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⚠︎ 恋人前提、直接的な描写ではありませんが事後から始まります。
ru「…なんか、静かだな」
夜なのだから当然といえば当然。だけど増してそう思うのはいつも存在感を放つあの宇佐美が俺の横で静かにすやすやと眠っているからだろう。
もう幾度もこの姿は見た事があるのに、やっぱり静かな夜に自分の普段の寝床で、横で、想い人が安心しきって寝ている特別感は何度味わっても嬉しいものだ
頬を何度もつついてみても起きる気配もない。 いつもこうして体を重ねた後はあの宇佐美も寝ているのだから、やはり相当受け入れる側の負担は大きいものと言えるのだろう。…かといって譲る気はないけど
rt「…むあ」
ru「…っはは、 なんだそれ」
こう起きる気配が無いと、折角だし、なんか仕掛けてやろうかと思う。もしかしたらこいつより先に同期大好きなあいつらから何か言われるかもしれないけど。まあいいか
しんとした空気の中、宇佐美の首筋、といっても服を着ても見えるであろうかなり上の方に、起こさないよう軽く、僅か数日で消えてしまうだろう自分の印をつけるのであった。
朝起きてから、自分が眠ってしまったことに気づいた。
でも、あるべきであろう人の温もりが感じられない。
…眠いなあ、正直まだ動きたくないな、そんな気持ちも少しありつつ重い体を起こして辺りを見渡した
rt「こやなぎぃ…?」
自分で発しといてなんだけど、かなり情けない…というか弱々しい声になってしまった。
…や、そんなことよりも 小柳がいない。 朝起きて恋人が居ないなんて、…寂しいし、心配だ。
でも、俺たちはヒーローだ。緊急の任務だってあるし突然呼び出されることもある。 だからなんとなくそうなんだと、しょうがない、小柳は東じゃなくて西のヒーローだし、俺の家に来てくれるのだってあいつの優しさだ。しょうがない。 寂しくなんてないっていつも自分に言い聞かせている。
それに今日は俺だってOriensで集まる用事があるし、そこで気を紛らわせよう
集まって少し経った頃、ヒーローとして仕事の話をしようにもなんだかんだこうして盛り上がってしまっている。これが俺たちの悪い癖なんだろうが、俺はこれだからこいつらと過ごすのは楽しいんだって思えるんだろうな、としみじみと感じた
wn「そーいえばずっと思ってたんだけどさぁ、リト首のここどしたの?」
首のここ…と指を指されたが人間の構造的に確実に見えない位置である。 なんなの、気になるんだけど
rt「え?何?なんかなってる?」
wn「なんかちょっとした痣みたいな感じ?いや虫に刺された系かな?よくわからんけど」
rt「え〜、いうてもまだ蚊とかの季節でもないしな 」
tt「えっなになに、リト君どうしたの」
さっきまで席を外していたテツも戻ってきて俺の様子を見に来た。 こいつ絶対タバコ吸いに行ってたな。
tt「えっ、なにこれェ?火傷?」
さすがに自分の目でそろそろ確認したいところ…あ、スマホのカメラ使えばいいじゃん。なんで俺気づかなかったんだろ
rt「あー?なんなんだよもう」
そうスマホを起動する前に珍しく静かにしていたマナが口を開いた
mn「…や、なんかわざわざ言うのもなんやと思って黙っとったけど」
mn「その〜、リトの首んとこ…キスマークじゃないん?」
rt「え」
え
えっ、キスマって え、ああいうそれ?あの吸うやつ?しかないよな
…こぉやぁなぎぃ〜〜〜…???
wn「えーーそれってつまり昨晩はお楽しみだったってこと?」
tt「ちょ、ウェンくん!というかなんでマナくんも恥ずかしそうにしてんの?!」
mn「いや、なんか気づかなすぎて言ったこっちが恥ずかしくなるやつ…たまにあるやん?」
なんか騒がしい気がするがそれどころじゃない。
気まずいやつですやん…
同期のそういう事情とか知りたくねえよなぁ。
でもともかく
rt「ウェンは許さん」
wn「やべっ、逃げろ〜!潰される!!」
tt「ま、まあまあリトくん、気にすることないって!ほら、狼ってマーキングとかするじゃん多分!恥ずかしがることないんじゃない?」
rt「…それ全然フォローになってねえからな?」
tt「エ゙ッ…」
…と、なんだかんだ誤魔化して解散するのだった
もちろん、小柳には文句を言うつもりだ
つもり、だった
鏡を見てその印を見つめる。
なんだか小っ恥ずかしいし、仲間に気づかれたのだって気まずくてしょうがなかった
rt「…なーんか気分いんだよな」
そう言葉を零した。この印も小柳がつけたと思うとやっぱり怒る気にはならないし、満更でもないのが本音。絶対言ってやんねーけど。
そして結局、見える位置には付けないというお願いだけになったのだった。