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最低水準


🐶視点

俺はとある劇団の団長。あんまり有名じゃない劇団だったが最近とある天才子役とインターネットのおかげで有名になりつつある。

それは先月の話なんだけど売り上げが伸び悩んでたから動画配信サイトでお試し程度に看板役者<🐰>の出ていたシーンの稽古の風景を投稿してみたら初投稿にしてはかなりバズった。

そのおかげで客席はチラホラ見えた空きが無くなり完売が続いている。

ほんとありがたい話だよ。そんな天才役者は、最近………


🐰<あッ>

………ミスが増えている。本読みは問題ないんだけど動きが躓く、転ぶとかが増えてる。

そして、その練習風景は撮影してる訳で撮り直す……ということにはならない。なぜなら……

🦊<も〜なに転けちゃってるの!こんなんじゃ先には進めないよ!>

彼がいるから、彼はその時の状況に合わせたアドリブが誰よりも得意。そして‘それ’が元々の台本かのように魅せるのも得意だからここにいる役者も一瞬だけ騙してしまう。

🐰<ごめんなぁ……僕が未熟だから……>

🦊<ほら!そんな卑屈なことより先に進むよ!>

そして台本への戻りも早い。

本当に彼には何度も騙される。


ーとある楽屋ー

🐰<🦊くん!おつかれさん!>

🦊<おつかれさま、先、車で待ってる>

🐰<お、おん………>

………あの双子仲悪いのかな……前はだいぶ仲良いって思ったけど……なぁ

🐶<ね、最近喧嘩してるの?>

🐰<う、うん……そうかも……>

🐶<ん〜やっぱり、最近のミスもあるのかな?>

🐰<どうだろ……でも🦊くんあんまり機嫌良くないならそうなのかも……>

そうなのか……でもやっぱり、嫉妬みたいなのもあるのかな……?

🐰<でもねでもね!こめんと?見てるとね心がぽかぽか〜ってなるの!>

🐶

初兎ちゃんと仏くんは役者だ。







🐶<━ということで今回の劇では外部からも来 向こうの技を盗んでね〜>

そうこの劇では超有名俳優さんが出てくれる。きっとifさんはこの劇団の成長、限界を見せてくれるだろうという期待を胸に依頼をしてみたらOKが出た!

🍸<こんにちは〜女優役のifです〜しばらく宜しくな〜>

これは彼の希望だ。何故かわからんけどこの役を希望されたのだどういう気持ちなんだ………いや、もしかしたら主役はウチの劇団のメンバーに譲ってくれたのか………女優役は三番目に出てくるし………多分

🦊<…………>

🐰<よろしくな!おじさん!>

🍸<おにいさんな!天才子役さんよ!>

🐰<は〜い、おにーさん!>

🐶<仲良くするのもいいけど始めるよ!早速ですけど、ここのシーンをやってもらってもいいですか?>

🍸<はい、わかりました>



女優<ね、彼はまだまだでしょう?>

魔王役<そうだな、まだ足りん>


🐶<🦊、今のところもう1回>

🦊<はい>

魔王役<そうだな、まだ足りん>

🐶<魔王として足りないもの分かる?>

🦊<………演技力?>

🐶<ん〜ん、それ以上にカリスマ性、自己主張が足りないの………あ、🐰ここ読んでみて動きつけてもいいから>

🐰<はいはーい!………>

魔王<そうだなまだ足りん>

🐶<そう!!!この絶妙な威圧感がほしいの>

🦊<は、はぁ………>

🐶<まぁ、最終的に出来ればいいから!特に🦊はすーーーぐ陰に入っちゃうから気をつけてよ!>

🦊<わかったぁ………>

🍸<………>






🐶<それでは今日からユウツベの撮影を始めていきます!>

🍸<これっていつものと変わらないんですか?>

と🍸さんが質問する

🐶<はい、基本は変わりませんただ撮影スタッフがいて、舞台の上でそのシーンをやるだけです>

🍸<はい>



🐶<それでは始め!>

勇者<さぁ、早くこっちに来て!>

女優<ごめんなさいね私は元々コチラ側なの>

勇者<な、なんで!?>

魔王役<あぁ、思ったよりも早かったな、勇者>

勇者<ま、魔王!この女性に何したんだ!!>

魔王役<なにもしてないが?そいつが自分からコチラ側に入ったんだ>

勇者<な、なんだって!?>

女優<えぇ、そうよ私が自分から頼んだのよ。じゃあね、頼んだから>

勇者<ま、待ってよ!>

………🐰が転ける

魔王<フハハそんな驚く事だったか?なぁ、勇者?>

勇者<………いや、そんなことない!>

魔王<そうかそうか、それなら早くやろうじゃないか?>

🐶<はい!ストップ>

🦊<………>

🐰<さっきはありがとうなー!>

🦊<うん>

🍸<🦊、お前さなにか言うことあるんちゃう?>

🦊<………え?唐突に何言ってんの?おじさん>

🍸<おにいさん!な…それよりお前がアレ設置しとったんやろ毎回>

🦊<……あれって?>

🍸<お前が🐰を転けさせるようにセットしとるんやろ?>

🦊<なんで僕がそんなことしなきゃいけないの>

🍸<細かいことは知らんけど、少なくとも今の演技は、今まででいっちゃんよかったし、役にハマっとった>

🦊<僕の練習の成果だよ>

🍸<ほんまか?それにしては急にスイッチ入ってたな?>

🦊<そうかな?僕はいつも本気だよ>

🍸<違うお前は自分の魅せ方が分かっとるんや>

🦊<じゃあなに!?アドリブしてる時が1番魅せれるってこと!?>

🐶<ちょ、2人で喧嘩しないでよ💦>

少し鎮まったと思った瞬間

🐰<……僕のせいやね>

と涙を流す🐰がいた

🐰<僕かすぐ転けちゃうから、おじさんは🦊くんがやったって思ったんよね>

🍸<おじさんちゃうわ!>

🐰<でもおじさんは僕のファンだったんでしょ?>

🍸<…おじさんちゃうもん………>

🐰<僕のことを完璧やと思ってたんでしょ?そんなことないもん僕なんて子供やから>

🦊<🐰ちゃん………>

🐰<だからごめんなさい……僕が悪いよね>

涙を拭きながら🐰は謝る。

🍸<………チッ>




🐰<🦊くん!帰ろ?>

🦊<う、うん分かった>


🐶<流石だなぁ………🐰ちゃんは>

🐰ちゃんは人前では泣かない。なんでかは分からないけど、泣かない。でも今、泣いた。


🐰ちゃんは嘘つきだ。頭が良く回る。

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