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第一次wrwrd!様の二次創作です。
曲パロ ( 素敵な元曲 ↻ ダーリン / Mrs. GREEN APPLE )
暴力表現が含まれます。BL表現も含まれます。
main ↻ sn
sub main ↻ rbr
others ↻ sha.zm.ut.kn.tn.gr
「 声 」
『 歌詞 』
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わんくっしょん。
✧ sn side - in 家 ✧
母「 あぁ、、なんて平凡な子なのッ!? 」
sn「 ごめッ、なさぃ”…ッ 」
昔から何も無かった。
特別な何かもなくて、
突出した能力もなくて。
親にも愛されない、
そんな毎日だった。
あぁ、
誰にも負けない何かがあったら。
『 負けない何かが欲しい 』
学校でも家でも、
俺は愛を知らなかった。
俺だけの、
俺しか分からない愛。
そんなものが欲しい。
『 “私”だけの愛が欲しい 』
…なんて、
欲張りすぎだろうか、?
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✧ sn side - in 学校 ✧
…俺だけの愛。
あればきっと俺は、…
rbr「 〜〜〜〜!! 」
zm「 〜〜〜〜〜、! 」
あんな人とは大違い…だなんて、
比べることも無くなるかもな…
『 そうすればきっと僕らは 』
『 比べないで居れる 』
sn「 ……… 」
俺がダメだから、
きっと人が寄り付かないの。
きっと愛されやしないの。
…きっと、
殴られているの。
そんな理由を付けなきゃ、
どうしようもなく怖くてたまらなくて。
『 あれこれ理由が欲しい 』
ああでも、
俺だけ独りぼっちなのは、
やっぱり寂しい…
『 “私”だけ独りのような 』
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✧ sn side - in 自室 ✧
sn「 〜〜〜…ッ”ぐす、…… 」
寂しくて苦しい夜は、
何に抱きつけばいいの…ッ
あぁ…誰か教えてくれ…
『 寂しい夜には 』
『 何に抱きつけばいい? 』
sn「 羨ましぃ”…ッ、うぅ”…ッ” 」
同じクラスの人達を見る度、
羨ましくって仕方がない。
『 羨ましい 』
そんな自分を自覚する度、
虚しくて虚しくて…ッ
『 ただ虚しい 』
自分だけは自分を好きでいたい。
嫌われたくないけど、
自分を好きでいたい、
好きになりたい…
『 嫌われたくもないけど 』
『 自分を好きで居たい 』
⟡⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯ ⟡
✧ rbr side - in 学校 ✧
sn「 …スゥ~…… 」
rbr「 ……… 」
クラスの端でいつも一人のsn。
一応、
彼とは幼馴染。
rbr「 snさん? 」
ツンツン。
肩をつついてみる。
sn「 ぁふ、…はぃ…… 」
rbr「 修学旅行で、ペア行動するrbrやけど… 」
sn「 はぃ、……って、へッ!? 」
びっくりした顔でこちらを見る。
変わってないなぁ。
rbr「 そんな驚くとこか? 」
sn「 だッ、だだだだって、ッ 」
sn「 rbrさんは、クラスの人気者やし…ッ 」
…彼は交通事故で記憶をなくした。
だからずっと、
他人行儀で話されるのが辛い。
sn「 俺と一緒に居たら、その、 」
sn「 イメージダウン、とか… 」
心配性やなぁ…
rbr「 大丈夫やって! 」
rbr「 ね、俺の背中に任せて自由にしてて。 」
『 darling 僕の背中に乗って泳いでて 』
sn「 でも、ぉ… 」
rbr「 やるせない日々は辛いでしょ。 」
君は思い出さなくていい。
だから今の君に、
俺は寄り添ってあげる。
rbr「 俺と来れば怖くない。大丈夫。 」
sn「 …、! 」
やるせない日々の海は、
どうしようもないほど深くなるから。
『 やるせない日々の海はとても深いから 』
誰かのために生きなさいと、
そう言われて来たから。
rbr「 snさんのためなら何でもするで。 」
sn「 えぁ、そんな、… 」
誰かのために生きる俺で、
在りたいから。
『 「 誰かの私でありたかった 」 』
rbr「 敬語、外してな! 」
sn「 はi…、うん、? 」
rbr「 そうそう! 」
彼が敬語を使わないだけで、
勘違いしちゃうなぁ…
『 勘違いしちゃうから 』
独りにされるよりは、
マシかもしれないけど、…
『 ひとりにしないでよね。 』
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✧ sn side - in 校舎裏 ✧
mob「 へッ、雑魚〜ッ!! 」
ドゴッ。
sn「 ぅ”ッッ!?ゲホッ、おぇ”…ッ 」
痛い、
痛い、
痛い。
mob「 キモイんだよお前よぉ〜! 」
バゴッドガッ。
sn「 や”ッ、ぁ”!?ぃ”…ッ” 」
毎日殴られて、
母には失望されて。
もう信じるものも何も無い…
何か信じられるもの、
一つでいいから、
欲しいなぁ…
安心できる何かを、
ずっと求めている自分がいる。
『 信じれる何かが欲しい 』
何があっても解けない、
そんな絆があれば、
俺は何にも呆れないで、
楽しく生きていたのかなぁ…
『 解けない絆が欲しい 』
『 そうすればきっと僕らは 』
『 呆れないで居られる 』
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✧ rbr side - in 自室 ✧
rbr「 ……、ッ、sn…..っ 」
彼と撮った、
一枚のツーショット写真。
いつまでも、
大事にしている。
『 大事にしていてもいい? 』
rbr「 やだぁ”…ッ、独り、いやだよ…ッ” 」泣.
『 強がりが崩れる夜は 』
布団を頭まで被って、
近所迷惑にならない程度まで声を殺して、
泣き続ける。
『 体丸めて 』
『 布団で小さくなってる 』
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✧ sn side - in 学校 ✧
zm「 なーなー、聞いとる〜? 」
sha「 やめたれって… 」
ut「 ごめんなぁ?うちの馬鹿が… 」
kn「 お前が言うな。 」
rbr「 お前ら…ッ” 」
な、
何この状況…ッ!?
rbr「 すまん、ちょっと待っとって! 」
sn「 え、ぁ、う、うん… 」
いいなぁ、
周りに人がいっぱい居るんだなぁ…
羨ましいなぁ…
『 羨ましい 』
あぁもう、
なんでこんなこと考えるの…
虚しくなるだけって、
分かってるのに…
『 ただ虚しい 』
この道を選んだのは自分で、
振り向く権利なんて俺にはない。
何も持たずして生まれたのは、
自分の責任でしょ。
分かってるのに、
なんで振り向いちゃうの…
『 自分で選んだ道でも 』
『 たまに振り返ってしまう 』
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✧ rbr side - in 修学旅行 ✧
はい、
山登り中の見事な迷子。
どうしよ…
rbr「 う〜ん… 」
sn「 ど、どうしよ…、ッぁ、 」転.
rbr「 うぉ、大丈夫か? 」
sn「 うん、…でも足が、… 」
と言われてsnの足を見ると、
切れてしまったのか、
血が出ている。
rbr「 ん、乗って。 」
sn「 へッ!?え、え〜っと、… 」
…もしかして、
おんぶとか知らなかったりするか…?
rbr「 背中乗って。 」
sn「 えッ!?お、重い、よ… 」
rbr「 大丈夫。俺の腕ん中で休んどいて。 」
『 darling 僕の腕の中で休んでて 』
rbr「 すぐに皆と合流したるから。 」
sn「 う、…分かっ、た… 」
snは大人しく乗ってくれる。
…え、
軽。
人間ってこんなに軽いもんなんや。
腕も傷だらけ…
彼を見ていると、
人の弱さというものを感じさせられる。
彼を見るほど悲しくなってくる。
…こんなふうに言いたくは無いが、
すごく可哀想。
『 悲しくて堪らない 』
『 人はとても弱いから 』
sn「 スゥ~…… 」
…今、
俺はsnのために生きられているかな…
snのための俺なんて、
綺麗な言い方をしてみてもいいだろうか…
『 「 誰かの私でありたかった 」 』
rbr「 …ッ、こっちか…、? 」
rbr「 …zmでも居れば、… 」
山の中を彷徨い歩く。
あぁ、
やっぱり、
ひとりって寂しい…
『 彷徨ってしまうから 』
『 ひとりにしないでよね。 』
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✧ rbr side - in ホテル ✧
rbr「 …ぇ”、先生に報告してから… 」
わざわざ先生を探さなきゃならないのか。
面倒くさい…
sn「 …ぅ、rbrさん、…”……? 」
rbr「 あ、すまんな。 」
rbr「 先生に報告しないと… 」
sn「 ここ…医務室ですかぁ…、? 」
rbr「 ?お、おう… 」
眠たそうな目を擦りながら、
snは俺から降りる。
そしたら、
医務室の棚を漁り出した。
rbr「 s、sn!? 」
sn「 医療の知識は、あるんで… 」
必要なものを取り出して、
手際良く手当を始める。
rbr「 慣れてんなぁ〜… 」
sn「 …先生が相手してくれないから。 」
rbr「 ぁ…すまん、! 」
限られたものしか幸せを掴めない、
そんな限りある世の中だから、
snのような人が好きなことさえ叶えられない。
あぁ本当、
この世は狂い過ぎている…
『 限りある世の中のせいで狂ってる 』
それでも、
果てしなく続く時間に、
燻り続けている。
『 果てしなく続く時間に燻ってる 』
sn「 よし、これで大丈夫…、ッ! 」
rbr「 ん、部屋戻ろか。 」
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✧ rbr side ✧
俺は平凡だと、
そう言われ続けてきた。
だからなんだ。
そう理由をつけて、
俺を遠ざけてるだけじゃないか。
…平凡なだけじゃ、
俺のワダカマリは楽になんてならない。
『 みんなと同じだからって 』
『 僕の 私の 』
『 ワダカマリが楽になるわけじゃない 』
…“特別”な何かがあったなら。
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✧ sn side - in 幼少期 ✧
目の前にいる、
同じぐらいの歳の誰か。
その子は大きく息を吸えば、
ひとつの歌を歌いだす。
sn「 わぁ、じょうず〜! 」
???「 そぉかなぁ…えへへ、/ 」
小さな頃、
友達が歌っていた歌。
歌っていた友達が誰かは、
分かんないけど…
それでも俺が大好きな歌。
また聞きたいなぁ…
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✧ sn side - in 夜 ✧
修学旅行一日目、
夜中。
rbrさんに呼び出されて外に出ると、
rbrさんはずっと無言で、
手招きをしながらどこかへ向かう。
sn「 …あの、どこに… 」
rbr「 シ~…ッ、秘密。 」
sn「 そ、そっか……、? 」
そして、
たどり着いた先。
sn「 ゎ…、ッ! 」
小さな丘の一番上。
満天の星空が見えた。
rbr「 隠れスポット〜! 」
sn「 よく知ってますね…、! 」
rbr「 ここ、故郷だから。 」
sn「 そうなんですか、!? 」
初めて知った。
そうだったんだ…
rbr「 …な、sn。 」
sn「 はいッ、! 」
rbr「 …一曲、聞いてくれん? 」
sn「 ?はい! 」
rbrさんの歌かぁ…
綺麗な歌声してるからなぁ、!
rbr「 スゥ~ッ、 」
大きく息を吸って貴方が歌うのは、
幼少期によく聞いた、
あの子が歌っていた歌。
sn「 …その、歌… 」
rbr「 …これはたった一つの、 」
rbr「 “ほんとうのうた”。 」
『 darling 本当の音を聞いて 』
???「 この曲はね、 」
???「 “ほんとうのうた”って言うねん! 」
あの子と同じこと。
あの子の曲。
sn「 ぁ、あ…、ッ 」泣.
霧に隠れた一つの記憶。
それは彼との、
rbrとの幼少期の思い出。
rbr「 こんな歌で、 」
rbr「 今までのsnへの虐めとかが、 」
rbr「 無くなったりはせんけど… 」
『 やるせない日々の膿は出切らないけど 』
rbr「 snはsnのままが一番やで。 」微笑.
sn「 ぅ、あぅ、…ッ” 」泣.
貴方は、
俺が俺のままでいることを肯定してくれる。
sn「 好きなッ”、ように生きても”ッ、 」
sn「 いいのぉ”…、ッ? 」泣.
sn「 我慢しなくてもッ”、 」
sn「 ありのままでも”ッ、いぃ”…ッ? 」泣.
『 ねぇ 私の私で居てもいいの? 』
rbr「 うん、大丈夫やで。 」抱.
rbr「 憧れの誰かにはなれない。 」
rbr「 そんで、なる必要も無い。 」
rbr「 そのままで、居って… 」撫.
『 あの子にはなれないし 』
『 なる必要も無いから 』
その肯定の言葉一つで、
俺はどれだけ救われただろう…
rbr「 …なぁ、sn。 」
sn「 ぐす…、っ、なに…、? 」
rbr「 大好き… 」
より一層強く、
俺の事を抱きしめてくれる。
sn「 …、ッ、俺も…ッ 」
ギュウッ。
できる限りの力で、
俺も抱きしめ返す。
俺は、
誰かの特別になれたかなぁ…
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✧ no side ✧
ある人は町医者に。
ある人は名探偵に。
彼らは“負けない何か”を見つけて、
もう幸せになっている。
このままこの世の中が、
続くことを願っていよう_。
⟡⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯ ⟡
*. ℯ𝓃𝒹 .*