君が僕に出した最後の「嘘」というカード。
その裏にはどんな意図があって、どんな理由があるのだろう。
5年前、僕が君に出した初めての「嘘」というカードの意味に君は気づいているだろうか。
また会うことが出来たら伝えよう。ずっとそう、思ってるのに……
君はいつまで経ったって、現れやしない。
「星になっても会いに行く」なんて言葉は今、君の中で無数の星に埋まっているのだろうか。
山奥の神社。ここにはたくさんの人が集まってくる。
いつも賑やかで明るい雰囲気が広がっている。
でも僕にとってはまだ足りない。
まだ、君が来ていないから。
分かっている、もう来ない、来れないんだって。
知ってる、君がもう僕の事を忘れているんだって。
それでも、それでも君とまた過ごしたくて、話したい。
そんな事を願いながら僕は夜の花をぼんやりと眺めていた。
りんご飴をはしゃぎながら頬張る子ども、浴衣で歩く仲の良さそうなカップル。
皆が立ち止まって夜の花に見惚れている。
赤色の花も青色の花も毎年ずっと淡く、暗い。
夜の灯りなんて言われているけれど、僕にはもうただの色だ。
「───だったら」
後悔を募らせ、夜の花のように淡い奇跡に期待をしている。
どれだけ薄くても、どれだけ地味でもいい。
だからどうか、僕が期待をしてしまっている 奇跡を起こしてください。
夜の花飾り、君に似合うよ。
コメント
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わかんないすごいすてきです(? 夜の花って花火の事…?(? 語彙力なくてどうにもなりません(( 投稿ありがとうございます!!