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U-20からその後、俺たちはブルーロックの新セレクション開幕までの間少しばかりのの休息が与えられた。
((相手強いな…ここはこうして…))
ゲーセンの一角に置かれた格ゲー。相手CPUに苦戦しながらそこそこ楽しくゲームをしているとふと後ろから首を引っ張られ、頭を鷲掴みされた。
「友達無くすぞてめぇコラ!」
「うぎょ」と思わず声をあげた、首や頭を掴んだのはオシャさんと烏。周りには潔達や玲王の声が聞こえる。
((玲王…遊び行ってたんだ。))
「レオ」
後ろから色々喋っているみんなを無視して玲王に声を掛ける。
「…蜂楽!時光離してやれよ、な!」
((…))
確かに声は届いたはずなのに、目が合ったはずなのに、それを掻き消すように玲王は蜂楽に声を掛けた。
確かに俺達は俺の説明不足で喧嘩をしてしまい、その中で俺は玲王に酷いことを言って傷付けてしまった。無視されるのも仕方ないのかもしれない…
もやもや、ざわざわと心が曇る。きゅっと心臓を握られたみたいに苦しくなって、息が詰まる。
((あー…もやもやする…思考止まんねぇ。面倒くさ…))
それからボーリングの対決が終わりぼーっとホテルの廊下のベンチでスマホゲームをする。
その間もさっきみたいなモヤが取れなくて、思考の八割くらいが玲王のことで埋まっている。
そもそも俺はなんでこんなに悩んでいる?
玲王と話せないから?
((それはそう、たくさん強くなったってこと話したい。))
玲王が他の人と仲良くしてるから?
((…確かにそうかも。潔達と話してるともやもや倍増。))
まとめると俺はレオと話せないことに悩んで、他の人と話してることに嫉妬してるんだ。
つまりそれって
「恋じゃん…..」
サイアク….なんで今気づいちゃうかなぁ…
もうゲームをする気など消え失せて電源を切りベンチに置く。
もうため息しか出ない。でもそれは悲観的な、黒い感情の方じゃないってことを手を置いてなくてもドキドキと高鳴っていることが丸分かりなこの鼓動が伝えてくる。
全ての点と線が繋がりこのモヤの原因が分かっていく。
((玲王はどんな気持ちなんだろ。))
いやいやバカか俺、目ェ覚ませ。そもそも俺たちは男同士で本当はこの感情は持ってはいけないもの、玲王が同じな訳じゃない。
俺たちは友達。
玲王は俺の大切な人だから幸せ出あって欲しい。素敵な人と結婚して、レオが楽しいと思える家庭を作って欲しい….はずなのに 。
「見たく…ない」
独占欲がコップに溢れる水みたいにどんどん溢れて抑えが効かない。
あのキラキラした『宝物』に向ける目を他の人に見せて欲しくない。女の人とあんまり仲良くしないで欲しい。
本当は玲王と話したい、手だって繋ぎたいキスしたい、それ以上も…でも出来ない。
俺たちは友達だから。
((もどかしい))
「ん、水。」
声を掛けられ顔を上げるとそこにはペットボトルを差す玲王が居た。
「れお …」
「お前がゲームもしないで俯いて変だったから、飲めよ。別にいらないならいいけどよ」
「いる、貰う。」
差し出された水を受け取るとどうやら玲王は水を渡しに来ただけのようで、「あっそ」とだけ言い残しその場を去ろうとした。
「待って」
咄嗟に玲王の腕を掴む。反射的なもので何を言うかまとまらずに暫く沈黙がその場を走る。
「…なんだよ」
俺たちは友達。
キスすることも、その先をすることも、女子と話すのを嫌がるのも、玲王が俺以外の人と付き合って結婚するのを辞めて貰うのも、『宝物』が新しく出来るのも止めることは出来ない。
だって俺たちは友達で、相方だから。恋人じゃないから。
『今日からお前は俺の宝物だ!』
それなら一つ我儘言わせて。この気持ちだけ、お前に伝えたい。
「好きだよ。」
傍から見たら俺の感情は虚しくて空虚なものかもしれない、でも今はそれでいい。
ただ歪なままで
凪が心做しか満足したような顔でその場を去る。
凪に掴まれた方の腕を片方の腕でそっと握ると、まだ凪の体温が残っているようでほのかに暖かい。
「…..クソ」
期待するな…彼奴と俺の好きは違う。こんな歪な感情を凪に悟られるようなことあってはならない。
((凪に迷惑をかけることはしない、だからこの感情は隠し通す。))
俺は凪が好きだ。手を握ったり、キスをしたい。でも凪には幸せでいて欲しい、優しい奥さんを持って笑っていて欲しい。
「玲王は俺のパートナーだし。」
なら一つだけ我儘を言わせてくれ。お前には迷惑をかけない、面倒くさいこともしない。だからせめて隣にいさせてくれ、お前の幸せな話を聞かせてくれ。
だから俺はこの感情を隠す。ただ歪なままで、この感情と同居すると決めたから。