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toto_o0
#胸キュン
ゆき
715
失恋したあの日から
こんにちわこの小説を作った理由ですがすこしづつ話していこうと思います簡単に言います主人公と同じ気持ちに少しなりました偽ですがね
第二話 失恋って悲しいな
朝。
目覚まし時計が鳴っている。
いつもなら、音が聞こえた瞬間に起きる。
だけど今日は、布団から出る気になれなかった。
「……学校、行かなきゃ」
昨日のことが頭から離れない。
莉奈に告白した。
そして――振られた。
たったそれだけのことなのに。
胸の奥がずっと重い。
「……失恋って、こんなに悲しいんだな」
独り言を呟いて、布団から起き上がる。
鏡を見る。
目が少し赤い。
「……最悪だ」
急いで顔を洗って、制服に着替える。
いつもと同じ朝。
いつもと同じ道。
なのに、何もかも違って見えた。
学校に着く。
教室には、いつものように生徒たちの声が響いていた。
「おはよー!」
「昨日の宿題やった?」
「眠い……」
そんな声を聞きながら、自分の席へ向かう。
そして。
「おはよう、悠真」
聞き慣れた声。
莉奈だった。
「……おう。おはよ」
できるだけ普通に返す。
莉奈はいつも通り笑っている。
「なんか眠そうじゃない?」
「昨日ちょっと遅くまで起きてた」
「珍しいね」
「まあな」
嘘だ。
眠れなかっただけだ。
何度も何度も、昨日の会話を思い出していた。
――ごめん。
――好きな人がいるの。
その言葉が、何度も頭の中で繰り返される。
「悠真?」
「……え?」
「ぼーっとしてたけど、大丈夫?」
「ああ。大丈夫」
また笑う。
昨日から、何回この言葉を使っただろう。
大丈夫。
大丈夫。
大丈夫。
本当は全然、大丈夫じゃない。
昼休み。
俺は一人で屋上へ向かった。
弁当を開く。
いつもなら莉奈と一緒に食べる。
でも今日は、一人でいたかった。
「……いただきます」
箸を持つ。
一口食べる。
味がしない。
「……なんだこれ」
弁当がまずいわけじゃない。
母さんが作ってくれた、いつもと同じ弁当だ。
なのに、何も感じない。
俺は空を見上げた。
青い空。
雲一つない。
こんなに晴れているのに。
俺の心だけ、ずっと曇っている。
「……俺、こんなに引きずるタイプだったのかよ」
昨日までなら、笑っていられた。
莉奈が誰かと話していても、気にならなかった。
でも今は違う。
「好きな人……いるんだよな」
誰なのかは知らない。
だけど、きっと俺より好きな人。
そう考えるだけで、胸が苦しくなる。
「……馬鹿だな、俺」
自分で自分を笑う。
そのとき。
屋上の扉が開いた。
「……あれ?」
振り返る。
そこにいたのは、クラスメイトの白石美月だった。
「桐谷くん?」
「白石……?」
美月は少し驚いた顔をして、それから俺を見る。
「ここにいたんだ」
「……まあ」
「一人?」
「うん」
美月は俺の隣には座らず、少し離れた場所に座った。
「私も一人」
「そうなんだ」
それだけ。
会話は終わった。
風が吹く。
沈黙が続く。
でも、不思議と嫌じゃなかった。
「……ねえ」
美月が突然口を開く。
「昨日、何かあった?」
心臓が跳ねる。
「……なんで?」
「今日、ずっと元気ないから」
「別に……」
「そっか」
美月はそれ以上聞かなかった。
それが少しありがたかった。
放課後。
俺は一人で教室を出た。
靴箱へ向かっていると、後ろから声がした。
「悠真!」
振り返る。
莉奈が走ってくる。
「一緒に帰ろ?」
その言葉を聞いた瞬間。
胸が痛くなった。
昨日までなら嬉しかった。
一番嬉しい言葉だった。
でも今は――。
「……ごめん」
「え?」
「今日、一人で帰りたい」
莉奈の表情が少し曇る。
「……そっか」
「悪い」
「ううん。じゃあ、また明日」
「……ああ」
莉奈が去っていく。
その背中を見ながら、俺は拳を握った。
「……違うんだよ」
本当は一緒に帰りたい。
本当は話したい。
でも。
今まで通りにするなんて、俺には無理だった。
好きだった人に振られて。
その人と今まで通り笑うなんて。
そんなに簡単じゃない。
俺は一人で学校を出た。
夕焼けの道を歩く。
昨日と同じ道。
昨日、莉奈と一緒に歩いた道。
「……失恋って」
足を止める。
空を見上げる。
「……こんなに悲しいんだな」
誰にも聞こえない声で呟く。
そして俺は、ゆっくり歩き出した。
昨日まで大好きだった帰り道が。
今日は、やけに長く感じた。
コメント
1件
つばささん、読ませていただきました。第2話、すごく刺さりました。朝の布団から出られない感覚や、鏡の前で「最悪だ」と呟くシーン、日常が色あせて見える描写がリアルで痛いほど伝わってきました。屋上で美月さんと交わす短い会話の距離感も、失恋直後の主人公にはむしろ心地よかったんだろうなと想像できます。莉奈さんとの「大丈夫」の繰り返しが、読んでいて胸が苦しくなりました。続き、とても気になります。