかかり、抗えず寝てしまった。
そして、目が覚めたらこれだ。
玲は大丈夫だろうか?
玲の家は大金持ち、おそらくは誘拐目的で攫われたのだろうとこのときはまだ思っていた。
外から足音がする。
誘拐犯だと思い、気を張ったがそれは玲であった。
「玲! 大丈夫? 怪我はない?」
「優は優しいねぇ、誘拐犯の心配をするなんて」
一瞬耳を疑った。 まさか玲が…?
「ねっ…ねえ、悪い冗談はやめてよ…」
「冗談じゃないよ。 そんなにわたしを信頼してくれてたの?」
信じられないと言った様子の優に玲は続ける。
「あはは。 ごめんね、でも優が悪いんだよ? 私がいるのに他の子と話したり、ましてや触れたりしたのが悪い。」
冷たく言い放つ例を信じられないように優は見る。
しかし、この状況、玲の言葉を信じるほかなかった。
そして、優の中に一つの感情が巻き上がる。
絶対逃げてやる。
そう、思うしかなかった。
続きません
コメント
1件
ぜひ続いて欲しいです