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そして、気がついたら、保健室のベッドに寝かされていた。頭の中がぼんやりとしていて、最初は何が起きたのか全く分からなかった。目を開けると、白い天井と静かな空間が広がっていて、どうやら自分は保健室に運ばれてきたようだった。体はまだ少し重いけれど、呼吸はだいぶ落ち着いていて、心臓の鼓動も少しずつ正常に戻ってきているのがわかる。どうしてここにいるのか、そしてどれくらいの時間が経過したのかも分からなかったが、身体のだるさと疲れがまだ残っていることだけははっきりと感じられた。やっぱり無理をしすぎたんだ と、ぼんやりと考える。息を切らしながら走りすぎて、結果的に体に負担をかけてしまったことを思い出し、少し恥ずかしい気持ちになった。それでも、無事にここまで戻ってきたことにはほっとしていた。誰かが助けてくれたんだろうか、先生の声がかすかに聞こえたことを思い出すと、きっと誰かが気づいてくれて、運んでくれたのだろうと感じた。
保健室の静かな空間で少し休むことで、徐々に体調は回復し、やがて自分の体に対する無理をしないことの大切さを痛感する瞬間が訪れるのだった。
「…っは!?」
ベッドから飛び起きると、目の前に同級生の子が座っているのが見えた。思わず驚いて体を起こそうとしたが、まだ少しふらつく頭を感じて、再びベッドに戻るようにゆっくりと座り直した。その子は心配そうに自分を見つめていて、表情には少し戸惑いと安堵が混じっているようだった。
『大丈夫〜?』
と、優しく声をかけてくれたその子の声に、ようやく自分がここにいる理由が思い出される。ああ、そうか、私はあの後倒れたんだ、走りすぎて気分が悪くなったんだ、とやっと理解できた。
「うん、大丈夫…」
と答えたものの、声が少し震えてしまう。やっぱり、あの瞬間の感覚がまだ頭に残っていて、どうしても恥ずかしさと不安が交錯する。
「走りすぎだって〜、ちょっとは休みながら行けば良かったのに。」
と、その子は少し心配そうに続けた。それを聞いて、さらに自分が無理をしすぎたことを実感し、心の中で反省の気持ちが湧き上がった。
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