コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
いつもより一つ多いドアの開く音。久しぶりに聞く声。以前と変わらない覇気のない声。久しぶりに見る顔。久しぶりに見ても何一つ変わっていない。
幹部一同「お疲れ様です」
「ただいま🌸」
🌸「おかえり万次郎。」
万次郎。私がそう呼ぶ彼はこの組織のトップに立つ男だ。本名は佐野万次郎。私をここへ連れてきた張本人でもある。
万次郎「いい子にしてた?」
🌸「うん」
蘭「えー?全然ご飯も食べないくせにー?笑」
竜胆『うわっ、、兄ちゃん黙っとけよ…』
三途「テメェ灰谷!黙ってろ!クソが!」
万次郎「ご飯食べなかったの?」
🌸「食べたよ」
万次郎「そっか、良かった」
🌸「うん」
そう短く言葉を交わした後、万次郎はどこかへ行ってしまった。相変わらず三途と灰谷兄は言い合いをしている。
「お前そろそろ口じゃなくて手を動かせよ」
三途「あ?お前帰ってたのか」
「さっきマイキーと帰ってきたわ」
「よぉ🌸、土産あるからこっちこいよ」
そう私に話しかけるのはここの人達で数少ない常識人であり、お金を作る天才と呼ばれる九井一だ。彼は万次郎と一緒に仕事をしてきたらしい。彼は遠方の仕事だといつもなにか買ってきてくれる。
九井「どれがいい?好きなの選べよ」
そう言われ、目の前にあるのは大量のブランド品。腕時計やらアクセサリーやら大量だ。正直どれもいらない。いつもそう断るのだが、無理やりでも一つ持たせようとしてくるので、しょうがなく一つもらうことにしている。今日は何がいいだろうか。
九井「悩んでんのか?いいぞ、全部持ってけ」
蘭「俺も欲しい〜」
蘭「腕時計もーらい」
九井「あ、おい!🌸が選んでねえだろ!」
蘭が選んだのはいかにも高そうな腕時計だ。私はそんなもの選ぶつもりはない。私は指輪を一つもらうことにした。
九井「それだけでいいのか?全部持ってけよ」
🌸「これだけでいい。ありがと。」
九井「そうか。わかった。」
竜胆「んじゃあともらってい?」
九井「好きにしろ」
九井「🌸、これマイキーのとこに届けてくれ。」
そういい、機密情報の入ったUSBを渡された。
[コンコンコン]
🌸「マイキー入るよ」
🌸「九井から渡された。」
万次郎「ん、ありがと」
USBを渡し、部屋を出ようとすると腕を掴まれ引き止められた。マイキーは無言のまま腕を掴み続けている。なんだろうか。
🌸「………なに??」
マイキーは無言のまま私を隣に座らせた。そしてそのままUSBの中身を見始めた。なぜこんなことをするのだろう。私は黙って中身を見ることにした。そこに映っていたのは見るに堪えない映像だった。私はいったいなにを見せられているのだろうか。
万次郎「怖い?」
怖い?この映像が怖くないわけがないだろう。どうしてそんなことを聞くのか。マイキーの顔を見ると、表情は何一つ変わっていなかった。