コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「ここが…学校…!」
今、目の前にある景色が夢のよう。右も左もたくさんの人が歩いている。
その中には、私よりも明らかに幼い子たちまで。
「うちの学校は6歳から12歳までが通う初等部、13歳から15歳までが通う中等部、16歳から成人までが通う高等部の3つで成り立っていて大規模な学校なんだよ。」
「学校って、そんなに広いんですか…?」
「夜間の学校で考えたら広いのかも。まあ、生徒数も全部の部を合わせて2000、3000ってところかな。」
「迷ったら困るから…手、つなぐか…?」
「あの女嫌いの聖クンが自分から誘いに出るなんて…。」
「聖とつなぐんだったら僕ともつないで。」
右に聖さん、左に桃瀬さんが並び歩く。
すれ違う人たちから注目されている気がするのは気のせい……?
「あの、奏くん、クッキー焼いてきたの。良かったら食べてくれる?」
「いつもありがとう。」
「ねえ、この子新しい子?随分怯えてるけど。」
「あの…えっと……。」
「花月、大丈夫だよ。僕たちと同じクラスの水瀬結愛(みなせ ゆあ)さんと水瀬あずさ(みなせ あずさ)さん。」
「白梨花月です…。」
「お人形みたいでかわいいー!よろしくね、花月ちゃん。」
「よろしく…お願いします…。」
「お近づきの印にクッキーあげる。」
「ありがとう…ございます……。」
「あ、もしかして怖がっちゃってる…?私たち、一卵性の双子なの。花月ちゃんはきょうだいとかいるの?」
「私は…一人っ子なので…とくには…。」
「結愛、距離近すぎ。」
「あずさは遠すぎるの。」
「それより、もうすぐHRよ。急がなくて平気?」
「え!?やばい、泰揮さん、ありがとう。」
「花月チャン、悠夜とアタシはここで一度離れるわね。」
「……?」
「泰揮と悠夜は3年生だから教室が別なんだよ。またお昼には会えるから。」
「そう…ですか…。」
「それじゃあ、またお昼に会いましょう。」