短めです。
「実はだな、オレ……類のことが好きだ。」
「……………………うん?」
実は司、類に惚れていたのである。
登下校中さらっと手を繋ぎ、エスコートをしてくれたり、学校で目があった時微笑んでくれていたり。そんなことがあり、司は神代類という沼に呆気なく落ちた。ドボンした。
それより今は、何も知らず只告白されて、固まっている類に弁明が必要だ。
「すまない類、あの告白は嘘なんだ……」
「それは……」
「ほんっとに申し訳ない……!!!!!」
類の返事を待たずひたすら謝る司。
ごほん、類が咳払いを一つ。どうやら類にも隠し事があったようで、
「司くん、僕もネタばらしをいいかい?」
「は?ネタばらし……?」
思ったよりも類の反応が薄く、それでいて先程のような発言に戸惑い、キョトンとする司。
すると類は、司の手を取った。まるで最初にした嘘告の返事を答える時みたいに。
「司くん、君の嘘には気付いていたよ。そして、別れようとしているとこも。ふふ、じゃあ今度は僕から言わせてもらうね。好きだよ司くん。僕と付き合ってくれないかい?」
「ほ、本当か……?それは」
信じられない、と目を見張る。
「ふふふっ、本当だよ。さすがに前の司くんみたいに嘘告はしないよ」
冗談交じりに言う。
「う、その節はすまない!!!」
再度謝る司に苦笑しながらも「返事はまだかい?」と、促す類。
そんなの、答えは一つしかない。
「オレも好きだ!これからよろしくな、類!!!」
変人カップル誕生のお話、これにて完結。
後日談、ネタばらしパート2
「類、何で嘘告って気付いたんだ?」
そういえば、と今では懐かしいあの時の事。思い出してみると、疑問が湧いてきた。
「あぁそれはね、ドローンで見ていてんだよ」
「何でドローン?」
司の頭は疑問点でいっぱいだ。
類は口元に人差し指をあて、まるで自分の秘密を話しているかのような声量で言う。
「少し観察をしていてね。いやぁ、負けたのが司くんでよかったよ。この際、既成事実をつくっちゃおうと思って……」
「はぁ?!既成事実ぅ?!?!」
衝撃の告白に驚く。まさかドローンで観察(ストーカー)をしていたとは、神代類。とことん愛の思い男だ。
終わり!
あとがき!
変人カップルに幸あれ!!!!!!!!!!!!(100dB)
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!