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捏造
鬱、OD、自傷表現有
過呼吸になる。苦しい。痛い。ぐるぐるする。
[死ねばいいのに][別にいらない][みんな大っ嫌い]
自分に向けられたものじゃなくても。メンバーに向けられたものでも。
カッターを手に取って、腕を切る。
ザシュッザシュッ…
『あ…今日も傷、増やしちゃった…』
『もう隠せないなぁ…』
まぁ包帯巻いて長袖で隠せば、バレないよね。
包帯をぐるぐる巻いて、上からパーカーを着る。
今からメンバーとご飯を食べに行く。近況報告や、雑談をする。
正直しんどいし、行きたくないけれど。
鞄にスマホと水と薬の瓶を入れて、玄関を出た。
ー
「いやぁ〜、みんなとリアルで会うの結構久しぶり?」
〈特におんりーとあんまり会えてなかったやん?僕めっちゃ寂しかったw〉
『いつも撮影で声聴いてるじゃんw』
喋るのもしんどいし、明るく演じるのもしんどい。
【それでさ〜】
話が飛び交っている。何を喋っているんだろう。よくわからないし、頭で変換できない。
薬、飲みたいな。
『すみません、ちょっと御手洗い行ってきます。』
席を外し、御手洗いに入る。
鍵を閉め、深呼吸をし、目を閉じる。
目を開けたら、鞄の中の薬の瓶から、大量の薬を取り出し、口に入れる。水で流し込み、呑み込む。
一瞬心が落ち着く。でも、急に眩暈と吐き気がして、意識が薄れていくのを感じながら、その場で倒れた。
ー
「おんりー遅くない?」
〔何かあったのか…?〕
〈心配だし、行ってみましょう?お腹壊したのかなぁ…〉
席を立ち上がり、御手洗いに向かう。コンコンとノックするも、返事はない。
そして、その瞬間にバタン、と何かが倒れる音がした。
「おんりー⁉︎」
【中で倒れたのかも…店員さん呼んで開けてもらおう!】
「men、救急隊呼ぶ準備して‼︎」
〔わかりましたっ‼︎〕
ー
数分後、扉を開けると、おんりーはそこに倒れていた。近くには、大量の薬が散乱していた。
「おんりー‼︎おんりー‼︎」
自分が呼びかける。でも、返事は返ってこない。
〈意識が…ない〉
〔もしもし、友人が御手洗いで倒れていて‼︎えっと…場所は…〕
menが電話をしている。
自分は、散乱していた薬が入った瓶を取り、ラベルを見る。
咳止め薬。でも、おんりーは咳なんて全くしていなかった。ラベルに書かれた名前に既視感を覚え、記憶を辿る。
ニュース番組を観ていた時。
[最近、若者のオーバードーズが増えています。薬を大量摂取する事で、快感を得て、現実から目を逸らす。といった為に行なっている若者が急増しています。ですが、この薬を大量摂取すると、場合によっては、命に関わりますーー]
オーバードーズ?おんりーは今日も元気そうだったのに?
おんりーはいつも無理をするから、もしかしたら、明るく演じていただけなのかもしれない。
救急隊が到着し、自分達も救急車に乗り込む。
[オーバードーズの可能性は十分にありますね。]
おんりーを見つめながら、救急隊の人は話す。
もしかして、と思っておんりーの袖を捲ると、包帯が巻かれていて、血が包帯に滲んでいた。
包帯を取ると、沢山の切り傷が。
「これって…」
〈全ておんりーがやったの…?〉
〔そんな…〕
全員が驚きを隠せていない時。
『ん…ここは?』
掠れた声が聴こえる。
「おんりー‼︎」
『俺、薬のんで……』
【…おんりー、この傷は?】
『…はは、バレちゃった。』
『 薬大量にのんでODしたのも、カッターでリスカしたのも、全て自分だよ。』
ー
しんとした空気の中、救急車のサイレンがけたたましく鳴る。
〈ねぇ、なんでこんなことしたの⁉︎〉
『……… た…辛かった…誹謗中傷が。 こいついらないよね、とかうざい、とか、しね、とか。もう怖いのっ…何も考えたくないし、このまま死んでしまいたい…でも、みんなのことを思うと…死ねないのっ…』
沢山の涙が頬を伝う。嗚咽が止まらない。
みんなから抱きしめられて、涙が止まらなくなる。
涙が止まって我に返ったのは病院についた時だった。
ー
今は精神療養として活動休止し、実家に帰省している。田舎の綺麗な空気、優しい大切な親に会えて、心はかなり休まった。
みんな、ありがとう。
活動復帰したら、そう言うと決めた。
誹謗中傷、やめよう絶対